時の流れの羅針盤 日本時事評論
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日本時事評論第2030号 編集便りNo.441 2023/12/15
 自民党の政治資金パーティーで、20万円を超える収入の記載漏れから裏金づくりの疑惑が報道されたことで、政治家は国民からの信頼をさらに失ってしまいました。ザル法と言われる政治資金規正法ですが、すべてのパーティー券購入者の団体名や氏名、住所を収支報告書に記載することを義務付ける法改正を直ちに実現すべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「水力発電 安全・安価な国産エネルギー
         ダムの再開発や効率的運用、中小河川の活用を」

 わが国は雨量が多く、川は急峻で、再生可能エネルギーとして水力発電の発電量を増大させる余地は大きいと言えます。ダムの嵩上げや貯水池掘削などのダム再開発事業、高精度気象情報を活用した流入量の予測技術の高度化などで水力発電所の発電電力量の増大が可能です。未利用の中小河川も多く、総発電量に占める割合を、現在の7%余りから20%以上に高めることも可能とされています。河川法の改正や管理運用方法の見直しが急務です。

2面 天録時評 「少子化対策の財源
         後期高齢者の窓口三割負担に踏み切れ
         現役世代の負担増につながる支援金制度」

 岸田政権は3.5兆円規模の異次元の少子化対策を掲げ、財源として健康保険料に上乗せして「支援金」(仮称)を徴収することを検討しています。これは取りやすいところから取るという姑息な方法で、社会保険制度の根幹を歪め、政府与党への不信を強めてしまいます。後期高齢者の窓口3割負担を実現して、現役世代の健康保険料の負担を減らし、国民皆保険制度の維持を図るべきです。

3面 天録時評 「不法滞在 厳しく取り締まるのは当然
         わが国の出入国管理行政を不当に貶めるな」

 わが国の入管法や出入国管理行政について、不法滞在の取り締まりと難民認定の問題を混同して批判する人がいます。不法残留などの不法滞在は手口も巧妙化し、治安上の大きな問題になっています。難民認定も、難民ではないのに就労目的で申請する外国人がいるなど困難を極めています。不法滞在を認めれば治安の悪化を招きます。厳しく取り締まるのは当然です。

4面 天録時評 「最高裁判所の裁判官を国会同意人事へ
         国民審査が形骸化しチェック機能が不十分」

 性別変更に生殖機能を無くす手術が必要だとする性同一性障害特例法の規定を最高裁が違憲としました。性的少数者の権利尊重も必要ですが、多くの人々の権利や安全を損なうおそれや法秩序の混乱を招く今回の判決への批判が高まっています。今後、価値観が多様化する中で、最高裁が独走するおそれがあります。最高裁判官の国民審査制度を機能させるために、国会同意人事とすることが望ましいのですが、まずは国会での聴聞会の導入を急ぐべきです。

2面 巷  露 「ダムの有効活用を」
5面 天録時評 「塾中心の受験教育からの脱却を急げ
         入りやすく出にくい大学入試制度への転換も」
6面 天録時評 「公衆浴場 身体的特徴で男女を区別
         性的少数者への理解と
        『性自認』容認との峻別も
7面 天録時評 「憲法改正 条文化に踏み込めない憲法審査会 
         作業部会を設置し改正原案を示せ」
         役立つ最新用語57
        「飲酒による健康危険度を示す
         新たな指標『純アルコール量』」
8面 日本の肖像95
         仏教による国づくり 行基(下)
        「利他行の精神を貫いた布教活動
         社会事業に生涯を捧げ『菩薩』の諡号も」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2029号 編集便りNo.440 2023/12/01
 台湾有事を念頭にした軍備増強に反対する集会が11月23日に沖縄で開かれ、武力ではなく外交を柱にした対話で問題解決を図るよう政府に求める宣言が採択されました。玉城デニー知事も「平和のための声を上げ続けていこう」と呼びかけました。しかし、武力の裏付けのない対話による外交努力だけでは戦争は抑止できないのも事実です。台湾併合に向け軍事力を拡大しているのは中国であり、中国に対してどんな対話をすれば台湾有事を抑止できるのか、玉城知事は具体的な方策を示すべきです。対話を呼び掛けるだけでは無責任だと言わざるを得ません。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「違法な長時間労働に厳格な罰則適用が必須
       中小企業への過保護な労働基準監督行政の転換を」

 政府が賃金上昇の好循環を目指すのであれば、中小企業での低賃金、長時間労働を野放しにしてきた労働基準監督行政の転換が必要です。運送業者が中小企業であっても、運転手の長時間労働に対して厳格に罰則を適用すべきです。中小企業への負担軽減などを理由とする過度な配慮を改め、労働基準法令の本来の目的である労働者の保護や労働条件の改善に立ち戻るべきです。

2面 天録時評 「寄付金の税額控除が認められる
        『認定NPO法人』を増やせ」

 科学文化振興の拠点でもある博物館などが運営費や人材の不足に喘いでいます。海外では個人から多くの寄付や奉仕活動を受けて、様々な展示会や学習拠点としての運営を行っています。文化的施設を機能的に維持するためには国民の支援が欠かせません。そのためにも、税額控除が認められる「認定NPO法人」の基準を下げ、国民が寄付をしやすくして社会貢献活動の活発化を推進すべきです。

3面 天録時評 「水産物全面禁輸 中国をWTOに提訴せよ
        中国には科学的に危険性を証明する義務がある」

 中国政府は、東京電力福島第一原子力発電所の多核種除去設備で浄化した処理水の海洋放出を理由として、日本産水産物の全面輸入禁止を続けています。これは、日米韓の安保緊密化や台湾有事へのわが国の姿勢に対する政治的報復、日米の半導体輸出規制などに対する経済的制裁だと言わざるを得ません。政府与党は決定的な対立は避けるとして慎重な対応を行っていますが、これでは解決は困難です。中国の不当な措置に対しては、毅然として世界貿易機関(WTO)に提訴すべきです。

4面 天録時評 「文・理の区別なく、数学を必須科目に
         経済学や統計学にも数学的思考力が基礎」

 膨大な情報が溢れる中、われわれ人間に求められているのは暗記する能力ではなく、答えのない課題に対して理論的に考える力であり、必要な情報を集め、分析し、判断するための統計学が重要になっています。統計学を学ぶためには、微分、積分、集合などの理解が不可欠です。小中学校で基礎をしっかり教え、高校の数学を強化し、大学受験では数学を必須とするような取り組みが必要です。

2面 巷  露 「宗教に科学の目を」
5面 天録時評 「少子化問題 結婚に魅力のある政策を
        若年者の結婚・出産に経済的支援の充実こそ急務」
6面 天録時評 「高レベル放射性廃棄物
         最終処分場は国民全体の課題
         対馬市の教訓
         安全性への理解を基に、風評被害の排除を」
7面 奈良紀行 「安倍元総理の遺志を継ごう 留魂碑 
         国づくりとテロ防止にも」
         役立つ最新用語56
        「子供の安全、安心な生活を支援する
        『こども家庭ソーシャルワーカー』」
8面 日本の肖像94
         仏教による国づくり 行基(中)
        「大仏建立に続き多宝塔、土塔を建造し、
         仏教による国造りに貢献する」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2028号 編集便りNo.439 2023/11/17
 生成AIの技術を悪用し、実際の番組のロゴを使って岸田首相が卑猥な言葉を話すフェイク動画が投稿される事件が起きました。もし、政策などを話す偽動画が作られ拡散されれば、それを信じた国民によって社会が混乱するおそれが生じます。これは情報テロ行為と指摘せざるを得ず、テロ対策のためにも、偽動画作成や投稿は重大犯罪とする法整備が必要です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「平和を守るために『戦う覚悟』を示せ
          祖先への『感謝』と子孫への『責任』が
          国防精神の基盤」

 平和を守るためには国防体制の強化と戦う覚悟が必要です。自分の国は自分で守るとの決意がなければ、誰も助けてはくれません。しかし、国のために戦うと答えた日本人はわずか13%で断トツの最下位です。戦う覚悟がなければ、抑止力を高めることもできません。祖先に対する感謝と子孫への責任が国防精神の基本であり、愛国心の涵養が急務です。そのためには、国のために戦った兵士や国に奉仕した人々に感謝を捧げる日を設けるべきです。

3面 天録時評 「諜体制の整備 スパイ防止法の制定を
        『認知戦』対策としての組織作りも急務」

 中国で反スパイ法が制定されて以降、日本人が「反スパイ法違反」で拘束される事件が相次いでいます。一方で、スパイ防止法がないわが国は、中国などのスパイ工作によって重要な情報や最先端技術を盗まれ続けています。スパイに関する危機管理が脆弱なわが国は、戦争の主な手段の一つになりつつある「認知戦」でも他国に後れを取り、国民の安心、安全な生活を守ることはできません。認知戦対策やスパイ活動の取り締まりを強化するためにも、スパイ防止法の制定が急務です。

4面 天録時評 「令和4年度『国語に関する世論調査』に思う
         国語力向上に向けて実行を
         官公庁文書の略語・外来語の抑制から」

 「言葉は生き物であり、変化するのは当たり前」「いろいろな国の言語や文字を取り入れてきたところに日本語の豊かさがある」との声があります。一方で、教科書が読めない子供が増えている現実もあります。言葉の乱れは読解力や論理的思考力を低下させ、その国の文化の破壊にもつながります。変化を受け入れながらも、根幹となるものを守るという国民一人ひとりの意識と実践が大切になります。文化庁が発表した令和4年度「国語に関する世論調査」の結果から国語の大切さを考えます。

5面 天録時評 「辺野古移設を先延ばしするな
         沖縄・普天間返還
         最高裁判決を蔑ろにする玉城知事」

 沖縄県の普天間飛行場の辺野古への移設が遅々として進みません。最高裁で沖縄県が移設工事の設計変更を承認しないのは違法だとする判決が出ているにもかかわらず、玉城沖縄県知事は基地反対派の意見こそが県民の声だとして承認せず、工事を引き延ばそうとしています。これは三権分立をも否定する違法行為であり、自治体の長として不適切な行為です。普天間飛行場の危険を排除し、沖縄県民の安全な生活を保障し、かつ、南西諸島の平和を維持するためにも、速やかに承認すべきです。

