時の流れの羅針盤 日本時事評論
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日本時事評論第1982号 編集便りNo.393 2021/12/17
 新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」が世界各国で広がり、一部の専門家が、第6波が来て医療が崩壊するおそれがあると警告しています。致死率もインフルエンザ並みに下がってきた新型コロナウイルス感染症ですが、感染者を隔離する必要がある感染症2類相当から、インフルエンザと同様の治療ができる5類へ変更しようとする動きはありません。速やかな初期治療で重病化を防げる5類への変更を急ぐべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「在留資格緩和は日本経済を衰退させる
         なし崩し的な移民政策は公約違反」

 政府は、人手不足解消のため、低賃金の外国人労働者の永住を認めようとしています。低賃金の外国人労働力の輸入は賃上げの抑制です。賃金が上がらなければ生産性も向上せず、わが国の経済は衰退するばかりです。なし崩し的な外国人労働者の永住容認は移民推進そのものであり、自民党の公約違反です。移民を受け入れるのであれば、きちんとした法整備を行い、厳格な入国規制を設けるべきです。

2面 天録時評 「コロナ禍 テレビ報道の深刻な弊害
         自殺や鬱が増加し、経済活動も停滞」

 今回のコロナ禍で、自殺者や心を病む人が増えました。その原因の一つは、視聴者への影響を考慮せず、恐怖感を煽る報道に終始したテレビ局にあります。オミクロン株に関しても、どのような変異があっても感染対策は変わりません。実態が分からないにもかかわらず、感染力が強く、ワクチンの効果が大きく減少するといった怖さを強調していました。国民にとって有益な情報を報じるべきです。

3面 天録時評 「急進的な脱炭素がエネルギー危機を頻発
         化石燃料からの離脱も漸進的な政策に転換を」

 経済の仕組みや社会制度などの改革は、その方向性は正しくても、強引かつ急激に行われれば社会は混乱し、反動や副作用で苦しんだり、失敗したりする例は歴史の中に数多くあります。温暖化防止のための脱炭素政策も、欧米の強引かつ性急なやり方では、実現困難な目標を掲げて真面目に取り組む国ほど経済が疲弊します。国際経済の主導権を握ろうとする一部勢力や過激な環境原理主義者たちに翻弄されることなく、目標達成への着実な歩みに切り換えるべきです。

4面 天録時評 「適正な値上げが賃上げに不可欠
         わが国の平均賃金は30年間横這い状態」

 世界各国の賃金が上昇する中で、わが国の平均賃金はここ30年間、ほぼ横這い状態です。その原因の一つが、値上げを悪とする風潮です。原材料の大幅な値上げにもかかわらず、価格を据え置くレストランなどの経営者をテレビが美談仕立てで取り上げますが、これこそ経済へ大きな悪影響を及ぼしています。適正な値上げが経済成長に不可欠なことをテレビも強調して、国民への責任を果たすべきです。

6面 天録時評 「人権問題で欧米との足並みを揃えよ
         北京五輪の外交的ボイコットも辞すな」

 米英やカナダ、EU各国による来年2月の北京五輪の外交的ボイコットが現実化しつつあります。中国共産党政府の人権侵害に抗議すると共に、中国共産党政府と結託し、人権侵害を容認するような動きを見せている国際オリンピック委員会へも抗議する様々な活動が展開されています。岸田政権は独自の対応を打ち出しているが、わが国の信用を失わないためにも各国と足並みを揃えて行動すべきです。

2面 巷  露  「マルクスを蘇らせる学者たち」
5面 最新用語⑪ 「次世代の発電を担う『小型モジュール炉』」
7面 天録時評  「テロを容認する朝日新聞の記事
          タリバン支援のTBSの特派員も」
   解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩⑥
          森羅万象すべて神のお望みのまま
          神の助けなしには人は何もできない」
8面 日本の肖像㊼ 越中富山の薬売り(上)
         「弱小藩が生き残る道を拓いた
          官民一体型売薬行商」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1981号 編集便りNo.392 2021/12/03
 来年にすべての原子力発電を廃止する予定のドイツでは、知識人やジャーナリスト25人が連名で、原子力廃止で年間6000万トンの二酸化炭素排出量増になり、2030年に1990年比で65%の削減は不可能になるとして、原子力維持を訴えています。皮肉にも「脱原子力」を進めるドイツが、「脱炭素」のためには原子力発電が不可欠だということを示してくれています。わが国も、「脱炭素」を進めるために原子力発電の割合を増やさなければなりません。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「植え付けられた罪悪感の払拭を
         戦争の責任は交戦国すべてにある」

