時の流れの羅針盤 日本時事評論
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日本時事評論第2006号 編集便りNo.417 2022/12/16
 カタールで開催されているサッカーワールドカップで、客席で応援した日本人サポーターが勝敗に関係なく試合後にゴミ拾いをする姿が海外メディアから称賛されています。こうしたゴミ拾いは、他者に「褒められるため」にするのではなく、自分たちが出したゴミは自分たちで片付けるという昔から当たり前にやってきた日本の美徳、習慣の一つです。ネット上では、一部の日本人が「清掃員の仕事を奪っている」などの批判の声も散見されました。この筋違いの批判は美徳の否定につながります。世界が評価する良き礼儀作法を今後も大事にすべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「サイバー防衛には通信情報の収集が不可欠
          憲法第21条の通信保護の対象外に」

 サイバー攻撃が高度化し、サイバー防衛が安全保障の中核になろうとしています。わが国も対策を強化していますが、憲法第21条に基づき、すべての通信の秘密を保護していたのでは、攻撃相手の正体も判明できず、諸外国のようなサイバー犯罪やサイバー攻撃への反撃は不可能です。サイバー空間では、通信内容以外の信号情報などの収集は憲法に抵触しないことを明らかにし、サイバー防衛などのための組織の拡充や法整備を急ぐべきです。

3面 天録時評 「先祖供養は社会秩序確立の基本
         大自然の法則に反する散骨・樹木葬」

 遺骨を粉にして海や山への散骨や、樹の周囲に埋葬する樹木葬は、先祖に感謝し、供養するという人が為すべき道に逆行し、大自然の法則に反しています。散骨や樹木葬の増加は、個人主義、利己主義的な風潮をさらに強め、社会秩序を乱し、安心安全な生活が脅かされるおそれがあります。遺骨を粗末にする散骨や樹木葬ではなく、遺骨を納めた墓を大切にすべきです。

4面 天録時評 「人もお金も不足している水道事業
         将来の安定供給に料金値上げが避けられない」

 老朽化した水道施設や水道管による事故が増えていますが、経営難にあえぐ中小の水道事業者は日々の業務に手いっぱいで、水道管などの日常点検や定期点検、さらには厚労省が呼びかけている広域化の立案にすら手が回らないのが現状です。水道の安定供給を維持するためには投資が不可欠であり、住民の料金値上げへの理解が必要です。

6面 天録時評 「17条憲法 現代人に必要な行動規範
         佛法に基づく国造りを目指した聖徳太子」

 わが国の社会が安寧を保ち、高度な民主主義が根付いているのは、聖徳太子が佛教に基づき著したとされる17条憲法の精神が、先人たちによって受け継がれて、社会の底流に流れているからです。聖徳太子が佛法に基づいた国造りのために示された、為政者や官吏の心掛けはすべての人にとって必要です。健全な社会運営のためには、17条憲法の精神を保持すべきです。

1面 天録時評  「農地保全対策として公有化の検討を
          土地持ち非農家の増加で耕作放棄地が拡大」
2面 巷  露  「世界の様相が一変」
5面 講演録   「第8回皇学館大学道徳科
          教育研究協議会研究大会より
          親の後ろ姿が子供の人格形成に重要」
   講  師   一般社団法人倫理研究所理事長 丸山敏秋氏
7面 天録時評  「『○○らしさ』は自己成長に必要
          男女のらしさ否定は責任放棄につながる」
          役立つ最新用語34
         「相手の電話番号のみで送金『ことら送金』
8面 日本の肖像71 盲目の天才 塙保己一(上)
         「後の世の国学びをする人のため、
          古書を集め、編纂・刊行をする」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2005号 編集便りNo.416 2022/12/02
 欧州では、環境活動家が展示物の車に小麦粉を投げつけて損傷させるなどの「エコ・テロリズム」が多発しています。過激な行動でメディアに取り上げさせ、自分たちの主張を訴え、受け入れを強要することが目的ですが、メディアはテロ行為を無視すべきです。国民としても、こうした活動を断固拒否することが大切です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「国防力強化に海保法第25条の削除を
          海自との共同訓練や装備の拡充も急務」

 四方を海に囲まれたわが国にとって、他国からの侵略を受けた有事の際は、海上自衛隊と海上保安庁が一体とならなければ海域防衛はできません。しかし、海上保安庁法第25条により、海上保安庁は他国から侵略を受けても自衛隊と一体になって国防を担うことはできません。連合国による占領時代の遺物であり、国防力強化を阻むことを目的とした海上保安庁法は改正が急務です。その上で、海上自衛隊との共同訓練や装備の強化が必要です。

3面 天録時評 「起業家精神の涵養が経済活性化に不可欠
         社会のために失敗を恐れず挑戦する志」

 岸田政権は今年を「スタートアップ創出元年」として、起業を5年間で10倍に増やすと宣言し、担当大臣を置き、年末までに5カ年計画を作成するとしています。その目標達成のためには、新たな事業に挑戦し、失敗を恐れず、苦難をも克服する起業家精神を持った若者の育成が不可欠です。起業への資金支援とともに、安定よりも挑戦を尊ぶ社会の風潮に改め、人材を輩出するための起業家教育にも力を注ぐべきです。

4面 天録時評 「温暖化対策
         環境保全やエネルギーの安定供給との調和を
         急激な脱炭素が環境破壊と貧困を加速する」

 世界各国で脱炭素政策に取り組んでいますが、現状では世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5度に抑えるという目標達成は不可能と指摘されており、更なる脱炭素政策の強化が叫ばれています。しかし、これ以上の急激な脱炭素政策は、世界経済に打撃を与え、貧困層を苦しめ、環境破壊をもたらします。温暖化防止のために人々の生活を破壊したのでは本末転倒です。

5面 天録時評 「マイナ保険証で医療のオンライン化の恩恵を
         マイナンバーの活用でデジタル化を促進」

 マイナンバーカードの枚数交付率は、10月中旬にようやく50%を超えました。社会のデジタル化の基盤となるのがマイナンバーであり、それを活用するために必要なのがマイナンバーカードです。国民生活の利便性向上、行政の効率化などに役立つのはもちろん、脱税や生活保護の不正受給、健康保険証の不正使用などの防止にも役立ちます。国民は速やかに取得すべきです。

1面 天録時評  「防衛技術の研究開発を促進する環境整備を
          日本学術会議は軍事研究の必要性を認めよ」
2面 巷  露  「ウクライナ国民への共感を」
6面 天録時評  「習熟度別学習で子供の才能を伸ばそう
          悪平等や横並び意識からの脱却を」
7面 天録時評  「憲法審査会 国会発議に向け審議を
          自由討議を止め、論点を憲法第9条に絞れ」
          役立つ最新用語33
         「安全保障の強化に不可欠
         『セキュリティ・クリアランス』」
8面 日本の肖像70 二宮尊徳(補)
         「経済なき道徳は虚言であり、
          道徳なき経済は犯罪である」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2004号 編集便りNo.415 2022/11/18
 最近、北朝鮮が弾道ミサイルを頻繁に発射しています。それに伴い、弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下するおそれがあるとして、全国瞬時警報システム「Jアラート」が何度か発出されました。しかし、わが国は核シェルターの普及率がわずか約0.02%という惨状で、国民もどのように避難をしたらよいのか分からないのが実情です。政府は、核シェルターの普及を急ぐとともに、住民参加の具体的な避難訓練を繰り返し実施すべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「抑止力向上には専守防衛の撤廃が急務
          戦争抑止には相手に脅威を与える軍事力を」

 「国家安全保障戦略」「防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画」という「安保三文書」について、今年末に改定する作業が政府や与党内で進められています。ロシアによるウクライナ侵略が起こり、中国による台湾併合を巡る緊張が高まる中で、わが国の抑止力を高め、平和を守るための根幹となる文書の改定が急務です。そのためには、これまでの安全保障論議のような机上の空論や神学論争に陥らずに、専守防衛の撤廃に向けて専門家を交えた現実的、具体的論議を行うべきです。

3面 天録時評 「地球温暖化を検証する③
         地表面の乾燥化が気温上昇の要因」

 都市部における気温上昇は、道路の舗装等による地表面の乾燥化や緑地の減少といった都市化の影響が大きいことが、各地の気温変動の分析から分かっています。さらに、都市化の影響を取り除いた気温変動と、二酸化炭素濃度の変動に相関関係は見出せず、逆に太陽活動の変動に対応していることも、気象データの分析から明らかになっています。こうした事実は、人為的な二酸化炭素排出が温暖化の原因とする説では説明できません。

6面 天録時評 「毛沢東路線に回帰する三期目の習政権
         社会主義を目指す統制強化で社会は停滞へ」

 三期目の習近平政権が中国式社会主義を目指して、経済成長を減速させてでも政治、経済への統制を強化する方針を明確にしました。解放、改革の実務派の人材を排除して、新指導部を側近で固め、自らが心服する毛沢東路線への回帰により、政権の権威を高めようとしています。統制の強化は経済の減速を招き、経済の減速が更なる統制への強化と繋がるのは必至です。もはや、中国経済に世界経済のエンジンとしての役割は期待できません。

7面 天録時評 「放射線をむやみに怖がる必要なし
         福島の現状に合わない『直線閾値なし仮説』」

 放射線被曝について、線量がどれほど少なくても、線量に比例して人体への影響があるとする「直線閾値なし仮説」がありますが、広島・長崎の被爆者の生涯調査の結果、この仮説では説明できない事実が明らかになっています。低線量の放射線被曝による発癌リスクを考える際に「直線閾値なし仮説」を用いるのは不適切であり、放射線を必要以上に怖がる必要はありません。

1面 天録時評  「憲法改正を阻む虚構の『絶対平和主義』
          軍部のお先棒を担いだ新聞社が同じ過ちを」
2面 巷  露  「赤っ恥の東京新聞」
4・5面講演録  「福岡教育連盟50周年記念式典より
          保守の教育で、わが国を危機から守れ」
          講師 文藝評論家 小川榮太郎
7面 天録時評   役立つ最新用語32
         「相続手続きの手間を省く
         『法定相続情報証明制度』
8面 日本の肖像69 二宮尊徳(下)
         「心だに誠の道にかないなば
          祈らずとても神や守らん」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2003号 編集便りNo.414 2022/11/04
 先月、気候変動枠組み条約事務局が、各国が温室効果ガスの排出削減目標を達成した場合でも今世紀末までに気温が産業革命前より約2.5度上昇するおそれがあるとの報告書を公表しました。スティル事務局長は更なる対策強化を求めており、11月6日から開催されるCOP27では、わが国も2050年までに「実質ゼロ」とする削減目標の前倒しを迫られる可能性があります。しかし、急速に進む再生可能エネルギー導入や、ロシアのウクライナ侵略の影響による燃料費高騰等で電気料金は上がり、国民生活は逼迫しているのが現状です。達成できないような目標を掲げて脱炭素政策に非効率な巨額投資をするのではなく、原子力発電の再稼働など、すぐにでもできることを着実に実行することの方が大切です。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「軽症患者への対応で医療逼迫
         今年前半の超過死亡が史上最多に」