1面 天録時評 「離婚後の共同親権制度の導入を急げ
         悪影響が大きい『子供の連れ去り』の防止を」
3面 巷  露 「テロ犯を受け入れる天国はない」
6・7面     Q&A質問箱
        「トリチウムが騒がれたのはなぜ?」
        『海への放出はけしからん』と
         風評被害を煽る材料に」」
8面 日本の肖像93
         仏教による国づくり 行基(上)
        「独自に僧俗混合集団を組織し、
         実践本位の布教活動を展開する」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2027号 編集便りNo.438 2023/11/03
 岸田首相が、経済対策として4万円の減税や非課税世帯に7万円の給付を行う制度設計を検討するよう与党に指示しました。過去2年間で、所得税と個人住民税の税収が3・5兆円増加しており、「物価高の中で頑張っていただくために、分かりやすく所得税、住民税という形でお返しする」とのことです。しかし、還元策なのか経済対策なのか低所得者対策なのか国民にとっては分かりにくいやり方です。もっと国民目線に立った分かりやすい施策が必要です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「戦争犯罪人を裁く国際刑事裁判所の強化を
         『法の支配』で戦争が戦争を招く因縁果を断て」

 ハマスの凄惨なテロに端を発したイスラエル軍の圧倒的なガザ攻撃で多くの人命が失われました。人間は権力や富、あるいは愛情など自己の欲望を充足するために戦うという本能があり、さらには組織を作って集団で戦うという習性にまで発展させました。戦争による惨劇が繰り返されるのは「人間の業」であり、これを抑止するためには「法の支配する国際社会」を築かなければなりません。戦争犯罪を規定する様々な国際条約が結ばれてきましたが、さらなる拡充とそれを実効あるものにする国際司法体制の整備が必要です。

3面 天録時評 「首都機能の移転対策は待ったなし
         直下地震や富士山噴火で中枢機能が麻痺」

 首都直下地震や富士山の噴火が迫っています。地震や火山の噴火による政治や経済の首都中枢機能の喪失を防止しなければなりません。しかし、政府の首都機能移転への取り組みは遅々として進んでいません。速やかに首都圏外に移転地を決め、必要な施設建設や通信設備の構築に着手すべきです。

4面 天録時評 「福島第1の処理水問題
         政府が前面に立って風評被害を抑止
         毅然とした原子力施策推進の手本に」

 東京電力福島第1原子力発電所の処理水海洋放出に対する日本政府の取り組みは、政府が前面に立つ姿勢が国民にも見え、率直に評価できます。とりわけ「復興と廃炉の両立」を大原則として、福島第1原電の廃炉・汚染水・処理対策を着実に進めるとともに、風評被害を出して復興を停滞させてはならないとして、風評被害防止について総合的な取り組みを行ったことは大きいです。そうした基盤があればこそ、中国の非科学的な主張に対しても屈しない対応ができました。一方、政治判断が遅れたことも事実で、今回のことを教訓に、毅然として原子力施策を進めなければなりません。

5面 天録時評 「電力の安定供給には原子力が不可欠
         膨大な熱エネルギーを最大限利用せよ」

 われわれの生活に不可欠な電気の多くは、水や風、水蒸気などの運動エネルギーを利用して発電機を回すことで作られています。水蒸気は、高い熱エネルギーを利用して高温高圧状態で水を沸騰させて運動エネルギーを得ています。この高い熱エネルギーを少ない燃料で得ることができるのが原子力発電です。資源の少ないわが国で安定的に電力を供給するためには、少量の燃料で膨大な熱エネルギーを利用できる原子力こそ適切であり、脱炭素政策にとっても不可欠です。

3面 巷  露 「津波標識の確認を」
6面 天録時評 「診療看護師制度導入で効率的な医療体制へ」
        看護師でも一定の医療行為を可能にする法改正を」
7面 天録時評 「安全確保に空港滑走路の延長は必須 沖縄離島
         住民の避難体制の整備を急げ」
         役立つ最新用語55
        「薬購入の相談・助言ができる『登録販売者』」
8面 日本の肖像92
         豊臣政権、陰の立役者 北政所(下)
        「夫の留守中、多数の養子を立派に育て上げ、
         偉大なる母親として生涯、慕われる」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2026号 編集便りNo.437 2023/10/20
 先日、コンビニでマイナンバーカードを利用して戸籍謄本を取得しようとしましたが、私の本籍地の市では「コンビニ交付サービス」に対応しておらず、取得できませんでした。これでは、マイナンバーカードの便利性を享受することができません。マイナンバーカードを巡っては、保険証や免許証と一体化での誤記載などで様々な混乱が生じていますが、まずは、全国すべての自治体で行政サービスや事務の効率化の向上につながるデジタル化が急務です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「同性婚 法的に婚姻と認めないのは合憲
          最近の判決もすべて『婚姻は異性間のもの』
          と認める 虚偽報道に注意」

 同性婚を認めないのは憲法違反だと訴えた同性婚訴訟を巡って、同性婚を認めないのは「違憲」とか「違憲状態」などの見出しで、テレビも新聞も判決を捻じ曲げて報じています。実際には、すべての判決で、婚姻とは異性間のものであり、同性は含まないことを認めています。婚姻は、子を産み育てる家族制度の核だからこそ、国家社会の存続のために手厚く保護しています。同性の共同生活に一定の保護を与えるとしても、婚姻として認めるべきではありません。婚姻によって作られた家族の保護にこそ力を注ぐべきです。

3面 天録時評 「『性犯罪』防止体制の構築を急げ
         再犯防止に性犯罪歴の確認や治療体制を」

 テレビでは連日のように、教員など子供に関わる職業に携わる大人による性犯罪が報道され、多くの未成年者が被害に遭っています。犯罪の範囲を広げた「不同意性交等罪」などの刑法改正が施行されましたが、罰則強化だけでは性犯罪の防止はできません。子供と関わる職業には性犯罪歴がないことを確認する「日本版DBS」の導入や性犯罪の治療体制の充実など再犯防止への取り組みを強化することが不可欠です。

4・5面 天録時評「再考『子供』表記 国語破壊、
          文化破壊を阻止するためにも!」

 下村博文元文部科学大臣が、文部科学省で公用文を作成する場合には「子供」と正しく表記するように省内に指示を出してから早十年。現状は相変わらず「子ども」の交ぜ書き表記が幅を利かせ、外来語のとめどない乱用が続き、国語破壊は進んでいると言わざるを得ません。改めて「子供」の表記問題が提示する今日的な課題を整理し、国語政策、ひいては文化政策の取り組み強化を提起します。

7面 天録時評 「『国民の知る権利』にメディアは責任を果たせ
         脱炭素政策の誤りを認めた英国首相」

 英国首相がネットゼロ政策に関する記者会見で「政府の脱炭素政策には誤りがあった」と述べました。しかし、わが国のメディアは、一番大事な「脱炭素政策に誤りがあった」という発言をきちんと報じず、ガソリン車の新車販売禁止時期を延期するなどの具体的な施策しか報じていません。このような、脱炭素という自社の主張と相容れないような部分は無視する報道は、国民の知る権利に応えておらず、無責任な報道だと指摘せざるを得ません。

1面 天録時評 「性犯罪者から子供たちを守れ 日本版DBS
         法案提出見送りは国会議員の怠慢」
2面 巷  露 「幸運は不幸な顔して」
6面 投  稿 「悪意の不正検定と一発不合格の虚構
         大量の『訂正申請』が教科書検定の闇を暴いた」
         澤井直明(新しい歴史教科書をつくる会
         三多摩支部長)
7面 天録時評  役立つ最新用語54
        「運転手不足が懸念される『2024年問題』」
8面 日本の肖像91
         豊臣政権、陰の立役者 北政所(中)
        「家臣団を持たぬ秀吉を支えるため
         子飼いの家臣団を育成する」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2025号 編集便りNo.436 2023/10/06
 最近、学校や塾など、子供と関わる職業に従事する人による性犯罪のニュースが目立ちます。政府は、子供と関わる仕事に就く人に性犯罪歴がないことを確認する「日本版DBS」の臨時国会への提出を検討していました。しかし、学校や保育園などでは義務付ける一方、塾などの民間事業は任意となっているため、与党内では全員に義務付けるべきなどの意見が出され、議論不十分で臨時国会での提出は断念されました。これでは、子供を性犯罪から守ることはできません。速やかに与党内で議論を進め、義務付けの範囲を広げて直ちに法制化すべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「主観的被害者意識で他者を攻撃するな
          自己中心の非寛容さが抑圧的な社会を招く」

 少数者の権利を守ることや差別撤廃が政治的に正しいこととされ、セクハラ、パワハラ、モラハラなどを受けたとする自己の感情的な被害者意識で相手を非難、攻撃することが容認されています。誤りの多い主観的な感情を肯定し、非寛容な言論を野放しにすれば、生きづらい社会となります。誰もが自分らしく生きる社会実現のためには、他者を慮る寛容さが何よりも大事です。

3面 天録時評 「具体的な戦略と作戦計画の策定が不可欠
         大規模感染症 危機管理には平時の訓練が重要」

 政府は、次の感染症の大流行に備え、感染症対策の政策立案や調整を一元的に担う司令塔として「内閣感染症危機管理統括庁」を発足させました。平時においては感染症対策における政府行動計画の改定作業が行われますが、具体的な戦略と作戦計画がなければ感染症危機に対応できません。感染症の様々な状況を設定し、その中で誰がどんな指示をしてどのような対策を取るのか、具体的な戦略と計画を立て、訓練を実施していくことが不可欠です。

4面 天録時評 「核燃料サイクルへの理解促進を
         次なる高速炉計画の明示が必須」

 原子力立地計画を抱える山口県上関町で、使用済燃料の中間貯蔵施設の話が出ていますが、その背景には「ウランも限りある資源であり、その有効利用のためには核燃料もリサイクルが重要である」との前提があります。この際、核燃料サイクルの必要性についても、政府、関係機関が好機と捉え、国民への理解促進に努めるべきです。(6面に関連記事)

5面 天録時評 「防災・減災の国土強靭化に無電柱化を
         地震や台風に弱い電柱の倒壊が被害を拡大」

 首都直下型地震、東海や東南海地震が発生すれば、大量の電柱の倒壊により救助作業の遅れで犠牲者を増やし、大規模停電で復旧の遅れなどを招くのは必至です。また、台風による倒壊も被害を拡大しています。しかし、電線を地中に埋める無電柱化は遅々として進んでいません。無電柱化を促進するため、主要道路での電柱を禁止するなどの法規制に取り組むべきです。

1面 天録時評 「人材育成に教育・研究予算の増額を
         アジアでも低迷する大学ランキング」
2面 巷  露 「習思想が景気回復を阻む」
6面 Q&A質問箱
        「使用済燃料の中間貯蔵施設
         山口県上関町が調査受け入れを表明」
7面 天録時評 「地方議会のデジタル化推進を
         地方自治の効率性や透明性の向上へ」
         役立つ最新用語53
        「感染症対策の司令塔
        『内閣感染症危機管理統括庁』」
8面 日本の肖像90
         豊臣政権、陰の立役者 北政所(上)
        「多くの養子養女を育て、
         戦国の世を治める大母となる」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2024号 編集便りNo.435 2023/09/15
 福島第一原電の処理水について、共産党、れいわ新選組、社民党は「核汚染水」と表現し、海洋放出に反対しています。こうした政治家の言動が、中国政府によって「日本でも汚染水の海洋放出への反対運動が起こっている」などと利用され、水産物の全面輸入禁止などの措置が正当化され、中国人による迷惑電話などの行為も誘発しています。処理水を「核汚染水」と表現し、風評被害を助長する言動を繰り返す国会議員等こそ国益を害する国民の敵です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「国民主権や民主主義への誤解の払拭を
         公益を優先する『義』を重んじる心掛けが重要」