 80年前の真珠湾攻撃をはじめ、多くの人々が犠牲となった大東亜戦争に関して、日本人の中には勝者によって歪められた歴史を信じて卑屈になり、わが国の歴史や文化を否定し、国家を誹謗する人がいます。大東亜戦争の歴史的意義が共有されていないために、中国共産党や韓国による歴史捏造の宣伝工作に国内が分断されているのが現状です。中国の軍事的台頭により軍事的緊張が高まる中で、平和を守り、豊かな社会を維持するためにも、私たちは大東亜戦争の事実を知り、自らの手で国を守る気概を持たなければなりません。(4,5面に関連記事を掲載しています)

2面 天録時評 「石炭火力発電の廃止を急ぐな
         誰でもが安価な電力の使用を可能に」

 世界には、石炭火力発電が無いと人々の命と暮らしが保障できない国があり、また、石炭火力を廃止すれば木材の伐採を招き、森林破壊をさらに促進させるのが現状です。産業の発展のためには、安定的な電力が不可欠である以上、温暖化ガスの排出を低下させた石炭火力発電を一定期間利用し、その後は再エネと共に安全性の高い原子力発電を利用する方向こそが人類の豊かな生活を可能にします。

3面 天録時評 「選択的夫婦別姓は戸籍制度の崩壊を招く
         先祖供養や敬神崇祖の念を奪う悪制度」

 選択的夫婦別姓制度は、家族共通の名称を喪失させる制度であり、親族関係が分かって先祖を辿ることのできる戸籍制度の崩壊につながるおそれがあります。先祖供養の大切さや敬神崇祖の念を国民が失う結果を生じかねません。そのような懸念のある選択的夫婦別姓制度は導入すべきではありません。

4・5面 天録時評「真珠湾攻撃は卑劣なだまし討ちではない
          日本軍の先制攻撃を待っていた米大統領
          複雑な利害が交錯して日米開戦へ」

 米国のルーズベルト大統領などの開戦派は、わが国に先制攻撃を仕掛けさせるために石油の禁輸など、わが国を追いつめる対日外交を展開していました。大統領にとっては、真珠湾が攻撃されたことは予想外でしたが、先制攻撃を待ちに待っていました。こうした日米開戦の経緯は、公開された資料で明らかになっています。米国に対して私たちは何の負い目を持つ必要はありません。

6面 天録時評 「国防力強化 防衛技術研究所の創設を
         抑止力向上には世界に先駆ける技術が必要」

 わが国を取り巻く中国、北朝鮮、さらには韓国の軍事力の拡大を見れば、わが国の国防力強化も避けられないのは明らかです。抑止力を向上する国防力強化に不可欠なのが国防産業ですが、わが国では衰退の一途です。国防関係企業の再編と画期的な技術研究開発のための研究所の設置が急がれます。

2面 巷  露  「左翼学者よ!国民をなめるな」
5面 解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩⑤
          モスクは清浄な祈りの場」
7面 天録時評  「武蔵野市
          日本人住民を軽視する住民投票条例案
          外国人に日本人と同等の投票権?」
          役立つ最新用語⑩
         「分配に重点を置く『新しい資本主義』」
8面 日本の肖像㊻ 本間光丘(補)
         「低成長時代の不利な条件をものともせず、
          農業生産拡大に大活躍した男」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1980号 編集便りNo.391 2021/11/19
 フランスのマクロン大統領が、2050年までに温暖化ガス排出量の実質ゼロを達成するためには原子力発電が必要だとして、原子力発電所の建設再開方針を打ち出しました。フランスでは原子力依存度を低下させる政策をとっていましたが、方針を大転換しました。わが国も、脱炭素政策を進めるためには原子力発電の新増設は不可欠です。岸田首相の英断を期待します。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「経済安全保障の強化にスパイ防止法が必須
     情報流出は競争力の低下と国力衰退を招く」