 今年の超過死亡が史上最多の水準になっています。新型コロナ軽症患者への不要不急の対応で医療が逼迫し、本来救われるべき患者が命を落としています。新型コロナウイルスのオミクロン株は、感染力は強くても重症化しにくいことは明らかです。コロナウイルスが弱毒化するのは自然の法則であり、速やかにインフルエンザと同じ5類とする対応に変えるべきです。

2面 天録時評 「抑止力強化に国防意識の向上を
         一丸となって戦うウクライナ国民を見習え」

 ロシアが始めたウクライナ侵略戦争は、プーチン大統領がウクライナ4州の強制併合を行ったために長期化が避けられなくなりました。にもかかわらず、NATO諸国は厳しい財政事情の中、軍事支援を拡大しています。それはウクライナ国民が祖国防衛に一丸となって戦っているからです。日本国民に戦う意思が欠落していれば、同盟国の米国も、わが国の支援に二の足を踏んでしまいます。抑止力強化のためには国防意識の向上に取り組まなければなりません。

3面 天録時評 「地球温暖化を検証する②
         太陽活動の活性化が気温変動の一因」

 現在の地球は、内部からの熱放出が少ない氷河期だと言われていますが、その中でも過去には太陽活動の影響を受けて気温が上昇して比較的暖かい時期がありました。太陽活動が与えた気温の変化は古気候学の研究から明らかになっており、特に、中世温暖期の最盛期は太陽活動が活発であり、温暖化ガスが増えた20世紀よりも気温が高かったことも分かっています。一方で、このことは人為活動による温暖化説では説明できません。

6面 天録時評 「国連の機能回復に取り組め
         国際法を無視する中国共産党の専横を許すな」

 戦争の惨禍を繰り返さないための安全保障理事会、人権侵害から人々を守る人権理事会も今や機能停止状態にあります。一つには、中国共産党が金と人を投入して国連支配を拡大し、正当性を主張するための宣伝の場に利用しているからです。このままではこれまで構築してきた国際秩序は破壊されます。民主主義陣営が一丸となって対抗すべきです。

1面 天録時評  「デジタル化の促進で患者本位の医療を
          オンラインや遠隔診療の技術向上に取り組め」
2面 巷  露  「習独裁国家の始まり」
4・5面 投稿  「元徴用工の事実検証で真実を明らかに
          日韓関係改善のために韓国政府は調査を」
          九州大学記録資料館教授 三輪宗弘
7面 天録時評  「『相互主義』で厳格な土地利用規制を
          中国人に爆買いされる日本の土地」
          役立つ最新用語31
         「消費税納税の不正を防ぐ
         『インボイス制度』」
8面 日本の肖像68 二宮尊徳(中)
         「荒地を開くに荒地の力を以てし、
          衰貧を救うに衰貧の力を以てする」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2002号 編集便りNo.413 2022/10/21
 今月十二日、国連総会がロシアによるウクライナ東部と南部の4つの州の併合について、違法で無効と非難し、撤退などを求める決議案を賛成143カ国、反対5カ国、棄権35カ国で採択しました。これで、ロシアの国際的孤立は深まったでしょうが、解決には何の効力もありません。しかも、北朝鮮は反対し、中国は棄権しています。つまり、武力行使によって、わが国の独立や主権が侵害されても、排除を国連に期待することはできません。憲法9条に自衛隊を明記するなど、憲法改正を含めた国防力の強化が急務な由縁です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評 「殺人容疑の映画を推奨する朝日新聞
           社会を害する新聞への広告掲載を止めよ」

 朝日新聞は、安倍晋三元総理の国葬を潰すことを目的とした、元日本赤軍のテロリストである監督が作った未完成作品の上映会を大々的に宣伝しました。しかし、こうした記事は殺人の容認に繋がる反社会的記事です。大きな害毒を流し、社会を破壊する朝日新聞への広告掲載も、反社会的行為に等しいものです。企業は広告提供を止め、国民も購読を止め、掲載された広告の商品を購入しないことによって、社会の秩序や安寧を守るべきです。

3面 天録時評 「地球温暖化を検証する①
         温暖化では説明できない南極の現状」

 世界中の国々が、地球温暖化防止のため、一斉に脱炭素に向かっています。しかし、南極や北極の気温や氷の観測データによると、人間活動による二酸化炭素排出の増大が温暖化をもたらしているとの説では、説明できない現象があります。人々の生活に大きな影響を与える『脱炭素』を行うのであれば、様々な事象について科学的なデータを基に分かりやすく国民に説明すべきです。今回は、南極や北極の気温や海氷のデータを基に問題点を指摘します。

4面 天録時評 「イランのイスラム暴力革命の輸出を許すな
         テロや紛争を増大し世界の混乱を拡大」

 わが国が石油や天然ガス供給の多くを依存し、今後も依存が続く中東ですが、情勢は不安定さを増すばかりです。原因の一つが、西洋的価値観を否定し、イスラム教による世界支配を目指すイラン・イスラム共和国による暴力革命の輸出にあります。紛争の増大を招くイスラム暴力革命の輸出中止をイランに強く申し入れるべきです。

5面 天録時評 「最先端技術の流出を防止する体制の強化を
         審査範囲の拡大と強力な権限の付与」

 米欧との対立が深まる中、産業の自給自足体制の確立を目指す中国共産党は、最先端の中核技術を入手することを至上命題としています。これに対して、米国は中国からの投資の規制を強化していますが、わが国は安全保障の意識が乏しいこともあり、規制は穴だらけです。強い権限を持った審査制度を新設して、最先端技術の流出などを防止すべきです。

1面 天録時評  「宗教法人は『財務諸表』の情報開示の承認を
          財務の透明化で国民の信頼回復に取り組め」
2面 巷  露  「決定的となったロシアの衰退」
6面 天録時評  「漁業権の見直しで企業参入促進を
          漁業復活には企業経営の技術が不可欠」
7面 天録時評   「欧米並みの監査機能強化が必要
           役立つ最新用語30
         「デジタル社会構築を促進
         『テクノロジーマップ』」
8面 日本の肖像67 二宮尊徳(上)
         「小を積んで大となす。この道を歩いて
          親先祖の家を興し、祖先の霊を慰める」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2001号 編集便りNo.412 2022/10/07
 安倍元首相の国葬儀に関し、テレビ朝日の「モーニングショー」という番組で、出演者で社員の玉川氏が菅前首相の追悼の辞を「電通の演出」と事実に反する発言をしました。この発言は「報道は事実を曲げないですること」と定めている放送法第4条に違反します。さらに菅前首相に対する名誉棄損であり、表現の自由をも逸脱しています。玉川氏は事実に反する発言を繰り返しており許すことはできません。総務省は放送法違反として厳しい処分を行うべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評  「経済活性化に大胆な人的投資が不可欠
          総合的な課題に応える産業政策に英知を」

 わが国の経済回復の遅れが鮮明になっています。既存の権益を守る規制を廃止し、あらゆる産業で産業政策の大転換や人材投資に取り組まなければ、わが国の経済はじり貧となり、国民全体が貧しくなるばかりです。最先端技術が習得できる職業訓練所や学び直しなどを促進する人的投資が必要です。財源として、円安で増加している企業利益への時限的増税などに踏み切るべきです。

2面 天録時評 「結婚を尻込みさせる番組作りは無責任
         少子化防止にテレビ会社も積極的に取り組め」

 結婚や子育ての煩わしさや経済的な不安などで一生結婚するつもりがない若者が増えています。その背景に、多様な生き方を推奨して結婚を否定するテレビドラマや報道姿勢があります。生涯未婚者が増えれば少子化は加速し、国は衰退します。テレビ会社は、結婚意欲を削ぐのではなく、結婚や子育てへの希望を強めるような番組作りで、社会的責任を果たすべきです。

3面 天録時評 「高額な金銭を要求するのはエセ宗教
         神佛が求めるのは正しい心掛けと実践」

 旧統一教会の霊感商法や多額の献金などが大きな問題になっています。そもそも、神佛が家庭を崩壊させるような身分不相応な多額のお布施を人々に求めることはあり得ません。人々が大自然の法則に遵って、正しい心掛けで正しい行いを実践することこそを求めているのです。神佛の名を借りて、信者に経済能力を超える多額のお金を要求する宗教はエセ宗教です。

4面 天録時評 「原子力発電 原爆と混同させる『原発』と呼ぶな
         原子炉が破壊されても核爆発は起こらない」

 原子力発電所の原子炉本体(圧力容器)が破壊されても、核爆発は起きません。原子力発電所で核爆発が起こると誤解する原因は、原子力発電を『原発』と略しているからです。これは原爆と混同させる原子力反対派の策略です。風評被害を防止するためにも、政府は略称を『原電』とすべきです。

5面 天録時評 「安倍元総理の功績⑤
         憲法改正を現実の国政課題に位置付け
         遺志を継いで自民党は改憲を実現せよ」

 安倍元総理の政治人生を通じて示した憲法改正への一貫した熱意とリーダーシップこそが、国会での改憲勢力を増し、憲法審査会を動かし、国民投票法を成立させました。自民党は、安倍元総理の遺志を継いで、断固として公約に掲げた憲法改正に取り組むべきです。

2面 巷  露  「核抑止力の向上を」
6面 天録時評  「国益を損なう技能実習制度の廃止を
          劣悪な労働環境と低賃金が失踪者増へ」
7面 天録時評  「自由に学校を休む権利を容認するな
          武蔵野市の社会の混乱を招く条例に反対を」
   天録時評   役立つ最新用語㉙
         「食事が困難な人を助ける『スマイルケア食』」
8面 日本の肖像66 米沢藩中興の祖 上杉鷹山(補)
         「国家は先祖より子孫へ伝え候。
          国家にして我私すべき物には之無く候」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2000号 編集便りNo.411 2022/09/16
 最近では「宗教2世」という言葉がテレビで見受けられます。親が信仰するから仕方なく信仰している子供に視点を置き、信仰をやめたいのにやめられないのは「人権侵害だ」として、宗教批判をしています。しかし、神佛を敬い、自然の恩恵や祖先に感謝する信仰心の涵養は人として大切なことです。信仰に悩む子供たちに「宗教2世」とレッテルを貼り、「宗教は悪」と決めつけるような報道をすることこそ信仰の自由の侵害だと指摘せざるを得ません。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評 「マルクス共産主義
          貧しい全体主義国家への転落の道
          脱成長社会は温暖化防止もできず自由を抑制」