 民主的な政治制度を持つ国で社会の対立や分断が進み、政治への国民の不信や不満が高まり、政治が機能不全に陥って、民主主義の危機が指摘されています。わが国でも「説明不足の政治」「決められない政治」などと言われ、支持政党なし層や政治への無関心層が増え、国政選挙の投票率は低下し続けています。こうした政治の現状を招いた原因の一つに、民主主義や国民主権の考え方への大きな齟齬があります。国民の声を聞くのが民主主義や国民主権だとの誤解を払拭しなければなりません。

3面 天録時評 「れいわ新選組の反社会的言動を許すな
         非科学的声明で国民に多大な損失」

 トリチウム処理水の海洋放出に際し、れいわ新選組は「多くの放射性物質は測定されずに投棄される」などと事実とは異なる声明を出しました。かつて「とんでもない濃度の汚染物質が空から降ってくる」との声明で恐怖を煽った政党ですが、今回も同様です。こうした声明は、処理水に対する誤った知識と放射線に対する恐怖を国民に植え付けるだけで、国のエネルギー政策や福島の復興に悪影響を与えます。社会を混乱させ、風評被害をまき散らす政党を許してはなりません。

4面 天録時評 「在留外国人へ日本語教育の充実を
         言葉の壁での法やルール無視を防げ」

 外国人労働者の在留資格で、在留期間に上限がなく家族の帯同も認められる「特定技能2号」の対象職種が拡大されます。これによって、在留外国人が急増する地域が生じる可能性があります。懸念されるのは、言葉の壁などを理由に日本の法律や地域のルールを守らずに生活し、地域住民との衝突などが頻発し、社会が混乱することです。政府や自治体、受け入れ企業は、日本語教育の支援を充実させて法やルールを守らせるとともに、違法行為は厳しく取り締まるべきです。

5面 天録時評 「公益通報者保護法
         内部通報者の保護を強化する法改正を
         相次ぐ組織ぐるみの不正防止に不可欠」

 近年、わが国で大企業での長年の不正事件の発覚が相次いでいます。国民の遵法精神が低下しつつある中で、組織内の不正を防止するためには、内部通報制度を強化することが必要です。公益通報者保護法が昨年改正されましたが、まだまだ通報者の保護が不十分であり、更なる改正をすべきです。また、内部通報の意義や重要性を国民に周知することが必要です。

1面 天録時評 「スパイ容疑 中国の不当な拘束に強硬な抗議を
         日本政府は解放を勝ち取れ」
2面 巷  露 「グローバル・サウスって何?」
6面 台湾紀行 「『終戦記念日』に
         安倍元総理の銅像を建立した台湾・
         紅毛港保安堂を追悼訪問」
         日本時事評論社代表取締役 山口敏昭
7面 天録時評 「ガソリン高騰には賃上げで対応を
         補助金の出どころは国民の血税」
         役立つ最新用語52
        「自然界にも存在する『トリチウム』」
8面 日本の肖像89 春日局(下)
        「死を間近にしても尚、家光の命第一と
         薬絶ちを貫いて春日局は死出の旅へ」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2023号 編集便りNo.434 2023/09/01
 福島第一原子力発電所の敷地内に貯蔵している「トリチウム処理水」の海洋放出実施を受け、香港政府は日本の10都県からの水産物の輸入を禁止し、中国に至っては全面禁輸しました。IAEAなど国際機関から科学的に問題がないと認められた現実を無視し、中国が政治的思惑からこうした措置を行うのは予想されていたことです。大阪府知事が提案しているように、都道府県の食堂で福島県産の魚介類を使用するなど国内消費を促進すべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「北京大洪水 天によって示された習政権の終末
          権力の暴走や失政による混乱に備えを」

 7月から8月の初めにかけて北京などを襲った大洪水は、過去600年以上も水没した記録がない紫禁城も冠水し、大きな被害を出しました。古来より「水を治める者は、天下を治める」と言われますが、今回の大水害によって、習近平国家主席の権力の終わりの始まりが天によって示されたようです。権力の終末期を迎え、権力の座を守るための疑心暗鬼による暴走や経済失政などが続いて、中国国内の混乱が広がると警告せざるを得ません。

3面 天録時評 「『気候変動がもたらす人類の危機』は流言
         急激な脱炭素政策こそ社会を破壊する危険」

 世界各地で異常高温が伝えられ、脱炭素が叫ばれています。直ちに炭素などの排出をゼロにしなければ、人類が滅亡するかのような言動がありますが、これは明らかに虚偽の風説であり流言飛語です。実現困難な大幅な炭素削減のための膨大な投資や経済システムの変更は、社会を破壊し、混乱を招く危険性が高いと言わざるを得ません。似非科学の流言飛語の類に踊らされてはなりません。

4面 天録時評 「英語力より国語力の向上を
         読解力や表現力が全教科の土台」

 今年、4年ぶりに行われた全国学力テストの中学校3年「英語」では、すべての技能能力で前回の成績を下回りました。その理由として、文科省などは、小中学の英語教育の連携不足などを指摘しています。しかし、英語の成績の悪化よりも問題なのは、自分の考えをまとめて書くのが苦手な傾向が続いていることです。論理的思考力がなければ英語力も役に立ちません。小学校では英語教育より国語力の向上こそが喫緊の課題です。

5面 天録時評 「『登山計画書』提出の義務化を
         決まりを守らない登山者の遭難が続出」

 近年、適切な装備を持たずにレジャー感覚で登山をし、道に迷い、疲労などによる行動不能で救助を求める人が増えています。山を甘く見る人は、日常生活でも「このぐらいはいいだろう」と、法や決まりを破りがちな人です。そうした日頃往生の因果応報として、事故にも遭いやすくなります。自分の身を守り、多くの人に迷惑を掛けないようにするためにも、登山の際には登山者や登山ルートなどを記載した「登山計画書」は提出すべきであり、各自治体では提出を義務化すべきです。

1面 天録時評 「政府全体のサイバー防御態勢の強化を
         機密情報を共有できなければ日米同盟も脆弱化」
2面 巷  露 「非核三原則の裏側」
6面 質問箱  「核抑止 具体的な核の安全保障政策を
         非核三原則は平和と安全を保障しない」
7面 天録時評 「学校依存社会から脱却を
         放課後の生徒指導は親の責任」
         役立つ最新用語51「共働き家庭を支援する
        『こども誰でも通園制度』」
8面 日本の肖像88 春日局(中)
        「三代将軍家光の親政時代を表裏一体、
         二人三脚で支え続ける」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2022号 編集便りNo.433 2023/08/18
 甲子園球場では、夏の全国高校野球大会が行われています。今年から暑さ対策として、試合の5回が終了すると選手はベンチ裏に移動し、10分間クーラーや送風機が置かれた涼しいスペースで休息をとる「クーリングタイム」が導入されましたが、急激に体が冷えて足がつるなどのデメリットも指摘されています。環境省の「運動に関する指針」では、気温35度以上の猛暑日での運動は、原則中止になっています。選手、そして審判や観客の身体を守るためにも、夏の甲子園大会の開催は7,8月以外の時期にずらすなどの対策が必要です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「世界中で原電の新設や計画が急増
          気候変動対策と安価安定供給の両立」

 気候変動対策と安価で安定したエネルギー供給の両立には、原子力発電と再生可能エネルギーの両立が不可欠です。そのためには、原子力発電では安全への信頼性向上が、再生可能エネルギーでは環境破壊防止が大きな課題です。原子力発電の安全技術は、厳しい規制が行われる中、情報公開も進み、年々向上していますが、太陽光発電は建築基準もなく、十分な環境保護対策も行われないまま設置工事が強行されてきました。厳重な土砂災害防止対策を業者に義務付けるべきです。

3面 天録時評 「『報道特集』は放送法第4条違反だ
         台湾有事で個人的見解のみを放送」

 わが国の新聞やテレビなどの多くは、国防力強化を戦争への道などと批判し、反対してきました。最近では、国防力強化に賛成する国民が増えたことから、正面から防衛政策に反対する報道は減っていますが、巧妙に反政府、反米親中的な番組作りが行われています。『報道特集』は、台湾が独立の動きを強めない限り中国の武力侵攻の可能性は低いという一方的な見解だけを報道しました。これは放送法第4条違反であり、罰則を適用すべきです。

4面 天録時評 「LGBT教育
        『相手を思いやる気持ち』の涵養こそが大切
         子供の最善の利益に配慮した教育を」

 「LGBT理解増進法」が成立し、小学校でも積極的にLGBTを理解するための教育が行われることが予想されます。しかし、思春期を迎え、身体も大人の男性、女性として変化していく時期に、性の多様性に視点をあて、男女の特性を軽視するような教育を行っては、児童が混乱するばかりです。誰でもお互いを理解し、思いやる心の涵養こそが必要です。

5面 天録時評 「社外取締役制度 実効性と機能強化を急げ
         大手企業の組織ぐるみの不正が相次ぐ」

 金融や電力、自動車などの大企業で長期にわたる不正や不祥事が発覚しています。中古車販売大手のビッグモーターの記者会見では、組織ぐるみの不正を防止するという役割を持つ取締役会が機能していないことが明らかになりました。近年、大手企業で増えている社外取締役制度の導入で、会社が法令を遵守し、不正行為や不法行為をしないように監視する役割が期待されていますが、十分な機能を果たせていません。社外取締役制度を形式的なものから実効性のあるものにすることが急がれます。

1面 天録時評 「自衛隊に適切な周波数の割り当てを急げ
         指揮統制やドローンの活用を阻害」
2面 巷  露 「水分取り過ぎが不調を招く」
6面 質問箱  「少子化対策 地域の特性を活かした町おこしを
         地域産業の振興で雇用の受け皿創出」
7面 天録時評 「全地方議会で議場に国旗掲揚を
         平和の願いが込められた『日の丸』」
         役立つ最新用語50
        「特定分野の才能を伸ばす『ギフテッド教育』」
8面 日本の肖像87 春日局(上)
        「内気で病弱な幼少時の徳川家光を
         心身共に優れた大将軍に育て上げる」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2021号 編集便りNo.432 2023/08/04
 中古車販売会社のビッグモーターでは、従業員が修理依頼を受けた車体にゴルフボールなどを使って傷を付け、損害保険会社に保険金を過大請求する不正が行われていました。元社長の兼重氏は謝罪会見で、「こんなことまでやるのかと愕然とした。(中略)ゴルフを愛する人に対する冒涜ですよ」と述べましたが、お客様よりゴルフの方が大事だとするような、通常の感覚では考えられない会見に愕然とするばかりです。顧客軽視が不正を招いたことを反省し、真摯に謝罪し、損害賠償に当たっていただきたいものです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「自衛官の精神面を支援する体制整備を
          候補生の発砲事件の背景に精神的不適応も」