 岸田新内閣が本格的に動き出しましたが、経済安全保障の強化が大きな課題の一つです。経済安全保障担当大臣を新設し、「経済安全保障一括推進法案」の制定を目指すなど積極的な姿勢を示していますが、重要なものが欠落しています。米国との研究開発で協力体制を強化するためにも必要なのが、先端技術情報の流出防止対策のためのスパイ防止法制定です。

2面 天録時評 「『絶対儲かる』は嘘と教えるのが大事
         中途半端な金融知識は危険」

 来年4月から高校の家庭科で資産形成などの金融教育が始まりますが、家庭科で金融制度の仕組みや金融商品の危険性などを十分に理解させることは困難です。暗号資産を悪用した投資詐欺も増えており、大事なことは「絶対に儲かる」は嘘であり、短期で大きな利益を得ようとすれば、すべてを失う危険が大きいことを理解させることです。

3面 天録時評 「新型コロナ感染症の五類変更が急務
         季節性インフル同様に在宅治療へ転換を」

 新型コロナウイルス感染症による重症化率や死亡率が低下しています。ワクチンの接種率も高まり、経口薬も開発され、季節性インフルエンザと同様の治療が可能な状況になってきています。感染拡大による医療崩壊を防ぐには、重症化させない初期治療が重要です。新型コロナウイルス感染症を5類感染症に下げ、隔離、入院治療から、在宅治療中心の医療体制に転換すべきです。

4面 天録時評 「自己実現:意味を間違えれば人生の迷路に
         自利ではなく社会に役立つ心掛けが肝要」

 「誰もが自己実現できる社会」とか「誰もが輝く社会」という言葉を耳にすることがよくあります。何とはなしに希望が持てるような言葉ですが、実際には人々、とりわけ若者に誤った考え方を持たせ、道を誤らせかねないものです。自己実現は自利のためではなく、社会に役立つことや貢献が前提とされています。言葉を正しく理解しなければ、逆に人生の迷路に落ち込んでしまいます。

6面 天録時評 「史実を歪曲する自虐史観からの脱却を
         日本軍による『三光作戦』は行われていない」

 中国が、わが国を貶めようとする言葉に『焼きつくす(焼光)・奪いつくす(搶光)・殺しつくす(殺光)』の「三光作戦」があります。日本軍は中国でこのような残虐な作戦を命令、実行はしておらず、資料や証言からも明らかです。一方的に日本軍の負の部分を強調し、悪意ある表現でわが国を誹謗し、歴史を歪める反日宣伝活動に踊らされてはなりません。国民は自虐史観からの脱却が必要です。

2面 巷  露  「AI時代の学びは」
5面 解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩④
          激化するスンニ派とシーア派の対立
          背景に『革命のジハード論』の浸透」
7面 天録時評  「原爆被害を利用した反日活動を許すな
          長崎の原爆慰霊碑に強制連行碑文」
          役立つ最新用語⑨
         「職務を特定する『ジョブ型雇用』」
8面 日本の肖像㊺ 本間光丘(下)
         「上杉鷹山の米沢藩再建事業を支え、
          借金ゼロを達成した影の功労者」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1979号 編集便りNo.390 2021/11/05
 英国では、今年の夏、例年吹く風が吹かないために、電源構成で24%を占める風力発電の発電量が減少し、電力供給が逼迫しました。再生可能エネルギーが主力電源になり得ないことを物語っています。わが国でも、脱炭素政策で風力発電の導入推進政策が進められていますが、安定供給のためにはバックアップ電源が必要です。さらには、天然ガスの高騰などもあり電気料金も上昇しています。電力を安価に安定供給するためにも、原子力発電の稼働を急ぐべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1、2面 天録時評「全力で南海トラフ地震への防災対応を
          千年に一度の大変動期で襲来は必至」

 10年前の東日本大震災の原因となった「平成23年東北地方太平洋沖地震」が教えたことは、1000年以上前に発生した貞観地震による大津波の記録が事実であったということです。1000年に一度の大変動期を迎え、甚大な被害を与える南海トラフ地震の発生も避けられないことは明らかです。東日本大震災の何倍もの犠牲者や被害が予想されている南海トラフ地震の被害をできるだけ小さくすることに国家を挙げて取り組むべきです。