 マルクスにヒントを得たという脱成長コミュニズム(共産主義)が注目され、科学的社会主義を礼賛するような書籍が書店に並んでいます。しかし、マルクスに学んだのでは、自由を抑圧した全体主義国家となり、貧困から脱することができなかった共産主義諸国の苦しみを繰り返すだけです。資本主義社会にも様々な課題がありますが、人間社会である以上、それを解決できる完璧な社会体制はありえません。社会や経済制度の欠陥などを改善しながら、よりよい社会を目指し続ける以外にありません。

3面 天録時評 「安倍元総理の功績④
         日米の真の和解と同盟の強化を実現
         米国が離脱してもTPP11を成立へ」

 安倍元総理は、民主党政権下で悪化した日米同盟を改善、強化し、わが国の安全保障や国防政策を飛躍的に発展させました。一方で、米国が「環太平洋経済連携協定」から離脱したにもかかわらず、「環太平洋パートナーシップ協定(TPP11)」を合意に導き、平成30年に発効させました。世界の自由貿易発展のために重要なTPP11協定は、安倍元総理の強い信念と指導力の賜物です。

4面 天録時評 「中華人民共和国は歴史捏造を止めよ
         中国共産党による台湾支配の歴史はない」

 中国共産党が建国した中華人民共和国は、「台湾は明、清の時代から中国の不可分の部分」と主張しています。しかし、中華人民共和国が台湾を支配した歴史は無く、清王朝を継承した国でもありません。中国共産党は、歴史を捏造して台湾支配を正当化し、武力による台湾統一まで辞さない姿勢を貫いています。こんな中国共産党の歴史捏造を許してはなりません。

5面 天録時評 「一点之繞と二点之繞の混在の是正を
         漢字表記を統一し漢字文化を守れ」

 現在使用している「新常用漢字表」に、一点之繞(しんにょう)の漢字と二点之繞の漢字が混在しています。当用漢字表では、漢字が簡単に書けるようにと本来の二点之繞から一点之繞に省略されましたが、平成22年の常用漢字の追加の際には、二点之繞を改めなかったからです。混在は、漢字を使用する際、表記の誤りが多発してしまう原因となり、このような曖昧な国語施策のために国語が混乱しています。漢字表記を表外漢字字体表の基準となっている正字体で統一し、漢字文化を守っていくべきです。

1面 天録時評  「反セクト(カルト)法の報道は不適切
          国民を誤解させ反宗教へ導く偏向報道」
2面 巷  露  「生命力を高めるホルモン」
6面 天録時評  「緊急事態条項 国民を守るために不可欠
          有事の際には緊急政令や命令が必要」
   天録時評  「無差別殺人 社会の責任にするな
         『社会が悪い』報道は有害」
7面 天録時評  「高校野球 特待生制度を廃止せよ
          公立と私立の戦力格差は教育的な弊害を招く」
7面        役立つ最新用語㉘ 「『ダイナミック・ 
          プライシング』で廃棄ロスの低減も」
8面 日本の肖像65 米沢藩中興の祖 上杉鷹山(下)
         「削減された十五万石の領地から
          元通り、三十万石の実収を挙げる」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1999号 編集便りNo.410 2022/09/02
 岸田総理大臣が、8月24日開催された脱炭素の実現について議論する「GX実行会議」で、原子力政策について、次世代原子炉の開発・建設や、運転期間の延長を検討する方針を示しました。また、先に約束した今冬の原子力発電9基の運転に加え、新たに来年夏以降に7基の再稼働を目指す方針も示しました。しかし、ウクライナ情勢などの影響でわが国の電力需給は厳しい状況です。7基はすでに安全審査を通過しており、「来年夏以降の再稼働」とは悠長すぎます。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評 「政府は同一労働同一賃金の実現に取り組め
         低い賃金水準の原因は正規と非正規の給与格差」

 食料品や生活必需品、電気料金など、消費者物価が上がり続けるインフレの時代を迎えています。それを上回る賃金の上昇がなければ、国民の生活はこれまで以上に苦しくなります。約30年間も横這いを続けた賃金水準を大幅に上げるためには、正規と非正規の賃金格差の解消が不可欠です。民間に呼びかけるだけではなく、まず政府や自治体が非正規の教員や職員の同一労働同一賃金を実現すべきです。

3面 天録時評 「安倍元総理の功績③
         インドとの強い絆と協力関係を構築
         『自由で開かれたインド太平洋』構想を実現」

 安倍元総理が世界で初めて掲げた「自由で開かれたインド太平洋」構想は、国際的な安全保障の維持を強化する戦略として、米、英、独、仏さらにはインドなど多くの国々に基本戦略として受け入れられています。安倍外交によって世界平和や国際秩序の維持に積極的に取り組むわが国に対して、世界各国のわが国を見る目が変わり、国際政治における影響力が増大しました。この外交遺産を活かして、わが国の平和と安全を維持していかなければなりません。

4面 天録時評 「国民保護計画の具体化と訓練実施が急務
         国全体の防空演習の定例化に取り組め」

 わが国では、有事の際に国民の命を守るために各自治体が国民保護計画を作成していますが、具体的でなく、机上の空論に過ぎません。訓練もほとんど行われておらず、住民は有事の際にどのように行動すればよいのか理解できていないのが実情です。政府は各自治体と協力し、国民保護計画を具体化し、住民の避難訓練などを実施して、有事の際にきちんと行動できるようにすべきです。

5面 天録時評 「『ジェンダーレス制服』の呼び方は廃止を
         性差否定につながる過剰な配慮で社会が混乱」

 一般的に「身体の性と心の性が一致しない」と言われるトランスジェンダーの人への配慮から、性別を問わずに着ることのできる『ジェンダーレス制服』を導入する学校が増えています。しかし、他の多くの人も身体特性や能力などに大きな悩みを抱え、その悩みに苦しみながら生活をしています。トランスジェンダーの人への配慮も、多くの人々に混乱や困惑を招かない範囲にとどめるべきです。そして、性差否定につながる『ジェンダーレス制服』という呼び方はやめるべきです。

1面 天録時評  「国民を守るためには戦う戦力が不可欠
          『戦争できない国』を唱える護憲派の無責任」
2面 巷  露  「国家、国民に尽くす」
6面 天録時評  「国防力強化を阻む共同通信の偏向記事
          国益を損ねる共同通信との契約破棄を」
   天録時評  「官僚の違法行為を黙認する報道機関
          成長を阻害する霞が関の抵抗勢力」
7面 天録時評  「捜査情報漏洩の守秘義務違反を許すな
          テロ行為を容認する世論形成を誘導か」
7面        役立つ最新用語㉗ 
         「LNG調達難に備える『節ガス制度』」
8面 日本の肖像64 米沢藩中興の祖 上杉鷹山(中)
         「為せば成る。為さねば成らぬ何事も。
          成らぬは人の為さぬなりけり」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1998号 編集便りNo.409 2022/08/19
 8月6日に広島市の平和記念公園で開催された平和記念式典の会場そばで、反戦・反核を訴える団体がデモ集会を行いました。その際「安倍(元首相)は殺されて当然だ!」と叫ぶ人がいました。殺人を肯定する発言は断じて許せません。反戦・反核や人権を主張し平和を訴えていますが、異なる考えや反対意見の人の生命や人権を簡単に奪いかねません。習近平国家主席やプーチン大統領同様、自分たちが権力を握れば、反対派を弾圧、粛正するのでしょう。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評 「勤勉さの復活が経済活性化に不可欠
           社会に役立ち労働を喜びとする生き方を」

 岸田総理は「新しい資本主義」を掲げ、科学技術によるイノベーションなどの成長戦略、「人」への思い切った投資などの分配戦略などにより、活性化の実現を目指しています。こうした戦略が効果を上げるために不可欠なのが、国民の勤勉さです。海外からの「働き過ぎ」批判を真に受けて、労働時間の短縮とともに勤勉さの否定や労働の価値を低下させたことが、わが国の停滞を招いています。仕事を通じて社会に役立ち、自己が向上することなどを生き甲斐とする「勤勉さ」を取り戻すことが不可欠です。

3面 天録時評 「安倍元総理の功績②
         教育基本法の抜本改正で規律を回復
         公共の精神や伝統文化の尊重などを盛り込む」

 安倍元総理は、早くから教育問題に熱心に取り組み、教育正常化でも大きな功績を残しました。わが国の戦後教育は、労働組合育成という占領政策もあり、反資本主義の共産主義思想に基づく教育を推進する日教組の強い影響下にありました。政府・文科省の教育政策に反対して違法なストライキを全国規模で実施した時代もあり、学校現場では日教組による不法・違法行為が横行していました。その正常化に不可欠だった教育基本法の改正が第一次安倍政権下で実現し、戦後教育の大きな転換点となりました。

4面 天録時評 「放送法違反で電波停止命令を出せ
         風評被害を拡大する偏向報道」

 福島県は依然として福島第一原子力発電所の事故による風評被害に苦しめられています。その風評被害を拡大するような番組をTBS系列「報道特集」が5月に放映しました。事故により甲状腺癌が増加したとの主張だけを放映し、「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」が公表した「因果関係は認められない」とする報告書をまったく無視しました。これは、報告書を隠蔽し、意図的に放射線に対する恐怖を煽るもので放送法違反です。政府は、電波停止命令を出すべきです。

5面 天録時評 「ディベート学習充実で理論的思考力の向上を
         考えをまとめる力の育成が課題」

 令和4年度の全国学力テストの結果が文科省より公表され、計画的に話し合い、自分の考えをまとめることや分かりやすく伝える能力の育成に課題があることが明らかになりました。こうした能力は、ディベート学習で身に着けることができ、子供の理論的思考力を高めるためにもディベート授業の充実が必要です。文科省や教育委員会は、教員の指導力向上のための研修の充実を図るべきです。

1面 天録時評  「世界中で高まる原子力発電への期待
          62基が建設中で新規建設計画も増加」
2面 巷  露  「夢の新素材で資源大国へ」
6面 天録時評  「難癖のような政府批判は逆効果
          国民の支持を失う立憲・西村幹事長発言」
   天録時評  「言論を封殺 ヘイト発言禁止条例
          ヘイトの具体的定義のない条例制定を許すな」
7面 天録時評  「主権者教育の充実で投票率向上を
          参加型授業で政治の関心を高めよう」
7面        役立つ最新用語㉖ 
        「授業形態が選択できる『ハイブリッド型授業』」
8面 日本の肖像63 米沢藩中興の祖 上杉鷹山(上)
         「借財二十万両の返済と
          藩再建に生涯を捧げた名君」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1997号 編集便りNo.408 2022/08/05
 安倍晋三元総理の国葬が閣議決定されましたが、立憲民主党や「根拠法がないから、筋が通らない」とする憲法学者が反対しています。しかし、法令上の根拠がなくても重要事項を閣議決定することは問題ありません。国葬の意義を高めるためにも、国民軽視だと思われないことが大事です。岸田総理は安倍元総理の功績を丁寧に説明してほしいと思います。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評 「安倍元総理の功績①
           平和と安全確保に安全保障の大転換
           世界が認めた戦略的構想力と実行手腕」