 わが国の防衛力強化の最大の障壁は、定員割れしている自衛官の確保だとも指摘されています。その最中で、自衛官候補生の発砲事件が起こり、今後の自衛官募集に深刻な影響が懸念されています。最近では自衛官に対する評価は高まっていますが、それでも「軍隊=悪」という風潮は根強く残っています。制服を着た自衛官が胸を張って歩けるようにするとともに、精神的な重圧感に晒されることの多い隊員の心の健康管理を支援する体制の整備が必要です。

3面 天録時評 「処理水放出 国際機関の信頼を貶める東京新聞
         韓国の日本潰し運動に加担するな」

 国際原子力機関(IAEA)が安全性を認めた福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出計画に、韓国野党議員が反発しています。そして、科学を否定し、国際機関の信頼を失墜させる蛮行に、わが国の一部の野党国会議員が便乗し、反政府運動を展開しています。さらに、東京新聞も誤った事実に基づき、何の根拠も示さずIAEAの信頼性を貶める記事を掲載しています。韓国野党の日本潰しに加担したわが国の野党議員は国会議員として失格であり、東京新聞は報道機関として失格です。

4面 天録時評 「仕事に対する責任感の涵養を
         頻発する人為的ミスによる重大事故」

 最近、新橋のビル爆発事故や静岡県の道路工事現場での事故など、重大事故が多発しています。作業を進めていく際に、「これぐらいは大丈夫」という慣れと油断から労力を省いてしまうことが原因です。少しでも楽をしたいという利己主義的な考え方が、仕事への責任感を希薄にしてしまいます。学校でも企業でも、社会の一員として与えられた分担任務を果たすという責任感の涵養が必要です。

5面 天録時評 「大暴動 フランスの失敗を反面教師に
         価値観の共有を拒否するイスラム教徒の増加」

 先頃のフランスでの大暴動の原因の一つとして、フランスが国籍の付与に寛容であったことが挙げられます。フランスの法律や文化、習慣などの価値観を尊重しない、移民2世、3世のフランス国籍を持ったイスラム教徒の増加が国民の一体感を妨げています。イスラム的価値観が最も優れており、異教徒と戦うことを聖戦だと教えられているイスラム教徒の増加は、社会にとって大きな脅威です。

1面 天録時評 「NATOの東京事務所開設を急げ
         集団安全保障体制の構築で抑止力向上を」
2面 巷  露 「人道精神を悪用」
6面 質問箱  「Q:違法薬物の犠牲者増加は何故防止できない?
         A:国家権力も関与して政治的にも利用」
         役立つ最新用語47
7面 天録時評 「『難問が解ける=優秀』ではない
         能力のある人の学習機会を奪うな」
役立つ最新用語49「認知症施策を推進する
         『認知症基本法』」
8面 日本の肖像86 北条政子(補)
        「暗闘と陰謀渦巻く中で孤塁を守り、
         幕府=執権政治を定着させる」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2020号 編集便りNo.431 2023/07/21
 最高裁は、戸籍上は男性で性自認は女性の性同一性障害の経産省職員がトイレの使用を制限されたことで起こした訴訟を巡り、経産省の対応を違法とする判断を示しました。裁判長は、今回の判決について「不特定多数が利用する公共施設のトイレ等を想定した判断ではない」と述べていますが、この判決が今後の公共施設などで生じたトイレ等の使用を巡る裁判の判決の基になる懸念は拭えません。個人の権利を尊重することはもちろんですが、社会公共の利益とのバランスを考える必要があります。裁判官に対する国民審査も無関心では済まされません。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「活力ある社会へ 自立心の弱体化を防げ
         公助の拡大で自助・共助の減退を招くな」

 医療費や教育費の無料化、災害時の給付金の支給など公的な支援を受けることが当たり前の社会となりました。公の依存心が高まり、自立心が弱体化したのではかえって社会の安定や災害に強い社会づくりに逆行します。自立心の涵養や社会に役立つ生き方こそ推奨しなければなりません。

2面 天録時評 「朝日新聞 発行部数の3割が『押し紙』
         広告主は詐欺行為として訴えを」

 朝日新聞社の発行部数の約3割が「押し紙」であることが、内部資料の漏洩によって明らかになりました。販売店に実売部数以上の新聞を押し付けて発行部数を水増しする「押し紙」は、独占禁止法違反であり、広告主に対する詐欺行為でもあります。朝日新聞社ならびに経営陣を詐欺の罪に問うべき状況です。

3面 天録時評 「自立心を育む教育に重点を
         自ら課題を見つけ解決する能力が不可欠」

 現代は先が見えない時代とも言われています。何か問題が起きた時、それを乗り越えるのは自分自身であり、他者には依存できません。自分で考えて判断し、行動できる力を身に着けておくことが必要です。そのためにも、学校教育では自立心を育み自分で課題を見つけ解決していく能力を身に着ける教育に重点を置くことが大切です。家庭でも、親の過干渉をやめ、学校や地域と協力し、子供の自立心や社会性を高めていくことが重要です。

4面 天録時評 「防衛専業企業の誕生を目指した再編統合を
         国防力強化に防衛産業の基盤拡充が不可欠」

 ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)各国からの武器、弾薬があって、ロシアとの戦いが継続できています。このことからも武器、弾薬を生産する国防産業の育成が国防力の向上に直結しているのは明らかです。ところが、わが国では儲からない防衛部門からの企業の撤退が相次いでいます。国防産業の育成には、小規模な各企業の防衛部門を再編、統合することが不可欠です。政府与党は指導力を発揮して、防衛専業企業を誕生させるべきです。

1面 天録時評 「リフィル処方箋制度の普及を急げ
         薬剤師の専門性を活用して医療費削減も」
2面 巷  露 「変わる縄文時代の実像」
5面 投  稿 「これでは子供たちが壊される
         行政開示文書で分かった教育行政の崩壊」
         新しい歴史教科書をつくる会
         三多摩支部支部長 澤井直明
6面 質問箱  「Q:ディズニーの黒人抜擢はポリコレの影響?
         A:ポリコレへの固執は非寛容社会を招く」
         役立つ最新用語47
7面 天録時評 「観光公害 観光客増加で住民が困惑
         観光規制で住民の生活を守れ」
   役立つ最新用語48「個人の信用度を数値化した
            『個人信用スコア』」
8面 日本の肖像85 北条政子(下)
        「頼朝亡き後、事実上の将軍(尼御台)として、
         関東武士団の砦=鎌倉幕府を守る」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2019号 編集便りNo.430 2023/07/07
 米国では、LGBTに関する絵本を読み聞かせるなど、児童へのLGBT教育が盛んです。しかし、その教育により子供が性自認を誤認し、ホルモン剤投与や性適合手術をした後に後悔するなどの問題も発生しています。わが国もLGBT理解増進法の制定で、LGBT教育も可能になりました。米国の二の舞を演じないようにしなければなりません。性別否定を強調するのではなく、違いを認め、誰をも思いやる態度を涵養する教育こそが大切です。それでは紙面案内です。(田村)

1.2面天録時評 「マイナンバー
         国民もデジタル化社会の構築に協力を
         官庁の人事制度や下請け制度改革へ」

 私たちが享受している便利な社会は、先人が様々な失敗を繰り返しながら築いてきたものであり、デジタル社会を推進し、社会を発展させるためにはマイナンバー制度は不可欠です。マイナンバー制度は設計上の欠陥や事務ミスなどで大きな混乱が生じていますが、これを官庁の縦割りや人事制度の改善と、丸投げ発注や下請け制度の見直しの好機とすべきです。先人への感謝と子孫への責任を自覚し、国民も積極的にデジタル化に協力すべきです。

3面 天録時評 「厳しい審査を経た遺伝子組換え食品
         食料安全保障のためにも不可欠」

 遺伝子組換え食品について、食べたら健康に悪影響だとして危険性を煽っている人たちがいます。しかし、遺伝子組換え食品は、組み込んだ遺伝子によって有害物質などが作られていないことが科学的に確認されています。今後、世界の人口は増え、食料需要も増えれば、遺伝子組換え食品など科学技術を利用した食料増産は不可欠になります。政府は、食料安全保障のためにも、遺伝子組換え食品への安全性の理解促進や実用化を推進していくべきです。

4面 天録時評 「イスラム教を推奨する朝日新聞の狙い
         男女の区別の否定や家族破壊を許すな」

 資本主義を否定するマルクス主義者による社会破壊運動は巧妙に進められ、朝日新聞社をはじめ多くの新聞やテレビがその運動に積極的に加担しています。LGBT理解増進法もその一つであり、男女区別の否定、結婚や家族制度の破壊が目的です。それは、朝日新聞社が同性愛を禁止するイスラム教を奨励する記事を掲載したことでも明らかです。こうした扇動工作に踊らされてはいけません。

5面 天録時評 「政治をより良くするためには国民が督励を
         政治家と市民の交流の場づくりも不可欠」

 若者の低投票率の要因は、政治家への不信感や政治に対する疎遠感などが挙げられます。政治家が自らを律することは言うまでもなく、国民との対話に努めるべきです。一方、国民も政治に関心を持ち、自分の考えを話すことをタブー視せず、積極的に社会に関わっていかなければなりません。国民と政治家が政策を話し合える「選挙小屋」のような取り組みを全国各地で行うことも必要です。

1面 天録時評 「自衛隊に『統合司令部』の創設が急務
         防衛能力向上には陸海空の作戦統合が不可欠」
2面 巷  露 「日本潰しの一幕」
6面 質問箱  「Q:わが国では報道の自由が
           規制されているのですか
        「A:排他的な記者クラブ制度や自主規制が元凶」
   天録時評 「朝日新聞社 甲子園大会の主催者辞退を
         勝利至上主義を払拭し、本来の部活動に」
7面 天録時評 「多死社会に備え火葬場増設をを
         中国企業による買収を許すな」
         役立つ最新用語47
        「高層階の被害防止のための
        『長周期地震動階級』」
8面 日本の肖像84 北条政子(中)
        「厳しい沙汰を繰り返す頼朝を
         程よく牽制し、御家人支配体制を支える」
         歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2018号 編集便りNo.429 2023/06/16
 同性婚を巡る裁判で、5つの地方裁判所のうち4つで同性婚を認めないのは「憲法違反」「違憲状態」との判決が下されました。これにより、同性婚を容認する法整備を求める声がさらに高まりそうです。しかし、「個人の尊厳」「法の下に平等」などを理由に個人の権利を最優先する「同性婚」を認めれば、違法な兄弟姉妹間の結婚、多夫多妻制も合法化しろという「なんでもあり」の世の中になりかねません。社会秩序を守るためにも同性婚の容認は疑問です。それでは紙面案内です。(田村)