3面 天録時評 「ワクチン開発 予算の打ち切りが遅れの原因
         『脱』原子力政策という戦略的間違いを犯すな」

 新型コロナウイルスのワクチン開発が遅れたのは、新たな感染症によるパンデミックが警告されていたにもかかわらず、政府が開発研究の予算を打ち切ったからです。ワクチンの危険性を過剰に報じた報道に迎合して、国民の生命を危険に晒した戦略的間違いです。同じ間違いをエネルギー政策でも犯そうとしています。放射線の危険性を過度に怖がり、脱原子力を目指すのは亡国の政策です。

4面 天録時評 「太陽光パネル廃棄による環境汚染の防止を
         積立金の義務化で不法投棄や設備放置を許すな」

 数年後には、太陽光パネルの大量廃棄による環境破壊が懸念されています。将来の廃棄物処理やリサイクル費用を確保していない事業者は、設備を放置する危険性もあります。積み立てを実施している事業者は約2割にとどまり、来年7月から実施が予定されている積み立て制度も、費用の流用の懸念があるなど問題点が多くあります。事業者に確実に廃棄処分を実行させる制度の構築が必要です。

5面 天録時評 「外国政府による情報操作の防止を
         偽情報による選挙介入や世論操作を許すな」

 世界各国で、民主主義国家に対するインターネットを利用した選挙介入が続発しています。わが国も外国政府からの選挙介入を防止する対策を急がなくてはなりません。

6面 天録時評 「再エネ 環境破壊容認の規制緩和を許すな
         全施設に環境影響評価の義務付けを」

 再生可能エネルギーの導入のために、国民の生命や生活を危険に晒すような環境破壊を容認する傾向が強まっています。風力発電の導入促進のために、環境影響評価(環境アセスメント)の実施を義務付ける発電施設の規模を引き上げ、規制緩和しました。これは、住民無視の風力発電優先政策だと言わざるを得ません。台風や集中豪雨による土砂災害が多発しており、環境影響評価の重要性は高まっています。施設規模の大小にかかわらず、環境保護のために強化すべきです。

2面 巷  露  「マイナポイントで支給を」
5面 解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩③
          スンニ派とシーア派の違い」
7面 天録時評  「性的少数者優先が奪う社会の利便性
          トイレの色分けは混乱を防ぐ生活の知恵」
          役立つ最新用語⑧
         「子供の健全育成のための『養育家庭』」
8面 日本の肖像㊹ 本間光丘(中)
         「酒田のために私財を投げ打ち
          砂塵を塞ぐ山と林を作る」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1978号 編集便りNo.389 2021/10/15
 新型コロナウイルス感染拡大の第5波では、過去の感染拡大と比較して重症化率や死亡率は大幅に減っています。例えば大阪では、第4派の重症化率は約3.2%だったのに対し、第5波では約1%でした。ほとんどの感染者が無症状か軽症で、経口薬も開発されている中、かかりつけ医で治療できるようになれば、医療の逼迫も防げます。政府は、新型コロナウイルス感染症対策はもちろん、経済活動との両立にもっと力を注ぐべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「供給不足による資源争奪戦に備えよ
         資源開発への投資の抑制が招く危機」

 EUが主導している地球温暖化防止のための脱炭素実現への急速な取り組みは、化石燃料や金属資源などの供給不足を招くのは必至です。資源争奪戦や価格高騰によって、資源を持たない国は経済危機を迎え、エネルギーの入手が困難となる貧困層は命の危機にも直面します。政府は、努力目標である46%の温暖化ガス削減のために、国民生活や経済を犠牲にしてはなりません。わが国は、欧米各国に漸進的な脱炭素への取り組みを訴えていくべきです。

2面 天録時評 「言論を封殺するTBSテレビの中東特派員
         イスラム教やタリバンを弁護する専門家たち」

 わが国には、タリバンを支援したい、あるいはタリバンを利用して米国を中心とする国際秩序を破壊したいと思っている中東やイスラム教に関する専門家が少なくありません。しかも、そうした専門家がテレビや新聞などに多く登場します。イスラム教や中東情勢への知識や情報の不足に付けこむタリバン擁護やイスラム教礼賛の主張に踊らされないように警戒する必要があります。