 未来の子供たちが日本に生まれたことを誇りに思える「美しい国日本」を作るため戦い続けた安倍晋三元総理が凶弾に倒れました。世界各国の多くの首脳から、安倍元総理の功績を賞賛する心のこもった追悼の辞が寄せられました。国内改革はもとより、国際政治の中心人物として外交に手腕を発揮し、その功績は大きく、わが国が失った政治的、外交的資産は実に大きいものです。その功績を振り返り、故安倍晋三氏へ心から哀悼の意を表します。

3面 天録時評 「厳格な規律を守ることで身に着く社会性
         指導者に必要な忍耐心や自制心などを育む」

 「欧米の学校は校則もなく自由だ」と錯覚している人が多くいます。しかし、北米や欧州でも制服があり、靴下からネクタイまで厳しい服装規定がある有名校は少なくありません。規律を守ることによって自制心や忍耐心などを身に着けることができ、社会に出て役立つからです。わが国も、自由と放縦を混同せず、社会人として必要な社会性を身に着けるとともに、集団生活を秩序正しく円滑に運営するための合理的な校則の議論が必要です。

4面 天録時評「スリランカ 無謀な環境政策で破綻
        石炭火力発電は途上国にとって不可欠」

 経済が破綻し、大統領が国外に逃亡したスリランカの混迷が示すものは、急激な社会変革は反作用として大混乱をもたらすということです。環境運動家や多国籍企業の経営者、金融資本家が温暖化防止を掲げて炭素ゼロを進めていますが、しわ寄せを受けるのは貧困層です。石炭火力発電所も直ちに「ゼロ」にするのではなく、現実に沿った緩やかな削減こそが求められます。

5面 天録時評 「ロシアも中国も暴虐な民族粛清を断行
         侵略されれば日本民族も消滅へ」

 ウクライナを侵略し、虐殺や強姦などを行っているロシア軍は、東部や南部の占領地で住民を拉致し、シベリアや極東サハリン州に強制移送し、プーチン大統領はウクライナ人からウクライナを奪おうとしています。中国も軍事占領したチベットやウイグルを奪い、少数民族の弾圧や粛清政策を強化しています。わが国が侵略されれば同じような民族粛清が待っています。それを防ぐためには憲法第9条の改正が急務です。

1面 天録時評  「『性自認』社会を破壊する文化革命」
2面 巷  露  「安倍元総理に敗れた朝日新聞」
6面 天録時評  「『親日』で外国への対応を誤るな
          安易な『レッテル』貼りが誤解を生む」
7面 天録時評  「パチンコの換金を禁止せよ
          子供の車内放置はパチンコ依存が主因」
7面        役立つ最新用語㉕ 
         「在宅中心の『ハイブリッド型勤務」
8面 日本の肖像62 本願寺八世・蓮如上人(下)
         「北陸一体から武家を追放し
          『百姓の持ちたる国』=仏法領を実現する」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1996号 編集便りNo.407 2022/07/15
 今月2日、通信大手KDDIのauの携帯電話などで、大規模な通信障害が発生しました。通信障害の原因は定期的なメンテナンス作業での不具合だったとのことですが、サイバー攻撃によっても簡単に全国的な通信障害が起きてしまいます。国民生活の多くの場面でネットワークを利用したサービスが利用されている昨今、サイバー攻撃で通信障害が起きると経済は大混乱し、国民の安全な生活が脅かされてしまいます。サイバー攻撃に強い社会にするためにも、サイバーセキュリティ人材の英才教育強化などに取り組むべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評 「憲法改正原案 提案は国会議員の責務
           憲法審査会の空転は国民の権利侵害」

 ロシアのウクライナ侵略戦争や、中国による太平洋での軍事行動拡大などに直面し、日本国憲法の改正を求める国民の声が高まってきました。しかし、憲法改正は国会議員が原案を提案しなければ一歩も進みません。これまで少数野党などの反対で憲法審査会は空転を続け、具体的な議論は行われていません。憲法改正に取り組まない国会議員は、主権者たる国民の権利を侵害し、無責任であり、職務怠慢です。憲法改正を実現するために、今年度中に憲法審査会で改正原案を決定し、国会発議を行うべきです。

3面 天録時評 「産業活性化に下請け多重構造の改善を
         IT業界でも非効率と人材育成を阻む元凶」

 続発するみずほ銀行などのシステム障害や最近の尼崎市の住民情報を記録したUSBメモリーの紛失事件などは、わが国の下請け多重構造が大きな原因の一つです。優れたシステムやソフトウエアの開発、さらには優秀な技術者育成を阻害しているのが、IT業界でも慣例化している再委託や再々委託です。再委託などを原則禁じて多重下請け構造の改善が急務です。

4面 天録時評「スポーツくじ 賭博を増やすな
        ギャンブル依存症や八百長誘発のおそれ」

 スポーツ産業を活性化させるための一つの方策として、「スポーツ賭博」の解禁が検討されています。しかし、わが国はすでに多くの公営賭博が行われ、「ギャンブル大国」とも言われており、ギャンブル依存症などの社会問題も増加傾向にあります。スポーツを賭けの対象にすれば、八百長事件の誘発など多くの弊害が生じるのは必至です。これ以上、公営の賭博を増やすのは論外です。

5面 天録時評 「大麻 若者の脳の発達を阻害する有毒物質
         使用罪の新設で社会から排除を」

 米国などの大麻使用の合法化を受けて、わが国でも規制緩和を求める動きがあります。しかし、様々な精神障害をもたらすなどの害悪や依存症があるのは明らかで、このような薬物の使用を容認し、利用者を増やすことは犠牲者や社会的な損失を拡大するだけです。娯楽用に供する大麻の使用罪の新設を行うことによって、社会から排除することが適切です。

1面 天録時評  「専守防衛ではサイバー攻撃を防げない
          即時反撃できる法整備や組織作りが急務」
2面 巷  露  「祝日を増やし過ぎた!?」
6面 天録時評  「不法入国防止に厳格な難民審査は不可避
          貧困から逃れるための経済難民が増加」
7面 天録時評  「散骨は遺骨の投棄
          先祖供養を形骸化させる海洋散骨」
7面        役立つ最新用語㉔ 
         「大学の質向上につなげる『学修成果』」
8面 日本の肖像61 本願寺八世・蓮如上人(中)
         「極楽浄土への道を示し
          全国的な教団の礎を築く」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1995号 編集便りNo.406 2022/07/01
 参議院選挙が六月二十二日に公示されました。選挙権が18歳までに引き下げられてから3回目の参院選になりますが、前回の参院選では18歳が約35%、19歳では約28%と若者の投票率は低調です。「自分の一票で政治は変わらない」など、政治に興味関心がないのが低投票率の一因として挙げられます。若者に政治への興味関心を持たせる方法の一つは、学校で国の政策課題などについて現状を調べ、解決方法などを議論する場を持つことです。教員による一方的な価値観の押し付けは排除しつつも、政治をタブー視しない教育が必要です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「岩国メガソーラー
       環境破壊で大災害のおそれがある工事を放置するな
           重要なインフラ事業への外資の参入禁止を」

 大規模太陽光発電(メガソーラー)の建設で広大な山林が削り取られ、環境破壊や土石流の発生などへの不安から全国各地で反対運動が起こっています。山口県岩国市美和町の広大な建設工事は環境影響評価も経ておらず、雨が降れば周囲に土砂が流れ出るなどの被害が出ていますが、山口県は何の対応もしていません。熱海のような盛り土崩壊事故を防止し、環境を保全し、住民の安全や生活を守るために、山口県は一旦工事を停止させ、盛り土などの安全性の調査などを行うべきです。

3面 天録時評 「共同親権制度こそ子供の利益確保
         離婚後も子供と交流して養育に責任を」

 「子供の利益の確保」の観点から離婚などに関する制度の見直しを検討している「法制審議会・家族法制部会」で、「親子断絶」や「子供の連れ去り」を促進しかねない議論が展開されています。しかし、離婚後であっても父母双方が子育てに関与していくことが子供の成長にとって望ましく、世界の趨勢は共同親権・監護制度の導入です。離婚後でも両親と交流できるようにするために、速やかに法改正に踏み切るべきです。

4面 天録時評「多文化共生 文化や生活習慣を受容する同化政策を
        異文化受容を強調しすぎるな」

 多文化共生は簡単ではありません。異文化尊重をし過ぎた欧米の失敗から学ばなければなりません。受け入れる側の異文化受容も必要ですが、入ってくる外国人もその国の文化や生活習慣を理解し、尊重しなければなりません。相互理解のための言葉をはじめとするわが国への同化政策の強化も重要です。

5面 天録時評 「平和と安全を守るために防衛費の大幅増を
         命を守る個人装備品の近代化も急げ」

 共産党などの護憲派が「戦争をする国にするな」と叫んで国防費の増額に反対しています。しかし、他国に「日本は戦争ができる」と思わせなければ、自衛隊は張子の虎で抑止力にはなりません。武器弾薬の備蓄も乏しく、様々な兵器や命を守る個人装備品の近代化までもが遅れているのが自衛隊の現状です。平和を守る抑止力向上のためには、防衛費の増額は不可欠です。

1面 天録時評  「ウクライナ国民とともに経済制裁という戦いを
          歴史を逆行させないために我慢の時」
2面 巷  露  「お米を食べると馬鹿になる!?」
6面 天録時評  「盧溝橋事件 日中全面衝突の発端か?
         「中国側の攻撃に応戦して泥沼に突入」」
7面 天録時評  「小麦よりも栄養価が高い米
          健康と食料安保のために米中心の食生活へ」
7面        役立つ最新用語㉓ 
         「災害発生危険度情報『キキクル』」
8面 日本の肖像60 本願寺八世・蓮如上人(上)
         「親鸞以来の正統と本流意識に驕らず
          門徒衆に見放された本願寺を建て直す」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1994号 編集便りNo.405 2022/06/17
 政府は、今年の夏と冬は電力が逼迫する見通しであることから、7年ぶりに家庭や企業へ節電を要請することを決めました。リモート勤務などで家庭の電力使用量も増えている中、熱中症を防いで、夏を乗り切るためには冷房も必要で、節電努力にも限界があります。政府は、国民に節電をお願いするよりも先に、安全性が確認できている既存の原子力発電を速やかに再稼働させるなど、発電量を増やす政策に真剣に取り組んでほしいものです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「国連中心主義からの脱却が急務
          平和と安全のために強固な同盟体制の構築を」

 核恫喝を伴ったロシアのウクライナ侵略などに対して何らの制裁も行えない安全保障理事会は機能停止状態です。今後も世界の平和と安全の維持に責任を持った対応を期待することはできません。わが国の外交は国連中心主義からの速やかな転換が必要です。自由や民主などの価値観を共有する国々との集団的自衛権に基づく相互防衛条約を締結して、より強固な同盟を構築し、平和と安全を守るべきです。