1.2面天録時評「山元の安定収入が森林再生に不可欠
        低迷する立木価格の引き上げに取り組め」

 太陽光発電のために森林が大規模に伐採され、防災対策が不十分な傾斜地や伐採跡地がそのまま放置されている山林が増え、国土荒廃の進行が危惧されています。森林再生のために、林業振興を行っていますが、現状では林業の成長産業化に補助金の多くが向けられており、人工林の荒廃は進んでいます。森林再生のための経費を山元が賄えるように、地域の特性に応じた造林計画に基づいて立木の最低価格補償制度を導入すべきです。

3面 天録時評 「読者に誤った情報を与える東京新聞
         活動家の宣伝役を果たす無責任報道」

 東京新聞は、「これ以上アジア人を殺すな」の垂れ幕を持った若者の抗議活動を「化石燃料止めて」との見出しで、写真付きで報じています。これは彼らの運動を支援しているのと同じです。電力の約7割を火力発電に依存しているわが国で、化石燃料の使用を止めれば、わが国のあらゆる活動は停止し、すべての国民の命があやうくなります。無責任な東京新聞は報道機関として失格です。

4面 天録時評 「入管法改正 安全な社会構築のため
         不法滞在の外国人を速やかに強制送還へ」

 わが国からの強制退去が決まっているにもかかわらず、昨年末時点で退去を拒む外国人が4000人余りいます。この送還忌避者の内、1000人余りは前科があり、殺人や強姦、強盗、薬物などの重大犯罪に関わった者もいます。これらの不法滞在者を速やかに送還するために出入国管理及び難民認定法の改正が行われましたが、一部の野党が反対し、その主張のみがテレビなどで大きく取り上げられたため、国民にも誤解が生じています。そこで、入管法の改正点を整理して紹介します。

5面 天録時評 「米・台と高性能ドローンの共同開発を
         自衛隊はドローンの活用に積極的に取り組め」

 ドローンの有用性がウクライナ戦争で改めて認識され高性能ドローンの開発に各国が取り組んでいます。軍用ドローンの世界一の輸出国の中国はドローン先進国です。台湾侵攻にも大量のドローンが投入されると予測される中、台湾も米国と協力して高性能ドローンの開発、製造に取り組んでいます。わが国も、遅れを取り戻すため、米・台の共同開発に参加すべきです。

1面 天録時評  「核抑止 論議をしない国会は無責任
          韓国では核武装賛成が過半数を超えた」
2面 巷  露  「『利他行』への強い信念」
6面 質問箱  「Q:核兵器禁止条約に加入しないのは何故ですか
         A:核の傘を失って核攻撃の脅威に晒される」
   天録時評  「高金利のリボ払いは直ちに解約を
          金利に無関心な人は詐欺のカモ予備軍」
7面 天録時評  「自公の連立解消で憲法改正や安全保障の強化を
          創価学会の衆院選の候補者調整は憲法違反」
          役立つ最新用語46
         「子供を性被害から守る『不同意性交罪』」
8面 日本の肖像83 北条政子(上)
         「源頼朝と大恋愛で結ばれた
          伊豆の小豪族の娘の破天荒な人生」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2017号 編集便りNo.428 2023/06/02
 LGBT理解増進法案が国会に提出されました。この法案を巡っては、「LGBT差別禁止法を制定していないのはG7で日本だけ」などとフェイクニュースが流されました。G7でもLGBTに特化した差別禁止法というものはなく、包括的な平等法のなかにLGBTも組み込まれているのが現状です。わが国は、憲法14条で、性別による差別が禁止されていますから、LGBTへの差別も禁止されています。改めて、何が差別かを明示せず、社会を混乱させるようなLGBT理解増進法案はそもそも必要ないことを訴える次第です。それでは紙面案内です。(田村)

1.2面天録時評「防衛装備移転三原則の運用指針見直しを
        安全保障面での協力関係の強化が不可欠」

 中国の軍事的脅威が高まる中で、東南アジアなどの各国が安全保障強化のための支援をわが国に強く求めています。経済的支援だけでなく、艦船やレーダーなどの軍事関係の装備も要請されています。政府は、武器輸出三原則を防衛装備移転三原則に改正しましたが、実際には武器の輸出の禁止は従来のままです。軍事物資の相互支援などで同志国との安全保障関係を強化するために、殺傷能力のある武器輸出を可能にする運用指針の見直しが急務です。

3面 天録時評 「テロ対策の抜本的見直しが必要
         国会は第三者調査委員会で真相究明を」

 岸田総理テロ事件は、警備の隙をついて投げ込んだ爆発物が総理の近くで爆発しており、警察の大失態です。本来なら、安倍元総理テロ事件の際に国会に調査のための第三者委員会を立ち上げ、原因を究明し、国民にも報告すべきでした。今後のテロ防止のためにも、今からでも国会に安倍、岸田テロ事件を調査する外部の専門家による第三者委員会を設置し、国会に報告書を提出させるべきです。

4面 天録時評 「国民を愚弄し、民主主義を根本否定
       国民投票を『サイコロを振るのと同じ』と東大教授」

 日本国憲法は米国の占領行政の目的を達成するために、帝国議会で十分な審議も行うことができないまま制定されました。ところが、石川健治東大教授は「高い水準の議論を経た」と歴史を歪曲し、今回の改憲については「サイコロを振るのと同じ」だと毎日新聞で述べています。民主主義を否定し、国民を愚弄する発言は、学者として失格です。

5面 天録時評 「教員でなくてもできる業務の削減を
         人材バンクの活用で教員不足を解消」

 近年、教員の過酷な労働環境が指摘され、その影響もあり学生の教員志望者が減少し、教員不足が深刻化しています。こうした中、文科省や各自治体では人材バンクを設け、学校と支援サポート希望者をつなげる制度の活用に取り組んでいます。教育内容の充実のためにも授業以外の業務削減による教員の負担軽減が不可欠であり、様々な人々を活用する支援制度の充実を急ぐべきです。

1面 天録時評  「輸入に依存 肥料の自給率向上が急務
          下水汚泥の肥料利用のための技術開発支援を」
2面 巷  露  「アイオンで世界制覇へ」
6面 質問箱   「Q:ロシア軍の苦戦は何故ですか
          A:通常戦力の近代化の遅れで戦闘力が低い」
   天録時評  「LGBT理解増進法案
          社会を混乱させる法律は悪法
          国民に何が差別かを具体的に示せ」
7面 天録時評  「孔子学院は中国共産党のスパイ活動の拠点
          スパイ防止法を制定して監視活動を」
          役立つ最新用語45
         「遺伝子異変に合わせた治療の
          『がんゲノム医療』」
8面 日本の肖像82 近代女子教育の先駆者 津田梅子(補)
         「日本女性の自立を求め、
          妥協を排した近代女子教育を推進」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2016号 編集便りNo.427 2023/05/19
 先頃、全国の公立小学校の約20・5%、公立中学校の約25.4%が今年4月の始業式の時点で教員不足の状況であるとのニュースが紹介されていました。教員不足は、授業以外の業務も多く、部活動の外部委託など働き方改革を進めているものの過酷な労働状況は改善されず、仕事に魅力が持てず、なり手がいないことが大きな要因です。部活動だけでなく、授業以外の事務的業務、給食、掃除、生徒指導などの課外業務の見直しと削減が急務です。それでは紙面案内です。(田村)

1.2面天録時評「子供の最善の利益のため共同親権を原則に
        深刻な争いや連れ去りを招く単独親権の弊害」

 わが国の単独親権制度は、子供の最善の利益への配慮が欠落しています。親の利益が優先され、親権を獲得するための激しい争いを招き、親権獲得を有利にするための「連れ去り」という誘拐行為が横行しています。単独親権制度は一方の親の親権を剥奪し、親子関係という最も重要な自然的関係を断絶する基本的人権の侵害のおそれもあります。離婚後も子供の養育には父母が関わるものとし、養育の責任を明確にするためにも、単独親権の民法を改正し、離婚後も共同親権を原則とすべきです。

3面 天録時評 「ドイツの危機 『原子力に終止符』で表面化
         電力料金の高騰で大手製造業がドイツ脱出」

 国民が原子力発電の運転継続を求める中、原子力利用に終止符を打ったドイツでは、電力料金は高騰し、大手製造業の国外脱出が増えて「ドイツの危機」が指摘されています。わが国も、原子力発電所の新規建設を始めなければ、電気料金の高騰を招き、安定供給もおぼつきません。政府は原子力発電の新規建設を具体化するための官民連携の原子力公社などの新たな枠組みの検討を始めるべきです。

4面 天録時評 「対中国 『相互主義』に基づく規制を
         不動産購入の制限や立ち入り調査を可能に」

 中国人や中国企業は日本国内の土地を自由に購入できるのに、日本人は中国国内の土地を購入できないばかりか土地の使用権を得るにも様々な制約があります。また、中国は国際法を無視して一方的に、輸出や輸入を禁止する制裁を課すような不当な行為も公然と行っています。こうした中国に対して、相互主義に基づき、中国人などの土地購入の制限や立ち入り調査ができる法整備をすべきです。それが、わが国の国益を守る基本です。

5面 天録時評 「全中大会 中学生の全国大会は廃止を
         生徒中心の自主性を育てる部活動へ」

 数多くの全国大会が開催されているため、中学、高校の部活動が勝利至上主義に陥りやすく、長時間練習や顧問などによる体罰や暴力を招く一因となっています。指導などにあたる教員の過重負担や教員志望者減にも繋がっています。部活動における生徒の自主性の回復や教員の働き方改革を実現するためにも、過熱化を招く中学生の全国大会は廃止し、都道府県大会までとすべきです。