3面 天録時評 「貧富の格差是正で活力ある社会を
         富裕層優遇の金融所得税の税率見直しが必須」

 わが国では、新型コロナウイルスの感染拡大により経済活動の自粛が余儀なくされ、その影響を受けて国民の貧富の格差が拡大しています。国民の消費活動を活性化させ、わが国の経済を復活させるためにも国民の所得格差の是正が急務です。そのためには、格差を拡大している金融所得税の税率を見直し、所得の再配分機能の復活が不可欠です。

4面 天録時評 「共産党は暴力革命を放棄せず
         統一戦線戦術で共産政権を目指す」

 共産党は結党以来、マルクス・レーニン主義の党であるという本質は変わっていません。暴力革命を放棄したとの共産党の主張を真に受けるべきではありません。統一戦線戦術によって、立憲民主党を利用して野党連合政権を樹立した後、共産主義政権の誕生を画策しています。

5面 天録時評 「読書が理論的思考力を磨く
         答えのない社会を生き抜くために」

 社会が急速に変化し、様々な情報が飛び交う現代社会を生き抜くために、私たちには複雑な問題について筋道を立てて考え、解決していく論理的思考力が求められています。その力を養うには、読書が有効であることが脳科学の研究などから分かっています。スマートフォンの普及などにより、読書の機会が減ってきている中、今一度、本を読むことの価値を見直し、読書習慣を身に着けることが大切です。

2面 巷  露  「暗礁に乗り上げる中国経済」
6面 天録時評  「空気感染対策の強化徹底を急げ
          公共の場での不織布マスクの義務化を」
   解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩②
          イスラム教の三大聖地」
7面 天録時評  「いじめ防止 タブレットの管理徹底を
          親による自己肯定感の涵養が不可欠」
          役立つ最新用語⑦
         「議院内閣制を守る『党議拘束』」
8面 日本の肖像㊸ 本間光丘(上)
         「人と、カネを活かす経営術で
          永く家運と家を栄えさせる道を拓く」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1977号 編集便りNo.388 2021/10/01
 原子力規制委員会は島根原子力発電所第2号機について、新規制基準に基づく安全審査で「合格」の判断を出しました。発電由来の二酸化炭素排出量を削減し、なおかつ国民に、安定的に安く電気を供給するためには、原子力発電の再稼働は不可欠です。世界最高水準の厳しい新規制基準に合格した原子力発電を稼働させないのは宝の持ち腐れに外なりません。政府は、脱原子力の風潮に流されず、広く国民に原子力発電の必要性を説明していくべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「CMなど飲酒場面の放映を禁止せよ
         広告規制を強く求める世界保健機関」

 世界保健機関がアルコールの有害な使用を低減するための広告規制を強く求め、欧米各国では様々な広告規制を行っている中、わが国は依然として飲酒場面を使用したCMや番組がテレビで放映されています。国民の健康障害や社会問題の発生を抑制するために、アルコール健康障害対策基本法に飲酒場面の放映禁止を盛り込むなどの法改正をすべきです。

2面 天録時評 「通販サイト 『偽高評価』に騙されるな
         安く買いたい消費者心理を衝いた悪質商法」

 より良いものをより安く購入したい消費者心理を巧妙に衝いた『サクラ』商法は昔から存在しますが、ネット通販では『偽高評価』が横行しています。世界最大手のネット通販アマゾンや、『サクラ』募集にも利用されているフェイスブックなどが悪質商法の対策を講じていますが追いつきません。消費者も優れた商品を格安で手に入れたいという欲を出さないことです。

3面 天録時評 「太陽光発電 厳格な安全対策と環境保全を
         再エネの大量導入は国民の負担増に」

 太陽光発電は発電量が天候に左右される不安定な発電であり、発電コストも高いものです。このような電源を大量導入すれば電気料金は高騰し、国民生活を圧迫します。さらに、近年のわが国の土砂災害では太陽光発電設置のための土地開発が一因となっています。発電時に二酸化炭素を排出しなくとも、乱開発で国民の命を危険に晒すことがあってはなりません。太陽光発電設置にも原子力発電と同様に、万が一に備えた安全対策を義務付ける厳しい設置基準を設けるべきです。