3面 天録時評 「供給責任者不在 電力自由化が招いた危機
        原子力発電で安定供給を担う原子力公社の設置を」

 電気料金の抑制などで国民に恩恵を与えるはずだった電力自由化は、電気料金の高騰を防止できないだけでなく、安定供給すら確保できません。そのために大企業は停電への備えを急がなくてはならなくなっています。最初から懸念されていた「供給責任者の不在」が顕在化しており、電力自由化の最大の欠陥を速やかに是正すべきです。政府も出資して、供給力確保のための原子力発電所の新設を推進する原子力公社のような組織の創設を急ぐべきです。

4面 天録時評 「社会インフラ維持 自利より公益優先を
         老朽化した橋や施設の廃止は避けて通れない」

 生活や産業などの経済活動を営む上での社会基盤となる重要な施設(インフラ)の老朽化による事故が、全国各地で増加、深刻化しつつあります。政府も老朽化対策に取り組んでいますが、財政難の中で十分な予算確保もできずに点検整備や補修は追いついていません。人口減少などですべての既存インフラの更新はできません。国民も生活道路など様々なインフラの廃止を受け入れなければなりません。

5面 天録時評 「国を挙げて真の防衛力強化に取り組め
         企業合併や専門研究機関の創設も」

 ロシアのウクライナ侵略を受けて、西側諸国は国防力の充実に取り組んでいます。岸田総理も防衛予算の大幅増額を表明しました。防衛力を強化するためには、具体的な想定に基づき、敵に対処するための軍事的な戦略、戦術の議論が不可欠です。また、国防企業の技術の向上や研究開発力の強化には企業合併が避けて通れません。国会での内外の専門家を交えての議論が必要です。

1面 天録時評  「高い輸入依存度 食料安全保障対策を
          輸入が途絶したら終戦直後よりも
          悲惨な食料不足」
2面 巷  露  「太平洋でも緊張を高める中国」
6面 天録時評   マイナンバーカード
         「迅速な支給金給付や不正防止に不可欠
          制度の全体像を示し普及促進を急げ」
7面 天録時評  「水上バイク問題
          損害賠償責任保険の加入を義務付けよ
          罰則強化の効果は限定的」
7面        役立つ最新用語㉒ 
         「サプライチェーン(供給連鎖)」
8面 日本の肖像59 田沼意次(下」)
         「幕府を中央政府とする近代的統一国家の
          建設を目指した革新的発想の政治家」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1993号 編集便りNo.404 2022/06/03
 文部科学省は、夏場は熱中症の恐れが強まるという理由から、登下校時や体育の授業でのマスク着用は必要ないことなどを盛り込んだ新型コロナウイルス対策の留意事項を都道府県教育委員会に通知しました。一方で、2メートル未満の近距離では、依然としてマスク着用が求められています。しかし、新型コロナウイルスは弱毒化しており、子供は軽症の場合がほとんどです。日本以上に感染者が多い海外でも、マスク着用を解除する政策が進められています。熱中症多発の時季を迎えることもあり、季節性インフルエンザと同等の対応で十分です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「新型コロナウイルスの起原解明を急げ
          感染力強化や強毒化の研究規制も」

 新型コロナウイルスによる感染爆発により、5月15日現在で世界の感染者数は5億2千万人を超え、死者数は620万人を超えて今なお増え続けています。次の新たな感染症による犠牲者を少しでも減らすために、新型コロナウイルスの起原を明らかにしなければなりません。わが国は、起原解明のための公正な調査を世界各国と協力して、世界保健機関(WHO)と中国共産党に申し入れるべきです。

3面 天録時評 「診療記録の審査体制の構築が不可欠
        新型コロナの軽症、中等症の患者が重症者で登録」

 広島県で新型コロナウイルス感染症の重症者として報告された7割が軽症か中等症の患者であったことが国立感染症研究所の調査で明らかになりました。これは広島県だけのこととは思われず、新型コロナウイルスの感染実態を知るための全国調査が必要です。こうした背景には、わが国の医療制度が適切な医療が行われているかを審査する体制が整っていないことがあります。診療報酬請求と診療記録を照合し、国民の適切な医療提供のための審査をする医療専門家による第三者機関を設置すべきです。

4面 天録時評 「ウクライナでの戦争犯罪者に厳罰を
         虐殺などの惨劇を繰り返さないために」

 ウクライナでのロシア軍による民間人の殺害や性的暴行などの戦争犯罪が繰り返されています。ロシア軍は、旧ソ連時代から現在に至るまで戦争犯罪を抑止する規律に欠けています。戦争犯罪を厳しく罰することが、戦争の惨劇を少しでも防止するために不可欠です。集団殺害犯罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪、侵略犯罪の4つを対象とし、それらを犯した個人を国際法に基づき追訴、処罰する国際刑事裁判所が、ウクライナでの捜査に着手しています。わが国政府も全面的に支援を行うべきです。

7面 天録時評 「テレビの飲酒CMを禁止せよ
         タバコと同等の厳しい規制が不可欠」

 過剰な飲酒は健康を害します。しかし、酒類のテレビCMは依然として大量に流れており、飲酒を国民に勧めています。世界保健機関が酒類の広告規制を求めているにもかかわらず、政府は規制しようとせずテレビ局も自主規制しようとしません。子供の見る時間帯にも放映されており、これでは飲酒関連の社会問題は一向に改善されません。政府はタバコと同様にテレビでの酒類の広告を禁止すべきです。

1面 天録時評  「フィンランドの若き首相を見習え
          国防予算を大幅増額し原子力を推進」
2面 巷  露  「平和ボケからの覚醒を」
5面 講演要旨   第55回原産年次大会から③
         「原子力の未来に不可欠な燃料サイクル」
          脱炭素や持続可能な開発の
          実現に大きな役割」
6面 地域便り  (愛知県名古屋市)
         「改憲実現のため学生の愛国心涵養を
         『憲法改正学生キャラバン隊』が活動報告」
7面 役立つ最新用語⑳ 
         「『インド太平洋経済枠組み
          (IPEF)』構想」
8面 日本の肖像58 田沼意次(中)
         「信用貨幣鋳造と株仲間の組織化で
          幕府財政を建て直す」」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1992号 編集便りNo.403 2022/05/20
 先日、「憲法改悪を許さない全国署名」の依頼ハガキを入手しました。ハガキには、昨年の衆院選前にNHKが行った世論調査結果で、衆院選で最も重視する政策課題の中で憲法改正と回答した人はわずか3%だったことを取り上げ、「民意は、改憲を望んでいない」との主張が書かれていました。NHKの世論調査はあくまで「最も重視する政策課題」を聞いているのであり、憲法改正反対派は、調査の結果を捻じ曲げ、いわば国民を騙す嘘をついて署名を集めるまでに追い込まれてきたようです。7月の参院選に勝利して、憲法改正に邁進しましょう。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「行き過ぎた私的制裁を引き起こす排斥行動
      『キャンセル・カルチャー』は不寛容社会を招来する」

 ツイッターなどで、女性軽視や差別発言などを行った人々を徹底的に追求し、地位や名誉を奪うまで攻撃するいわゆる「キャンセル・カルチャー」が横行しています。これは、行き過ぎた私的制裁となりやすく、言論や表現の自由を奪って不寛容な社会にしてしまう危険なものです。さらには、現在の自由主義社会の打倒を目指す左翼運動家による巧妙な悪用に注意と警戒が必要です。

3面 天録時評 「共感性の発達を阻害するオンライン授業
         画面を通した会話は脳の動きを止める」

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、学校現場では急速にオンライン授業が広がりました。しかし、パソコンなどの画面を通して行うオンライン授業では、顔の表情などの非言語要素を加味した会話の機会が失われ、脳の発達を阻害し、人の共感性や創造性が育まれなくなる可能性を指摘する研究結果があります。教育の情報通信技術化が進められていますが、あくまで人と人が直接触れ合う教育を基本とすべきです。

4面 天録時評 「水産庁の組織改編と専門家の登用を
         科学的データに基づく資源保護が最優先」

 わが国の漁獲量は最盛時の3分の1以下になり、消費量の約40%を輸入に依存しています。水産資源の争奪戦も激化する中、食料確保の観点からも衰退する水産業の再生が待ったなしです。政府は漁業法を改正したものの、新たな資源管理システムの構築が遅れ、補助金の見直しは足踏みを続けています。科学的データに基づく新たな水産政策に相応しい組織改編と優秀な専門家の登用が不可欠です。

6面 天録時評 「外国人参政権は憲法違反
         憲法第93条に『日本国籍』の明記を」

 昨年、東京都武蔵野市で外国人にも日本人同様に住民投票権を付与する条例案が提出されました。自治体であっても、政策決定に短期間しか住んでいない外国人を関与させることは、安全保障上の問題もあります。こうした条例案や外国人の地方参政権の付与を求める運動が繰り返されるのは、憲法第93条第2項の「住民」が日本人以外も含むと歪曲解釈をする人々がいるからです。それを防止するために「日本国籍を有する住民」と明記すべきです。

1面 天録時評  「貧困化防止に原子力発電所の再稼働増を急げ
          円の実力低下でさらに進むわが国の貧困化」
2面 巷  露  「脳の癖にご注意」
5面 講演要旨   第55回原産年次大会から②
         「廃炉と処理水の海洋放出に向けての取り組み」
7面 天録時評  「新型コロナ 致死率に見合った対応に転換を
          早期発見・早期治療を可能に」
          役立つ最新用語⑳ 
         「実名報道が可能な『特定少年』」
8面 日本の肖像57 田沼意次(上)
         「家康以来の祖法=年貢中心の経済から
          商品経済の発展で幕政改革を目指す」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1991号 編集便りNo.402 2022/05/06
 新型コロナの濃厚接触者となって自宅待機を余儀なくされている児童、生徒が増えています。学級担任は、休んだ子供のための課題作成や保護者への連絡などで多忙を極め、勤務時間内での翌日の授業準備の時間も十分に取れない状況が続いています。子供の場合、新型コロナに感染しても多くは無症状か軽症ですから、インフルエンザ並みの扱いで十分です。教員を過重労働から解放し、より良い教育を行えるようにするためにも、濃厚接触者となった児童生徒の自宅待機措置は解除すべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「家族解体に利用されるパートナーシップ制度
          性的少数者だけでなく都民全体の利益優先を」

 東京都は6月都議会でパートナーシップ宣誓制度を導入するための人権尊重条例の改正を目指しています。今年の3月末現在で、約150の自治体が導入しており、次々と制度を導入する自治体が増えています。何の法的効果もない制度の導入推進の運動を支援しているのは、家族解体や伝統文化の破壊を目指す左翼の運動家です。大多数の国民が安心して暮らせるために、家族や伝統文化の尊重により社会を守らなければなりません。