1面 天録時評  「邦人救出活動での武器使用の見直しを
          自衛権行使 現地指揮官に権限を付与」
2面 巷  露  「『共産主義』対『イスラム主義』」
6面 天録時評  「犯罪者の海外への『逃げ得』を許すな
          犯罪人引渡し条約 政府は締約国を増やせ」
7面 天録時評  「選挙制度 誰でも地方議員を目指せるように!
          供託金の減額や自動的失職規定の改正を」
          役立つ最新用語44
         「物流やインフラ点検等で活躍
          ドローンの『レベル4飛行
8面 日本の肖像81 近代女子教育の先駆者 津田梅子(下)
         「再留学で近代教育学を学び、
          専門的知識を習得する女子英学塾を開く」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2015号 編集便りNo.426 2023/05/05
 自民党と公明党は、LGBT理解増進法案を5月19日からのG7広島サミットまでに成立させるべく、与野党間の合意形成を待たずに「与党案」として国会に提出することを検討しています。しかし、この法案については、多くの女性がトランスジェンダーを装った人による犯罪への懸念や不安を持っています。大多数の女性の人権を無視し、性の区分を解消させて社会を混乱させ、政治運動に悪用されるような法律は必要ありません。それでは紙面案内です。(田村)

1.2面天録時評「国民が憲法を守るのは当然の義務
        納税の義務は不要とする狭義の立憲主義は払拭を」

 憲法は権力を縛るものだという狭い意味での立憲主義に立ち「国民には憲法を守る義務はない」という主張をする護憲派が多くいます。これは日本国憲法が米国製の憲法という出自を隠し、国民と国家を対立関係で捉え、国民主権を絶対化するなどの誤った解釈がもたらしたものです。国民と国家は共存共栄関係にあり、こうした偏狭な立憲主義的解釈を払拭するためにも、国民にも憲法を守る義務があることを明記する憲法改正が必要です。

3面 天録時評 「エネルギー需要拡大で化石燃料が不可欠
         脱炭素 様々な組み合わせと多様な道筋を」

 世界の再生可能エネルギーが一次エネルギーに占める割合はまだ一割にも達していません。世界は化石燃料に大部分を依存しています。2050年までのエネルギー需給見通しでも、エネルギーを化石燃料に依存する割合は変わりません。安価で安定したエネルギー供給は、社会の安定にとって最重要課題です。脱化石燃料は慎重かつ、漸進的でなければなりません。

4面 天録時評 「科学的な漁獲可能量を無視する水産行政
         さんま資源を枯渇させる漁獲枠設定が継続」

 わが国やロシア、中国など北太平洋を漁場とする国と地域で構成する北太平洋漁業委員会が開かれ、記録的不漁に陥っている「さんま」の令和5年の漁獲枠が決定しました。しかし、その漁獲枠は昨年の漁獲実績を大きく上回るもので、資源管理が喫緊の課題にもかかわらず、実際は獲り放題を放任しています。資源保護のために大幅な漁獲量削減をわが国が先頭に立って実行すべきです。

5面 天録時評 「外国人労働者 日本人と同等の権利保護を
         経済発展のためには受入態勢の整備が不可欠」

 わが国は、高齢化、少子化により生産労働人口が減少し、一定数の外国人労働者が不可欠です。政府は、外国人の技能実習制度が実地にそぐわないとして、廃止して新制度に移行する中間報告をまとめましたが、労働者としての権利や人権を保障する制度の構築が急務です。優秀な外国人労働者の奪い合いが始まっており、わが国の活性化のためにも受け入れ態勢の整備が必要です。

1面 天録時評  「大学数の削減で教育・研究力の向上を
          大学教員の研究時間確保の環境整備こそ必須」
2面 巷  露  「テロ犯を支援するテレビ」
6面 天録時評  「質問箱 台湾有事は起こるのですか?
          抑止力向上が未然防止の唯一の道」
         「東京新聞が繰り返す歴史の歪曲
          慰安婦は合意契約書を交わしていた」
7面 天録時評  「『チャットGPT』は道徳にも影響
          日本文化を守るためにも独自開発を」
          役立つ最新用語43
         「さまざまな英知を集結する『総合知』
8面 日本の肖像80 近代女子教育の先駆者 津田梅子(中)
         「再渡米で日本習俗の研究者と出会う中で、
          女子教育と英学塾創立を決意」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2014号 編集便りNo.425 2023/04/21
 統一地方選が行われています。わが家も今年から選挙権を得た娘を県議選の投票に誘ったところ「誰に入れたらいいか分からないから面倒だ」と言われました。立候補者の公約を紹介し、自分が一番実現してほしいことを公約に掲げている候補者に投票するのも一つの方法だと助言すると投票所に足を運んでくれました。若者の低投票率が問題視されていますが、投票率向上には日頃からの大人の政治姿勢が問われていることを痛感し、反省しました。それでは紙面案内です。(田村)

1.2面天録時評「歴史を超え未来を目指す尹政権の支援を
        日韓関係 改善に政治生命をかける尹大統領」

 韓国の尹錫悦大統領は、3月21日の閣議で「日本はすでに数十回にわたって私たちに歴史問題での反省と謝罪を表明しています」と述べ、歴史問題を超えて、両国の利益のために安全保障から経済まで緊密な日韓関係を築くべきだと訴えました。北朝鮮との対決姿勢を鮮明にし、日米との協力による安全保障の強化を目指す尹政権を支援することは、わが国の平和と安全にとっても喫緊の課題です。

3面 天録時評 「『領空侵犯機は撃墜する』と国会で表明を
         領空防衛のために武器使用基準を見直せ」

 政府は、中国のスパイ気球を撃墜できるようにする方針ですが、わが国の防衛体制で最も深刻な問題は、自衛隊機は正当防衛でしか武器が使用できず、敵が先にミサイルを発射しない限り、敵機を攻撃できないことです。これでは撃墜されるだけです。国際法に基づいて、警告に従わなければ直ちに撃墜することを国会で宣言すべきです。

4面 天録時評 「引き取り手のない遺骨に苦慮する自治体
         単身高齢者に事前に希望の聞き取りを」

 全国的に引き取り手のない死亡人が増えています。自治体では、親族確認や葬祭の費用負担、遺骨管理などで苦慮しています。こうした中、横須賀市では単身高齢者に対し、死後の葬儀や納骨の希望を聞き、葬儀社と連携して終活をサポートする事業を行い、自治体の負担軽減を実現しています。今後も孤独死が増えるだけに、自治体はすべての人を対象に事前の聞き取りに取り組むべきです。

5面 天録時評 「平和を守るために戦う姿勢の明示を
        『平和主義=戦わないこと』の払拭が必要」

 戦争をしないと宣言しても、他国に侵略されうることをロシアのウクライナ侵略が示しました。ウクライナのように侵略者と戦わなければ平和は得られないのが現実です。日本国憲法が掲げている戦争放棄の平和主義を「戦わないこと」だと誤解してはなりません。国際法を遵守し、正義と秩序を基調とする国際平和の構築に貢献することを憲法は求めています。世界から圧政や隷従を除去するため日本国民も戦う姿勢を示すことが必要です。

1面 天録時評  「中国で拘束された邦人の早期解放の実現を
          スパイを逮捕するための法整備を急げ」
2面 巷  露  「朝日新聞が社説で本音」
6面 天録時評  「タバコ同等の規制で禁酒の奨励を
          少量飲酒も毒、飲酒は百薬の長にあらず」
7面 天録時評  「ゲームに利用時間制限機能の義務化を
          ネット依存は子供や社会に深刻な悪影響」
          役立つ最新用語42
         「超高速計算機を大きく上回る
         『超電導量子コンピュータ』」
8面 日本の肖像79 近代女子教育の先駆者 津田梅子(上)
         「留学生として渡米して近代国家の粋を学び
          日本の女子教育に貢献する」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2013号 編集便りNo.424 2023/04/07
 3月29日の衆議院内閣委員会で、野党議員が対話型のAI「チャットGPT」で作成した質問や答弁案を紹介する一幕がありました。「チャットGPT」について、自民党は「AI国家戦略」の原案の中で、国会答弁の下書きや議事録の作成などに使う案を示しています。しかし、「チャットGPT」にはネット上の虚偽情報を利用して答弁が作成されるリスクもあります。担当大臣のAIなどに堪能な民間人登用や法整備を検討するなどの対策が急務です。それでは紙面案内です。(田村)

1.2面天録時評「国民を守るために緊急事態条項が不可欠
       エネルギーや食料 海外への依存度を下げて備蓄も」

 ウクライナ戦争によって、薬の原材料や自動車や住宅、電化製品の部品、あるいは肥料などの物資供給を中国に過剰に依存していることが明らかになりました。こうした状況では、供給網が寸断されるような緊急事態が起きた時、物資不足に陥り、国民の生活が守れなくなります。供給網を見直すとともに、必需品の備蓄体制や有事の際に民間に生産命令を出せるように憲法を改正して緊急事態条項を明記することが不可欠です。

3面 天録時評 「漁協の不法、違法行為を放置するな
         漁業者のための共同組合に立ち戻れ」

 東京都の八丈島漁協では、組合員への共同出荷の強要、組合員に支給されるべき補助金の漁協の運営費への流用や水増し請求などの不法、違法行為が疑われています。独占禁止法に違反する出荷の強制は、これまでも全国の漁協で黙認されてきました。わが国の漁業の再生のためには、こうした不法行為を放置せず、旧来の慣行を打破して、水産資源の保護と儲かる漁業の両立を目指す漁業者の活動を政府や自治体も強く支援すべきです。

4面 地域便り 「宗教離れ 不合理な迷信からの脱却を
         宗教団体は信頼回復の責任を果たせ」

 安倍晋三元総理大臣の暗殺事件をきっかけとして、宗教に対する様々な批判が高まり、宗教離れに拍車をかけかねない状況です。しかし、宇宙を運行する法則があり、その法則を学び、正しい行いを実践する信仰は人類にとって不可欠です。各宗教には様々な教義、戒律がありますが、すべての人に普遍的に、妥当でなければなりません。科学的真理にそぐわない教義、戒律を見直し、宗教への信頼回復に努めるべきです。

5面 天録時評 「祖国を守るために戦った誇りある沖縄戦
         軍民一体となって戦うウクライナへの支援を」

 大東亜戦争で最大の犠牲者を出した沖縄戦で「日本軍は沖縄県民を守らなかった」との批判があります。しかし、これは敗れた結果であり、日本軍も県民を守ろうと努力したことを忘れてはなりません。ウクライナで明らかなように、戦争では国民と軍が一体となって戦わざるを得ません。亡くなった沖縄県民は祖国を守るために戦死したのと同様であり、亡くなった将兵と同様に感謝の思いを持って追悼し、その歴史を後世に語り継いでいかなければなりません。