3面 天録時評 「教育予算の充実で人員増の実現を
         教員不足の深刻化はわが国教育の危機」

 教員不足が深刻化しています。長時間労働などで教員に魅力を感じず、教職を志望する若者が減っていることに加え、臨時的任用の講師として働こうとする人が減少していることが原因の一つです。労働環境の改善に取り組んでいますが、現場でできることも限界があります。教員が魅力のある職業となるように、教員の増員や待遇面の改善などのための教育予算の充実が不可欠です。

4面 天録時評 「労働者の権利を守る労基署の強化が必要
         脱法的な雇用契約で責任逃れの企業には厳罰を」

 わが国の経済低迷は、非正規雇用の増大などによる労働者の賃金抑制が原因の一つです。企業は賃金抑制のために労働法規の網の目をくぐるような脱法行為なども行っています。一方、労働法体系が複雑化し、違法や不法行為を取り締まる労働基準監督の業務も多様化して、労働者保護の役割が十分果たせていません。法令違反に対しては自主的改善を促す指導だけでは不十分であり、企業に遵法を促すためにも厳しい罰則を適用すべきです。

6面 天録時評 「佐渡島の金山 世界遺産登録が目的ではない
         先人の文化的価値の理解と継承こそ重要」

 政府は、佐渡島金山をユネスコ世界遺産への登録に推薦しました。400年以上前から鉱石の採掘や金銀の製錬だけでなく、小判の鋳造などを行った先人たちの当時の技術は世界的にも高く、歴史的価値のある素晴らしい技術です。観光客を増やすために世界遺産に登録するのではなく、これまでの先人の文化遺産を日本人自身が知り、未来へ継承していくことこそが重要です。

1面 天録時評  「日米同盟を共に戦う強い同盟に
          NATOのように兵力行使の義務付けを」
2面 巷  露  「漢字は素晴らしい」
5面 講演要旨   第55回原産年次大会から①
         「気候変動対策には原子力の三倍増が不可欠
          経済協力開発機構原子力機関
          事務局長マグウッド4世」
7面 地域便り  (山口市)「国防への自助努力が不可欠
          憲法改正早期実現 山口県総決起大会」
          役立つ最新用語⑲ 
         「対中包囲網『オーカス(AUKUS)」
8面 日本の肖像56 蝦夷地開拓 西川伝右衛門(補)
         「北海事業開拓を成功に導いた
          近江商人の『三方皆得の思想』」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1990号 編集便りNo.401 2022/04/15
 共産党の志位委員長が、4月7日の党本部の会合で、ウクライナ情勢を踏まえて「急迫不正の主権侵害が起こった場合には、自衛隊を含めてあらゆる手段を行使して、国民の命と日本の主権を守り抜くのが党の立場だ」と述べたようです。これは、自衛隊は憲法違反という立場を取り、自衛隊の解消を掲げる共産党の綱領と矛盾しています。共産党ですら、憲法第9条では国を守れないことを認めたわけで、護憲の旗をおろすべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「専守防衛では国土も国民も守れない
         ウクライナの惨状はわが国の明日の姿」

 長距離ミサイルや空爆で灰燼(かいじん)と化したウクライナの都市の姿は、専守防衛を掲げるわが国の明日の姿です。国民の命を守れず、国土の壊滅を防げない専守防衛を直ちに破棄すべきです。

2面 天録時評 「自分の命は親や天からの授かりもの
         子供や若者の自殺防止に必要な生命観」

 児童、生徒の自殺が、近年増加傾向にあります。従来からわが国では、若者の死因の第一位が自殺であり、これは先進国の中ではわが国だけです。政府も「子供・若者の自殺防止」を重点施策として掲げていますが、大きな成果は上がっていません。この背景には「命は自分のもの」との考え方があります。自殺防止には、命は親や天から授かった大事なものであり、「命は自分だけのものではない」という考え方を、若者や子供に伝えていかなければなりません。

3面 天録時評 「感染症法の改正で危機管理の司令塔を
         早期治療のための医療体制の整備を急げ」

 新型コロナウイルスについて様々なことが解明されましたが、韓国などの感染爆発に見られるように検査と隔離による感染拡大防止は困難です。中国のゼロコロナ政策による感染拡大抑止効果は限定的であり、長期化で世界経済への悪影響も拡大します。一方で、わが国では危機管理体制の不備で助かる命も失っています。危機管理の司令塔を設置するための感染症法の改正を急ぐべきです。

4面 天録時評 「夫婦別姓は家族解体に拍車
         健全な家族こそが社会秩序の基盤」

 夫婦別姓を求める人は結婚を当事者同士のこととしか考えていません。結婚には家庭を構えて互いの先祖や両親に感謝し、子孫に責任を持ち、社会に貢献するという意味があります。家庭は社会の基礎単位であり、各人が自己の立場に応じた責任や役目を果たすことで安定し、社会全体の安定維持につながります。個人の権利のみ主張し、家庭を破壊しかねない夫婦別姓は制度化すべきではありません。

5面 天録時評 「『業績評価制度』で効率的な予算執行を
         達成度も分からない目標値なき事業は弊害」

 令和4年度の一般予算は過去最高額となりました。財政が悪化する中で、政府は効率的な予算の執行が求められています。しかし、わが国では計測可能な目標が設定されていない事業も多く、政策の評価も十分になされないために、無駄な予算も放置されています。政策の成果を客観的に評価するための制度が必要です。政策ごとに具体的で、計測可能な目標の設定と、達成状況を議会に報告することを義務付ける「業績評価制度」の立法を急ぐべきです。

1面 天録時評  「国防力の基盤である愛国心の涵養を
          主権回復70周年・沖縄復帰50周年」
2面 巷  露  「核の傘の下で居眠りする日本」
6面 天録時評  「ネットに溢れる誹謗中傷の防止を
          改正プロバイダ責任制限法の施行を急げ」
7面 天録時評  「やさしい憲法改正講座⑧
          9条に領土保全条項の明記を」
          新語用語⑱ 
         「配信者への投げ銭『スーパーチャット』」
8面 日本の肖像55 蝦夷地開拓 西川伝右衛門(下)
         「武家と商人とアイヌ、三者三様
          共存共栄の道を開く」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1989号 編集便りNo.400 2022/04/01
 3月16日、東北地方で震度6強を記録する地震が発生し、一部の火力発電所が停止しました。その影響で、政府は3月21日に関東地方や東北地方などに「電力需給逼迫警報」を始めて発令する事態となりました。天候に左右される再生可能エネルギーを急速に導入し、基幹電源を火力発電に依存してきたエネルギー政策の影響が出てきていると指摘せざるを得ません。電力の安定供給のために、安全が確認されている原子力発電をすぐに再稼働すべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「非核三原則の『持ち込ませず』は虚構
          有事の際の核持ち込みは核抑止に不可欠
          核抑止への安全保障論議を急げ」

 ロシアのウクライナ侵略が示唆することは、核を持たない国は核保有国の餌食になるということです。わが国の非核三原則の見直しが必要です。沖縄返還の際の日米の密約によって、わが国は非常事態の際には米軍による核兵器の持ち込みや通過を認めており、非核三原則の「持ち込ませず」は虚構でした。虚構の上に立った安全保障論議は無意味であり、核の脅威から平和や国民の命を守るために核抑止のための安全保障論議を急ぐべきです。

3面 天録時評 「プーチン大統領を戦争犯罪人として裁け
         無差別攻撃など多数の国際人道法違反」

 ウクライナを侵略したロシアは、戦争を禁止した国際法に違反しています。学校や住宅などへの無差別攻撃による市民の殺傷は国際人道法の違反です。ウクライナ侵略を命令したプーチン大統領は戦争犯罪人として国際刑事裁判所で裁かれなければなりません。独裁者などによる戦争を抑止するために国際刑事裁判所の果たす役割は大きく、活動への理解と支援が必要です。

4面 天録時評 「エネルギー危機のドイツの轍を踏むな
         化石燃料への過剰依存からの脱却を急げ」

 ドイツは、ウクライナ侵略戦争の勃発で、ロシアに依存したエネルギー政策が破綻し、路線転換が求められています。廃止予定の原子力や石炭火力の運転延長が必至となっていますが、安定、安価のエネルギー確保の見通しは立っていません。安全保障を無視したドイツの「自滅的なエネルギー敗戦」と言われる所以ですが、わが国もドイツと同様の脆弱性を抱えています。国民生活の安定のためには、安全性を確保しながらすべての原子力発電所の速やかな稼働に取り組むべきです。

5面 天録時評 「少子化問題 子供は社会の大切な存在
         結婚・出産に希望が持てる公的支援を」

 わが国では少子化対策が大きな課題となっています。婚姻件数は60万組を割ってわずか3年で50万組を下回る勢いで減少しています。現代の若者は、雇用が不安定で将来に希望が持てず、金銭面などで結婚したくてもできない、子供を産みたくても産めないのが現状です。政府は、若い人が希望を持てるような結婚、出産に対する公的支援制度を構築すべきです。

1面 天録時評  「安全なすべての原電を稼働させよ」
2面 巷  露  「密約への自責を背負った生涯」
6面 天録時評  「『時短要請』だけでは感染防止は不十分
          高齢者施設への感染拡大防止に費用の投入を」
7面 天録時評  「やさしい憲法改正講座⑦
          国民の権利行使を阻害する九十六条」
   天録時評  「議場にこそ国旗掲揚を
          国旗は国民団結の源」
8面 日本の肖像54 蝦夷地開拓 西川伝右衛門(中)
         「松前藩の対アイヌ交易を推進し、
          蝦夷地開拓、本土交易ルート開拓を担う」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1988号 編集便りNo.399 2022/03/18
 ウクライナに侵攻したロシア軍は、原子力発電所を攻撃、制圧しました。制圧された原子力発電所からの放射線量に変化はありませんが、福島第一事故を経験したわが国では、「原子力発電は攻撃の標的になり危険だ」などと脱原子力を求める声が大きくなる可能性があります。しかし、天然ガスが高騰しており、エネルギーの脱炭素化と電力の安定、安価な供給のためには原子力発電は不可欠です。国民生活の安定のために原子力発電の新増設を推進すべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「侵略防止には役に立たない憲法第九条
         憲法審査会を毎日でも開くのが国会議員の責務」

 ロシアによるウクライナ侵略に対して、軍事措置を定めた国連憲章の規定は拒否権により空文化しており、憲法第九条も侵略防止に役立たないことは明らかです。ウクライナ侵略は台湾侵略を誘発しかねず、わが国も平和と安全の危機に直面しています。憲法審査会で憲法第九条の改正論議を急ぎ、九月の参議院選挙の際に憲法改正の国民投票を行うことが国会議員の責務です。

2面 天録時評 「気候変動による被害や損失は不明確
         人類の危機を煽らず冷静な議論を」

 気候変動によって人類が滅亡することはありません。これまでも人類は大きな気候変動を乗り越えてきました。気候変動による災害から人類を守るための経費と、脱炭素政策が経済に与える損失を冷静に比較すべきです。

3面 天録時評 「高温ガス炉 早期実用化に向け研究推進強化を
         冷却能力喪失時も安全に停止」

 日本原子力研究開発機構が「高温ガス炉」の実証実験で、冷却機能を全喪失しても炉心溶融と放射線放出を起こさないことを実証しました。エネルギーの脱炭素化には原子力発電が不可欠であり、「高温ガス炉」の安全性が実証されたことは原子力推進に大きな前進です。政府は、「高温ガス炉」の実用化に向け、更なる研究推進を強化すると共に、原子力発電所の新増設の姿勢を明確にすべきです。

4面 天録時評 「軍事侵攻前から大規模攻撃したロシア
         日常化するサイバー攻撃への危機意識を持て」

 サイバー攻撃は世界中で日常的に繰り広げられると共に、ウクライナへの攻撃でも明らかなように侵略などの軍事行動に先駆けて大規模に仕掛けられています。重要な社会インフラや経済システムを瞬時に破壊することもできる恐るべき攻撃力を持っています。わが国も防衛の強化に取り組んでいますが、国民の危機感は乏しいままです。国民一人ひとりが自分自身を守ると同時に、国家を守るために、悪意のあるウイルスなどによるサイバー攻撃への対処に取り組むべきです。

5面 天録時評 「やさしい憲法改正講座⑥
         家族保護条項明記で健全な社会を」

 個人の自由や権利の尊重に偏重した戦後教育によって個人主義が蔓延し、先祖から子孫につながる縦の線を大切にするわが国の家族形態が急速に崩壊しています。それに伴い、児童虐待など様々な家族の問題も多発しています。家族としての義務や責任を軽視すれば家族は維持できません。家族解体が進めば社会は不安定化し、健全な社会の維持は困難になります。憲法に家族保護条項を明記すべきです。

2面 巷  露  「ウイルスの増殖抑制薬」
6面 天録時評  「国土と環境の保全に林業の再生が不可欠
          再造林ができる収入確保の仕組みの構築を」
7面 天録時評  「言葉狩りは表現の自由の侵害
          人権の尊重と相手への理解が大切」
          役立つ新語用語⑰
         「サイバー攻撃から国民を守る
         『サイバー警察局』」
8面 日本の肖像53 蝦夷地開拓 西川伝右衛門(上)
         「近江商人特有の『天秤棒の精神』で
          アイヌの人々との交易ルートを開く」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1987号 編集便りNo.398 2022/03/04
 ロシアが、世界各国の警告を無視し、ウクライナへの軍事侵攻を強行しました。この行為に対し、中国外交部の華春瑩報道官は「ロシアは安保理常任理事国であり、独立自主の大国で、ロシアは自身の判断とその国家利益に基づいてその外交と戦略を自主的に決めて実施している」とロシアを擁護する発言をしています。こうした発言からも、中国による台湾侵攻の可能性は否定できず、わが国はロシアのウクライナ侵攻を「対岸の火事」と捉えることはできません。憲法審査会での憲法改正論議を急ぎ、台湾有事も想定して国防の在り方を真剣に議論してほしいものです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「国連に代わる新たな集団的防衛体制を
         機能不全の安保理に平和は委ねられない」

 ロシアのウクライナへの武力威嚇などに対し、国連の安全保障理事会は何の対処もせず、機能不全に陥っています。これは、わが国が中国による武力行使を受けても集団的安全保障体制は機能しないことを示しており、国連にわが国の平和や安全を委ねることはできません。北大西洋条約機構の地域を拡大して多くの民主国家が加盟するなど、国連に代わる集団的安全保障体制の構築が不可欠です。

2面 天録時評 「春の甲子園は見直しの時期
         一発勝負の全国大会は年に一度に」

 もうすぐ春の選抜大会が開催されますが、高校生の心身の育成という教育的観点からは一発勝負のトーナメント戦の全国大会を年に二度も開催する必要はありません。野球の技量を高め、楽しさや厳しさを味わわせるためには、力量が拮抗したチーム同士で戦うことが教育上も効果的です。秋の地区大会はリーグ戦を検討すべきです。

3面 天録時評 「ストーカー規制法 治療を義務化する改正を
         再犯防止や更生に効果を上げる精神的治療」

 特定の人に付きまとって迷惑を与え、時には脅迫や暴力、殺人事件にも発展するストーカー犯罪の心理や行動は複雑であり、単なる厳罰化や啓発活動などによって防止することは容易ではありません。再犯を防ぐためにも、ストーカー規制法の改正で見られた加害者に対する治療の義務化を急ぐべきです。さらには、治療を施す精神科医などの人材育成も急務です。

4面 天録時評 「コロナ禍の中、各地で建国を祝う集い
         憲法改正や国防意識の涵養を訴える講演も」

 令和4年、皇紀2682年の2月11日、建国記念の日を祝う奉祝行事が各地で行われ、参加した国民こぞって建国の日を祝いました。コロナ禍の中、オンラインで講演会を行うなど、工夫した奉祝行事も見られました。各地で行われたいくつかの奉祝式典などの様子を紹介します。

5面 天録時評 「やさしい憲法改正講座⑤
        『緊急時』に国民を守れない現憲法」

 基本的人権の尊重が最優先される日本国憲法では、憲法違反になる可能性がある私権制限はできません。このため、致死率の高い感染症の発生や無差別テロ、あるいは侵略などの緊急事態時に、国民の移動禁止命令や強制的拘束などはできないとされています。結果的に政府は、国民の生命と財産を守ることはできません。緊急時に政府が私権制限などの対応ができる条項を憲法に明記すべきです。

2面 巷  露  「エネルギー敗戦を招くな」
6面 天録時評  「外国産を国内産とする産地偽装が横行
          取り締まりの強化と厳しい罰則の適用を」
   解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩⑪
          名誉殺人が絶えないイスラム社会」
7面 天録時評  「子供と共に家庭のルールを
          信頼構築のために親が手本を見せよう」
          役立つ新語用語⑯
         「法的課題の多い『非代替性トークン』」
8面 日本の肖像52 大坂商人鴻池家(下)
         「『大名貸し』で得られた利益を
          安全確実な借家経営、新田開発に投資」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1986号 編集便りNo.397 2022/02/18
 今月初め、熊本県産のアサリ貝の産地偽装がニュースになりましたが、この問題は十年以上前から全国各地で指摘されています。行政が改善指示を出したり、2年以下の懲役または200万円以下の罰金などの罰則が設けられていますが、偽装抑制効果は表れておらず、取り締まりも甘いと言わざるを得ません。規則に従う業者が損をしないようにするためにも、罰金額の上限を数倍にするなどの罰則強化とともに、抜き打ち検査などの取り締まり体制の強化が不可欠です。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「東大正門前刺傷事件
         拡大自殺の連鎖は過剰報道が一因
         道徳教育で孤立を乗り越える力の涵養も」

 拡大自殺の連鎖が起こっています。その原因の一つにテレビなどが事件の内容を大きく、詳細に、繰り返し報道していることがあります。今後の連鎖を防ぐためには、自殺に関する事件報道は必要最小限にすべきという世界保健機関の勧告を厳守することが重要です。また、自殺拡大の原因は孤立を招く社会に責任があるとする報道もあります。しかし、社会の責任にしても問題は解決しません。道徳教育で孤立を乗り越える力を涵養することこそが必要です。

2面 天録時評 「放送法の改正で民放の健全化を
         時代遅れの県域免許の広域化も不可欠」

 民放テレビ会社の広告費の収入減が続き、一段と番組の質の低下が進んでいます。報道番組でも芸能や娯楽性が強まり、一面的な報道が多くなっています。この原因に「マスメディア集中排除原則」と「県域免許の原則」があります。本来、表現の自由や多様性、多元性を保障する制度ですが、現実には形骸化し、放送と通信が融合する時代に逆行しています。放送法を改正して相応しい制度に改めるべきです。

3面 天録時評 「アンモニアや水素は主要燃料にはならない
         脱炭素化には原子力発電が不可欠」

 経産省は、脱炭素化社会の実現に向け、燃焼時に二酸化炭素を排出しない水素やアンモニアを火力発電の主要燃料として取り組むとしています。しかし、水素やアンモニアは生産段階でエネルギーを消費し、二酸化炭素を排出するため、主要燃料とするのは経済原理に反し、価格的にも困難です。脱炭素化社会の実現と電力の安定供給のためには原子力発電の活用が不可欠であり、新増設を進めるべきです。

4面 天録時評 「やさしい憲法改正講座④
         憲法第9条に国防軍を明記せよ」

 自衛隊は憲法学者の多くが「違憲」であると指摘しています。このため、わが国の安全保障戦略や国防政策は中途半端なままで、このままでは独立や国民の生命を守ることはできません。憲法第9条を改正して自衛隊を国防軍として位置づけ、国連憲章も認めている自衛権を行使できるようにすべきです。

5面 天録時評 「不適切なオミクロン対策の是正を
         岸田政権は経済の活性化に舵を切れ」

 政府は新型コロナ対策で感染症法で定めた2類扱いを実質的に放棄しています。新型コロナウイルスの危険性の度合いを過大視するのを止め、季節性インフルエンザと同等の5類扱いとすることが医療崩壊の防止と経済回復への道です。また、外国人のみを入国させない水際対策は非科学的で、経済への打撃も大です。コロナのリスクをゼロにできない以上、政策の主力を経済活性化に転換すべきです。

2面 巷  露  「ESG投資の闇」
6面 天録時評  「好き放題の中国共産党の宣伝工作活動
          政治活動をする外国人に登録義務を」
   解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩⑩
          不浄な犬の飼育の禁止」
7面 天録時評  「佐渡金山の朝鮮人強制労働は虚妄だ
          わが国の歴史や文化を否定する韓国」
          役立つ新語用語⑮
         「社会貢献につながる『エシカル消費』」
8面 日本の肖像51 大坂商人鴻池家(中)
         「時代の流れの先頭に立って
          創業と撤退の舵取りをする」
          歴史家 鈴木旭


※皆様のご意見・情報提供(教育現場の声、地域の話題など)を編集部までお寄せください!!
日本時事評論第1985号 編集便りNo.396 2022/02/04
 先日、高校生に電車内での喫煙を注意された人が腹を立てて暴行を行い、重傷を負わせた事件がありました。こうした事件が起きた時、鉄道会社では電車内の「SOSボタン」「車内非常ボタン」を押すことを推奨していますが、実際は気が動転したり自己保身を考えるなどで何もできないことが多いものです。日頃から、非常事態に遭遇した時、冷静に対処できるようにするため、どんな行動をとればいいかを思い描いてみることが必要です。犯罪行為を傍観せず、住みよい社会にするためにも、正しい行動のとり方を確認し、適切に対処できるようにしたいものです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「忠誠心の希薄化が招く民主主義の脆弱化
         政府主催で『建国記念の日』の祝典を挙行せよ」