1面 天録時評  「わが国を再び核被爆国としないために
          あらゆる可能性を排除しない核抑止論議を」
2面 巷  露  「栗山監督の指導者論」
6面 天録時評  「総合的な情報通信法の制定を急げ
          違法や有害な情報から国民を守れ」
7面 天録時評  「カタカナ語の濫用は文化の破壊
          国民に意味が伝わらず思考力の低下へ」
          役立つ最新用語41
         「自然な会話のような『チャットGPT』」
8面 日本の肖像78 お大仏様の造立 聖武天皇(補)
         「光明皇后を生涯の伴侶=盟友とし
          藤原時代を潜り抜けて国家を総攬する」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2012号 編集便りNo.423 2023/03/17
 ある女性俳優が、自分のSNSに「トランスジェンダーが公衆浴場や公衆トイレを使用する際は、体の性に合わせて区分する方がベターでは」と投稿したことに対し、一部の人から「差別だ」と批判を受け、女性俳優が謝罪し記述を削除するという事態になりました。犯罪への懸念や不安を持つ女性は多く、これを「差別」として排除される世の中の方が問題です。少数派の人権に配慮するあまり、大多数の女性の人権を無視してはなりません。それでは紙面案内です。(田村)

1.2面天録時評「共産主義の手法と同様の脱炭素推進運動
        『温暖化懐疑論者』のレッテルで議論封じ」

 温暖化は人間活動による炭素排出のみが原因とする説に疑問を呈する人たちに対し、「温暖化懐疑論者」のレッテルを貼った批判が行われています。これは自分たちの主張こそが真で、他の意見は認めない排他・独善で議論を封じ込める共産主義者と同じ手法です。脱炭素が技術的に見通しも立たないまま、人類社会の発展を支えてきた化石燃料を短期間で全面的に排除することは革命的で、社会に混乱をもたらします。経済合理性や発展途上国の人々にも配慮した漸進的な取り組みが必要です。

3面 天録時評 「非現実的な有機農業の拡大目標
         農業強化にみどり戦略の見直しを」

 政府は、緑の食料システム戦略で有機農業の取組面積を50倍に増やす目標を掲げました。しかし、有機農業は大規模化が難しく、生産性が低く、自給率の向上とは逆行する面があります。今や、農薬を使用した農産物の安全も確立しています。政府が有機農業の拡大に邁進するのは、わが国の農業の弱体化にも繋がりかねません。

4面 地域便り 「ルール違反時の罰は子供と合意の上で
         子育てに悩む里親の支援体制の充実が不可欠」

 躾は実親にとっても大いに悩む問題ですが、適切な教育を受けられなかった子供を預かって養育する里親にとっては、さらに悩みが大きい。子育てで体罰が禁止される中、子供の健全育成のために、ルールが守れなかったときに罰を与えるなどの厳しい躾が「虐待」と捉えられ、通報されてしまうことがあります。里親の養護力を高めることが求められますが、児童相談所をはじめとして、関係機関で適切な子育てのあり方を支援する体制を充実させるべきです。

5面 天録時評 「日本共産党の隠された正体④
         共産党の科学的社会主義は空想の産物
         多くの犠牲者を出したマルクス・レーニン主義」

 共産党は独裁政権で国民を弾圧するソ連や中国を、真の社会主義ではないとか、共産主義をかたる専制主義などと批判します。しかし、ソ連や中国の共産党とは違うと言いながら、具体的な違いを示すことができていません。空想的な科学的社会主義を掲げ、自分たちだけが正しいとし、党内民主主義を認めず、異論を許さない以上、日本共産党もソ連や中国と同じ道を辿るのは明らかです。

1面 天録時評  「永住権の取得条件として語学試験の実施を
        歴史・文化への一定の理解や国家への貢献も必要」
2面 巷  露  「花開いた江戸の町民文化」
6面       「中ロの核軍拡により高まる核の脅威
          核抑止力向上のために国会で核の論議を」
7面 天録時評  「LGBT理解増進法案は不要不急だ
         『性自認』による女性の不安が増大」」
          役立つ最新用語40
         「質の高い医療につながる『電子処方箋』」
8面 日本の肖像77 お大仏様の造立 聖武天皇(下)
         「大仏造立で聖武天皇の理想主義と
          行基菩薩の現実重視が巧みに結合する」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2011号 編集便りNo.422 2023/03/03
 京都には「大文字駅伝」という京都市内の小学校ナンバーワンを競う駅伝大会があります。予選を勝ち抜いた学校の子供たちが八区間約十二キロの公道を駆け抜ける大会です。その大会が、勝利至上主義に基づく「練習の過熱化」があるとの理由で今年から休止となり、代わりに他校と競わない記録会が誕生したと報じられていました。駅伝での活躍や、がんばった経験は人生の糧となりますが、勝つために無理な練習をして、成長途上にある児童や生徒の健康を害することがあってはいけません。勝利至上になりがちなスポーツ大会の見直しが求められています。それでは紙面案内です。(田村)

1.2面天録時評「学校スポーツ 自発性、自主性の育成こそが目的
        部活動の外部委託を機に指導者の育成を」

 教員の働き方改革にも不可欠な外部委託ですが、同時に罵声や怒鳴り声、体罰すら行う指導者の排除や、勝利至上主義に結びつきやすい全国大会の見直しなども行うべきです。技術や戦術の優秀さではなく、スポーツの楽しさを伝え、信頼関係を構築し、自ら答えを出すように導き、選手とともに成長するという指導者の育成を急がなければなりません。もちろん、その基本でもある年齢、性別にかかわりなく他者を尊重するという心掛けはすべての人に求められます。

3面 天録時評 「スパイ防止法の制定は国会の責務
         機密情報漏洩防止や安全保障に不可欠」

 中国は、米国などと対外関係が悪化する中、「反スパイ法」を改正し、スパイ行為の定義拡大や取り締まる国家安全当局の権限拡大を行いました。一方で、中国は諸外国で留学生などに最先端技術の情報収集を行わせるなど、スパイ活動を積極的かつ頻繁に行っています。わが国では、諸外国のようにスパイを取り締まる法律を整備していないために、やられたい放題です。外国の情報機関によるスパイ活動を取り締まるスパイ防止法を早急に制定すべきです。

4面 地域便り 「建国記念の日 各地で奉祝行事開催
         国防意識の涵養の必要性を訴える講演も」

 令和5年、皇紀2683年の2月11日、建国記念の日を祝う奉祝行事が各地で行われ、参加者こぞって建国記念の日を祝いました。わが国の伝統や文化を継承することの大切さを訴える講演のほか、ロシアによるウクライナ侵略を受けて、国防意識の涵養の必要性を訴える講演などがありました。各地で行われた奉祝式典などの様子をいくつか紹介します。

5面 天録時評 「日本共産党の隠された正体③
         執行部に逆らう党員は切り捨て」

 共産党は、党員公選制や安全保障政策の変更を求めた党員を「党を攻撃した」と言って除名しました。民主集中制を堅持し、執行部に逆らうことを許さないのは、依然として共産革命を目指しているからです。共産党は、国家や国民のための党ではなく、国家の上位に立ち、法の支配や民主主義とは無縁の絶対的権力を目指している政党であることを認識すべきです。

1面 天録時評  「処理水放出による風評被害を防げ決
          福島第一原電 科学的事実に基づく報道を」
2面 巷  露  「パスワードの安全管理」
6面        古典に学ぶ②『愚管抄』
         「目に見えない神仏の道理で動かされる歴史
         的確に状況を把握し、道理に遵った政治が必要」
7面 天録時評  「ジェンダーレス
          生物学的性差の無視は選手生命を奪う
          激しいトレーニングは危険」
          役立つ最新用語39
         「生産性向上につながる『心理的安全性』」
8面 日本の肖像76 お大仏様の造立 聖武天皇(中)
         「毘盧遮那仏の華厳の光が
          行き届く理想の仏教国を造る」
          歴史家 鈴木旭


※皆様のご意見・情報提供(教育現場の声、地域の話題など)を編集部までお寄せください!!
日本時事評論第2010号 編集便りNo.421 2023/02/17
 首相秘書官の性的少数者を差別するような発言を発端に、多様性を認め合える社会を創るためにも同性婚を容認すべきだとする動きが活発になっています。しかし、G7の議長国だからなどの理由で容認するのは、同性婚の問題を性的少数者の人権問題の視点でしか捉えていない短絡的な考えだと言わざるを得ません。結婚は、夫婦に先祖から受け継いだ命を子孫につなげ、社会に役立つ人を育むなどの責任を伴うものです。だからこそ、様々な法律で夫妻を保護し、優遇しているのです。個人の欲求を満たすだけの同性婚を同じ扱いにはできません。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「ウクライナへの軍事物資の支援に踏み切れ
         100年前の日英同盟解消を招いた教訓に学べ」

 わが国のウクライナ支援は腰が引けています。同じ敗戦国であったドイツが戦車供与に踏み切ったのとは好対照です。わが国が侵略を受けた際には同盟国や友好国の軍事支援が不可欠です。わが国の平和と豊かな社会を守るためにも、米国や英、独などのNATO同盟国と歩調を合わせて、ウクライナへの軍事支援に踏み切るべきです。

3面 天録時評 「児童相談所に専門家の配置を増やせ!!
         里親支援体制の充実が不可欠」

 様々な事情で実親と暮らせない子供を、一般家庭と同じような環境で生活させて養育する里親制度があります。その里親と、養育を委託する児童相談所との間で子育てに関する考え方に違いがあったり、適切な指導が受けられずに悩む里親が多いのが現状です。これは、経験の浅い児相職員も多く、専門家が不足していることに一因があります。虐待などを受けた里子などへのより良い養育のために専門職の増員が計画されていますが、まだまだ不十分であり、里親支援体制の充実も急務です。

4面 天録時評 「若者の結婚・出産に対する意識改革を
         相談窓口の設置や学びの場の設定が不可欠」

 わが国の少子化は急速に進んでいます。政府は、過去にニッポン一億総活躍プランなどを実施し、子育て支援などに取り組みましたが、少子化に歯止めはかかっていません。少子化の主な原因は晩婚化、非婚化であり、若者の結婚に対する意識改革が急務です。家族を築き、社会に役立つ生き方を基本とした将来像を描く教育が必要です。

5面 天録時評 「日本共産党の隠された正体②
         反民主・反立憲こそが共産党の本質
         言論の自由も役員選挙もない絶対服従の党」

 共産党は、憲法を遵守し、人権を尊重する立憲主義の政党だと自称しています。こうした主張を真に受けて、共産党が政権をとっても、基本的人権が尊重され、日本国憲法が守られると誤解している国民が増えてきたようです。共産党では党首選挙も行われず、党内には言論の自由は存在せず、人権は尊重されず、民主主義そのものが存在していないことを知るべきです。

1面 天録時評  「若者の抱える問題の分析と解消が先決
          少子化対策 児童手当拡大には負の効果も」
2面 巷  露  「五輪の開催権や方法の変更を」
6面 天録時評  「反撃能力 国防力強化は時間との競争
          無知な国会質問で時間を空費するな」
7面 天録時評  「知名度だけで投票するな
          政治家の資質向上は国民の責任」
          役立つ最新用語38
         「幸福度の指標
         『ウェルビーイング』を経営に活かす
8面 日本の肖像75 お大仏様の造立 聖武天皇(上)
         「藤原一族の支配から逃れ繰り返す遷都
          毘盧遮那仏に出遭って救われる」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2009号 編集便りNo.420 2023/02/03
 今国会の代表質問で、立憲民主党は「原発に依存しない社会は実現可能だ」として、再生可能エネルギーの拡大を求めています。しかし、わが国はこれまでに、多くの土地を開発して太陽光発電を設置し、再エネ促進賦課金を導入して促進してきました。しかし、結果として、太陽光発電はベースロード電源にならず、火力発電が増え、温暖化ガスの排出量も削減できていません。寒い冬、そして酷暑の時期に電力の安定供給を実現するには、原子力が不可欠です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「建国記念の日 由来を知り感謝の心の涵養を
          国家があって安心、安全の生活が保障される」

 私たちの平和で安心な暮らしは、国家があってこそ享受できるものです。しかし、現代を生きる国民は、それが当たり前になってしまい、国家があることへの感謝、先人先祖の努力に対する感謝の心が希薄になっています。今一度「建国記念の日」の由来や意味を学び直し、国民の誇りである伝統文化を守り続けることの大切さを知り、国家に対する忠誠心や愛国心を涵養していくべきです。

3面 天録時評 「抑止力強化に不可欠な愛国心の涵養
         武力行使の抑止に集団防衛の仲間を増やせ」

 ウクライナのように、武力による侵略が始まると命や財産が奪われ、生活が破壊されます。平和と繁栄を守るためには、武力による現状変更を許さない姿勢を明確にし、法による支配や自由の尊重という共通の価値観を持つ国々と連携協力し、安全保障体制を強化しなければなりません。その基本となるのは、自らの手で国を守るという気概です。愛国心の涵養こそが平和と繁栄に不可欠です。

4面 天録時評 「北海道を守った占守島の戦い
         祖国防衛のために戦った兵士を忘れるな」

 2月7日は「北方領土の日」です。千島列島の一番北にある占守島(しゅむしゅとう)という小さな島も、戦前は日本の領土でした。そこで、ポツダム宣言受諾後の8月18日から、北海道の占領を目指したソ連軍との激戦が繰り広げられました。占守島の戦いがなければ、北海道、あるいは東北地方までがソ連領となり、わが国も分断国家になった可能性が高いと言われています。私たち国民は知っておくべき戦いであり、わが国の領土を取り戻すためにも、ソ連侵攻の防壁となって亡くなられた兵士たちに感謝し、慰霊を忘れてはなりません。

5面 天録時評 「日本共産党の隠された正体①
         国家転覆の暴力革命を目的に設立
         都合の悪い歴史に頬かむりして国民を騙す」

 党員数を減らし続けている日本共産党ですが、令和3年12月末時点で2584人もの地方議員を抱えています。これは、共産党の実態を知らない有権者が、正体を隠した巧妙なソフト路線に乗せられて、共産党に投票しているからです。そこで、共産党の歴史を振り返りながら、その怖さと隠された正体について明らかにします。

1面 天録時評  「国民の自立心を奪うバラマキ政策
          ローマの『パンとサーカス』の轍を踏むな」
2面 巷  露  「10兆円市場への挑戦」
6面 天録時評  「古典に学ぶ①
         『西洋紀聞』「和魂洋才の端緒 新井白石の報告
          西洋より宗教や道徳で優れていると確信」
7面 天録時評  「テロリストを美化するな
          偽情報をそのまま載せる毎日新聞」
          役立つ最新用語37
         「場所や時間に縛られない働き方
         『アバターワーク』」
8面 日本の肖像74 盲目の天才 塙保己一(補)
         「不屈の精神で歴史研究に必須の大偉業
          不滅の明かりを灯し続ける『群書類従』」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2008号 編集便りNo.419 2023/01/20
 小池東京都知事が、十八歳以下の子供に所得制限なしで月5千円を給付することを表明したり、政府が児童手当など経済的支援の強化などの「異次元の少子化対策」を表明したりするなど、少子化対策が話題になっています。子育てにお金がかかることが二人目、三人目を諦める原因になっていることから経済的支援は重要な政策の一つですが、一方で未婚化や晩婚化の大きな課題を解消することが急務です。中学校や高校で結婚や家族の大切さを教えるなど、「おひとりさま」の方が気楽でよいとする若者の意識を変えるような教育も不可欠です。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「増税論議は国防力強化に逆行する愚行
          トマホーク導入
          正確な情報提供で国防への理解促進を」

 わが国を取り巻く安全保障環境は、厳しさを増すばかりで、平和を守るためには防衛戦略の抜本的転換が急がれます。しかし、トマホークに対する虚偽情報などを流し、妨害する反日勢力がいます。政府は、客観的な軍事情勢の分析に基づく最適な防衛力構築に国民の理解を求めるべきです。増税論議は、防衛力強化に協力しようとする国民に冷や水を浴びせる愚行です。

3面 天録時評 「不断の憲法改正こそが立憲主義の原点
         解釈改憲や拡大解釈は憲法の権威低下へ」

 敗戦の混乱期に占領軍により短期間で制定された日本国憲法には、不備な面が多々あるため、これまで解釈の変更や拡大解釈によって統治してきました。しかし、社会が高度化、複雑化してきたにもかかわらず、今後も改正されなければ、最高法規としての憲法の権威は低下するばかりです。憲法に基づく統治である立憲主義を唱えるのであれば、不断の憲法改正こそが求められます。憲法改正を妨害する国会議員は反立憲主義者であり、主権者である国民の権利を奪っています。

4面 天録時評 「再犯防止に社会復帰への支援強化を
         刑法犯の認知件数の半分は再犯」

 わが国では、刑法犯の認知件数の約半数が再犯です。刑を受け、更生して社会復帰しようにも、受け入れる人、場所、職場がなければ未来に希望が持てず、再び犯罪に走るという悪循環になります。安全で安心な国民の生活を維持するためには、さらに犯罪を減らしていくことが必要ですが、そのためには出所者への支援に対する国民の理解と協力が不可欠です。

5面 天録時評 「CO₂削減 ハイブリッド車の普及が現実的
         電気自動車の普及には課題が山積」

 二酸化炭素の排出削減のために、世界各国で「電池だけを使って走る電気自動車(BEV)」の普及を急いでいますが、リチウムの価格の高騰など様々な課題が指摘されています。しかも、現時点では化石燃料由来の電気を使わざるを得ず、二酸化炭素の排出削減はわずかでしかありません。二酸化炭素の排出削減のためにはハイブリッド車の普及の方がはるかに現実的で効果は大きいと言えます。

1面 天録時評  「国際秩序維持に集団安全保障の強化を
          経済的緊密化だけでは戦争防止はできない」
2面 巷  露  「はた迷惑で有害な空論」
6面 天録時評  「安全審査に合格した原子力の再稼働を急げ
          新型炉の研究開発は予算の集中を」
7面 天録時評  「物資支援を不要物整理に利用するな
          被災者支援は相手の立場に立つのが基本」
          役立つ最新用語36
         「所有者不明土地の発生を防止
         『相続土地国庫帰属制度』が4月スタート」
8面 日本の肖像73 盲目の天才 塙保己一(下)
         「己を保ち百年を安んずる大事業として、
          古書古本を集め編纂刊行する」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第2007号 編集便りNo.418 2023/01/06
 明けましておめでとうございます。昨年末、政府が防衛費増額の方針を示しました。これに対し「防衛費増額は他国を刺激するだけ」などの理由で、反対運動をする人たちがいます。中国や北朝鮮はわが国が刺激したから軍拡をしているわけではありません。話は逆で、わが国は追い込まれて止むを得ず、国防力強化に取り組もうとしています。国防力強化に反対するのであれば、中国や北朝鮮に向かって軍拡反対を叫ぶべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評「令和5年『癸卯』(みずのとう)に因(ちな)んで
        平和と安寧への新国際秩序の産出へ
        大自然の法則に遵い日々の積み重ねを」

 第二次世界大戦後に構築された国際秩序が耐用年数を過ぎ、終息を迎えています。これから新たな国際秩序を産み出し、樹立していかなければなりません。国防の強化や災害に強い国造りに向かって、国民が一丸となることが求められています。

2面 天録時評 「憲法の神聖化を排し改正促進を
         人為法は社会の変化に合わせて改正が必要」

 社会が変化すれば、共生のルールである法も変えなければ、産業も生活も発展しません。それは憲法も同様です。憲法を神聖化するのを止めて、平和を守り、国民の生活を守るために、現代に相応しい憲法に作り直すことが必要だとの認識を持つべきです。

3面 天録時評 「経済発展や生活安定に電気料金の高騰を防げ
         自給率向上に原子力発電の再稼働が急務」

 ロシアのウクライナ侵略により、不安定さが高まった世界のエネルギー情勢は改善の見通しは立っていません。安全性を大前提に、安定供給と経済効率性、環境適合性とを均衡させる「エネルギー政策の基本」の堅持が求められます。気候変動対策としての脱炭素を優先する政策では、電気料金の高騰を防止することも産業の国際競争力を維持することも困難です。国民生活や経済の安定のためには自給率の向上と漸進的な脱炭素政策への転換が必要です。

4面 天録時評 「国防力強化を妨害する虚偽情報
         EUは情報操作の排除活動を強化」

 民主主義の健全運営のためには、国民に正しい情報の提供が不可欠です。しかし、誰もが情報発信できるネット社会となり、虚偽の情報による情報操作が横行する社会となって民主主義の基盤が揺らいでいます。政府は、虚偽情報を排除するための取り組みを強化すべきです。

5面 天録時評 「怒りを抑制し人格を尊重して躾けよう
         『体罰禁止子育て』に相談体制の充実を」

 民法が改正され、児童虐待を正当化する口実になっていると指摘されていた懲戒権が削除されました。しかし、親には子供を躾ける義務と責任があり、そのために、親が子供を厳しく叱らなければならない場合もあります。若い親ほど怒りの感情を抑制できないだけに、体罰を用いない躾のあり方を周知し、育児に伴うストレスを相談できる体制の充実が不可欠です。

2面 巷  露  「お米中心の食生活へ」
6面 講演録   「採点・添削業務にICTの活用を
          採点業務の負担軽減で教員の働き方改革」
7面 天録時評  「祝日に国旗掲揚の促進を
          国旗掲揚は国や先人に感謝する印」
          役立つ最新用語35
         「デジタル情報の生前整理『デジタル終活』」
8面 日本の肖像72 盲目の天才 塙保己一(中)
         「多くの人の支援で学問の道が開かれ
          さらに書物の世界から現実の世界へ」
          歴史家 鈴木旭


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