 世界的に民主主義の脆弱性が指摘されていますが、その原因の一つは国民の忠誠心の希薄化と相互信頼の喪失にあります。わが国でも利己的な個人主義が強まり、公を優先する伝統的な価値観が失われつつあります。国民一人ひとりが法や慣例を遵守し、忠誠心を高めてこそ、国家は安定し、安全安心の社会を構築できます。民主主義の強靭化や秩序ある国家運営のためにも、岸田政権は政府主催の建国記念の日の祝典を挙行し、国民の忠誠心の涵養に取り組むべきです。

2面 天録時評 「北京五輪に抗議しないエセ人権運動家
         五輪精神を踏みにじる中国共産党政府」

 コロナ禍の東京五輪開催に反対し、森元首相の発言が五輪の精神に反するとして辞任に追い込んだ学者や評論家の多くが、北京五輪に反対や抗議の声を上げません。中国共産党政府は新疆ウイグル地区でジェノサイド(集団虐殺)を行い、香港でも民主派を弾圧し、チベットやモンゴルでは言語や文化の消滅政策を実施しています。明らかに五輪の精神に反している中国共産党政府に対して、沈黙を守るわが国の人権運動家は、人権を単に反政府運動の道具としているだけです。

3面 天録時評 「自給率向上のために漁業改革を急げ
         水産物の価格高騰で食べられなくなる魚」

 中国をはじめ世界的な水産物需要の拡大で、輸入価格が高騰し、日本の業者が買い付け競争に負けて魚が調達できない場面が増えています。わが国は約2兆円もの水産物を輸入していますが、このままでは水産物の確保が困難になってしまいます。水産物の自給率を向上させるためにも、民間企業が漁業に参入し、生産性を高めることができるような漁業権制度の見直しなどの漁業改革が急務です。

6面 天録時評 「鹿の食害 森林崩壊防止を
         捕獲した鳥獣肉を流通網に乗せて食用に」

 鳥獣による農産物被害や森林被害が増えており、とりわけ鹿の食害の拡大で、全国的に森林被害が深刻化し、土砂災害を招く一因ともなっています。鹿との共存のためには、個体数を適正にするために捕獲数を拡大しなければなりません。そのためにも、鹿肉を流通網に乗せ、消費を拡大することが求められています。政府は需要喚起などの取り組みをさらに強化すべきです。

2面 巷  露  「問われる日本国の責任」
4面 天録時評  「やさしい憲法改正講座③
          わが国の『元首』は天皇と明記を」
5面 天録時評  「タリバンに悪用されない人道支援の仕組みを
          国際社会に公然と嘘をつくタリバン」
   解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩⑨
          厳しい禁戒がもたらす『ハラール認証』」
7面 天録時評  「国旗掲揚で国への忠誠心を涵養
          歴史や文化が分からない祝日の名称」
          役立つ新語用語⑭
         「企業や経済を脅かす
         『グリーンフレーション』」
8面 日本の肖像㊿ 大坂商人鴻池家(上)
         「『流れ』を見極め、大胆な変身をくり返す
          大坂商人鴻池家の対応術」
          歴史家 鈴木旭


※皆様のご意見・情報提供(教育現場の声、地域の話題など)を編集部までお寄せください!!
日本時事評論第1984号 編集便りNo.395 2022/01/21
 オミクロン株の感染者が急増していますが、これまでの新型コロナウイルスと比べて潜伏期間は3日程度と短く、重症化率も低いことが分かっています。しかし、政府は感染者数を抑制する対策に重点を置き、感染症の分類を2類相当から季節性インフルエンザと同等に対応する5類へ変更することには消極的です。経済活動を維持しながら、医療崩壊を起こさず重症者に対応し、また他の病気の治療にも影響を与えないようにするためにも、5類への引き下げ実施は必須です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「公務員の行動規範の作成で信頼回復を
          聖徳太子の十七条憲法の精神を見倣え」

 わが国が経済衰退の危機にある中でのコロナ禍や、中国の核軍拡による安全保障上の脅威が高まるという内憂外患に対して、国会、政府、官僚が一体となり、国民の安心安全な生活、主権と平和を守らなければなりません。そのために必要なのは、公務を担う人々の使命感や責任感、そして相互信頼のために道徳心や倫理観を高めることです。天皇中心の中央集権国家の確立を目指した聖徳太子の佛法などに基づく十七条憲法を参考にして、公務員の行動規範を作成すべきです。

3面 天録時評 「余剰生乳の買取制度整備で酪農業を守れ
         生産者補助金創設で農業生産力拡大を」

 昨年末から年始にかけて生乳が大量廃棄される懸念が出ていました。しかし、政府は国民に消費を呼び掛けるだけで何の支援も行いませんでした。今回のような事態では、余剰生乳を政府が買い取り、直接貧困家庭などへ支給する制度を整えるべきです。同時に、農業生産力の拡大のために農産物の市場価格が一定の価格を下回った場合に、直接生産者への補助金を支給できる制度の創設も急がれます。

4面 天録時評 「非核三原則修正も辞さない国防論議を
         敵基地攻撃力保有では高まらない抑止力」

 国会で、ようやく敵基地攻撃能力の保有について議論が始まりそうですが、ミサイル技術の向上により、敵基地攻撃能力が抑止力向上に直結しなくなっています。限られた国防予算の中で抑止力を向上させるためには、核武装の論議も避けるべきではありません。わが国は中国の核ミサイルの前に裸同然の状態であり、非核三原則を始めとして一切のタブーを排して現実的に可能な国防論議を急ぐときです。

5面 天録時評 「利便性や効率性向上に預貯金口座と紐付けを
         マイナンバーの普及がデジタル化に不可欠」

 大地震などの緊急事態時における公的給付金の支給を速やかに、少ない経費で実施するためには、個人の預貯金口座とマイナンバーの紐付けが不可欠です。一方、マイナンバーによる所得の把握ができていれば、失業や病気などによる生活困窮者は申請しなくても給付金を受給することができます。デジタル化は行政手続きを利便化するばかりでなく、今後の産業の基盤となるものです。国民はマイナンバーカードの登録手続きを速やかに行うべきです。

6面 天録時評 「やさしい憲法改正講座②
         歴史や文化が欠如した憲法前文」

 憲法前文には、わが国の歴史や文化を踏まえた国家の姿がまったく記述されていません。わが国はどのような歴史、文化を積み重ね、どんな目標を掲げ、いかなる国を築いていこうとするのか。われわれ国民の手で、力強く、かつ明快な文脈で前文を再構成すべきです。

2面 巷  露  「オミクロンは自滅か」
6面 最新用語⑬ 「子供の健全育成を担う『こども家庭庁』」
7面 天録時評  「各国の南極基地の相互査察を急げ
          中国の軍事利用や資源開発を許すな」
   解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩⑧
          婚外交渉は男女を問わず厳罰
          男女不平等に女性からの異議が増加」
8面 日本の肖像㊾ 越中富山の薬売り(下)
         「藩主導型の売薬事業が
          明治の世に民営事業として蘇る」
          歴史家 鈴木旭


※皆様のご意見・情報提供(教育現場の声、地域の話題など)を編集部までお寄せください!!
日本時事評論第1983号 編集便りNo.394 2022/01/07
 明けましておめでとうございます。今年は、新型コロナ感染症で落ち込んだ経済の回復が大きな課題ですが、以前からの課題である憲法改正、安全保障政策の構築も急がれます。多くの国民は、生活に密着している物価の上昇や年金などの社会保障問題に目が行きがちですが、国民一人ひとりが自立し、国家を支えなければわが国は衰退するばかりです。『日本時事評論』では、国民が主権者として自立し、責任ある言動をするのに役立つ情報発信に一層努めてまいります。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「令和4年壬虎(みずのえとら)に因んで
         国防を忘れず自立心の涵養を
         世に役立つには責任と努力が大切」

 昨年より、中国共産党は覇権獲得を目指して、野望達成のために軍事力を増強しています。平和の維持のためには、わが国も国防を米国などに依存せず、自らの力を増強し、同盟国との信頼関係を強め、相互協力することが不可欠です。国民も国防を軽視せず、自立を忘れないようにしなければなりません。

2面 天録時評 「偽情報に軽挙妄動しない対応を
         さらに強まる中国共産党の偽情報工作」

 中国には、10万人のサイバー民兵が存在し、意図的に大衆を欺く偽情報工作が巧妙化しています。わが国などの言論の自由が保障された民主的な社会ほど、深刻な影響を受けてしまいます。政府は、各国と連携して対策の強化を急ぐ必要があります。国民一人ひとりにも、重要な情報ほど確認し、軽はずみに何も考えずに行動(軽挙妄動)しない対応が求められます。

3面 天録時評 「やさしい憲法改正講座①
         欠陥の多い日本国憲法」

 日本国憲法は、制定以来一度も改正されておらず、時代に合わなくなってきています。国防や緊急時の条項がないなど欠陥も数多くあります。国際情勢が大きく変化する中、国民の生命と安全を守っていくためにも憲法改正が不可欠です。憲法改正の必要性について分かりやすく解説していきます。

4面 天録時評 「公金への依存心の払拭を
         活力ある社会に自立心が不可欠」

 活力がある社会は、自立心や独立心に富む国民が支え手です。一方、最近では様々な公的支援制度が拡充され、公への依存心が高まっています。これでは高齢化、少子化が進むわが国は衰退の道を辿らざるを得ません。まずは、社会の構成員としての責任感を涵養するために、地域の担い手として地域づくり活動に参加させる制度が必要です。

5面 天録時評 「政府主導で水道管の更新と耐震化を急げ
         水道料金値上げで工事費用の確保を」

 高度経済成長期に整備された水道管が、法定耐用年数を超えて腐食し、地震などで破損し、水漏れが多発しています。われわれの生活に不可欠な水を安全で安定的に供給するためには水道管の更新と耐震化工事が急務です。しかし、自治体の水道料金収入は減り、整備費用は不足しており、水道管の更新、耐震化は進んでいません。自治体任せにするのではなく、政府主導で水道料金の値上げを促進する制度を整備し、水道管の更新、耐震化を進めるべきです。

2面 巷  露  「発信力の強化元年に」
5面 最新用語⑫ 「各国が重視する『経済安全保障』」
6面 天録時評  「世界各国が一斉に台湾の国家承認を
          中国による武力併合を防止する唯一の手段」
7面 天録時評  「法的な性別変更には医学的手続きを
          性自認 十分な議論と国民の理解が必要」
   解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩⑦
          9歳の少女の婚姻を容認」
8面 日本の肖像㊽ 越中富山の薬売り(中)
         「藩主自ら他藩での売薬承認を獲得
          行商地域の全国拡大を図る」
          歴史家 鈴木旭


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