4面 天録時評 「イスラム教を礼賛する研究者に警戒を
         資本主義打倒を目指す革命主義の活動家」

 アフガニスタンでタリバンが政権を掌握したものの、暫定政権は選挙などの具体的な方向性を示しておらず、政権運営の不透明性が高まっています。しかし、わが国のイスラム研究者などが「イスラム教は寛容な平和宗教」などと礼賛、賛美することにより、タリバンに対しても実態とは異なる印象を持つ国民が多くなっています。イスラムや中東の専門家と言われる人たちの洗脳工作に注意すべきです。

6面 天録時評 「最低賃金の欧米並み引き上げが急務
         新卒一括採用制度の廃止で活力ある企業へ」

 新たに誕生する内閣にとって、コロナ対策と共に最重要課題の一つが、停滞するわが国の経済の具体的な成長戦略です。安倍元総理の成長戦略のアベノミクスはデフレ脱却への一歩を踏み出したものの、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、政策は中途半端にとどまり、成長路線に乗せることはできませんでした。様々な成長への投資も必要ですが、最低賃金の引き上げや新卒一括採用の廃止も必要です。

2面 巷  露  「懸情流水 受恩刻石」
5面 解  説  「イスラム教徒とイスラム社会の初歩①
          ジハードは全イスラム教徒の義務
          唯一神アッラーへの絶対的服従が信徒の条件」
7面 天録時評  「緊急時の実働訓練の徹底が不可欠
          アフガンの退避失敗を教訓に」
          役立つ最新用語⑥
         「若き介護者の『ヤングケアラー』」
8面 日本の肖像㊷ 三井高利(下)
         「『使用人による経営』が
          越後屋の永続的発展を可能にした」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1976号 編集便りNo.387 2021/09/17
 今月17日に自民党の総裁選が告示されます。低迷するわが国を活力ある国にするためには各候補者の政策が重要です。家族尊重条項の新設や自衛隊を軍と明記する憲法改正、緊急時に在外邦人を迅速に救出できる自衛隊法の改正、あるいは経済の活性化とそのための原子力発電の新増設の実現など、山積する課題を打破できる人が新総裁に選ばれてほしいものです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「平和や安定のためには戦う覚悟が必要
          独立や主権、国民を守るのが国家の責務
          律令国家誕生も唐の侵攻に対応するため」

 多くの国民は、アフガニスタンのような惨劇や混乱はわが国には起こらないと思い込んでいますが、その保証はありません。かつて、天武天皇は「政の要は軍事なり」として中央集権の律令国家を完成させ、明治維新では欧米の軍事的脅威に対抗するために富国強兵に取り組みました。しかし、現在のわが国の政治は軍事を欠き、国民自らが国を守る気概を喪失して、拉致問題すら解決できません。国軍を明記する憲法改正を急ぎ、国民も侵略などの国家危機に対処する覚悟を持つべきです。

3面 天録時評 「アフガン 宗教警察による監視社会が復活
         タリバンは人命軽視・人権無視」

 イスラム原理主義を掲げるタリバンが、キリスト教的な自由や平等などの民主的価値観や人権尊重を受け入れる可能性はほぼありません。人命の軽視や人権無視の圧政が予想されるタリバン政権の承認は慎重にすべきです。

4面 天録時評 「優遇制度を目指して中国人留学生が激増か!?
         学費免除などの外国人留学支援制度を厳しく」

 新型コロナウイルス感染症が収束すると、わが国の大学で中国人留学生が激増する可能性が出てきています。中国では、海外留学からの帰国者を優遇する政策が行われており、海外留学を希望する中国人が増えています。中でも、日本の大学は欧米諸国と比較して授業料が安い上、学費免除も簡単に取得でき、健康保険などの公共サービスも受けられ、距離的にも近いので狙いどころとなっています。留学生への学費免除や生活費の支給は成績優秀者に限定し、向学心ある日本人学生の支援に充てるべきです。

5面 天録時評 「在外邦人救出には自衛隊法の改正が急務
         安全な所にしか派遣できない矛盾した保護規定」

 アフガニスタンの邦人などの救出のためにカブールに派遣された自衛隊機は目的を達成できず帰国しました。安全の確保や相手国の同意を必要とする現在の自衛隊法では、危険が差し迫った在外邦人の救出は困難です。平和憲法の名の下に、国民を見捨てることがあってはなりません。速やかな自衛隊法の改正を行うべきです。

6面 天録時評 「スパイ防止法を早急に制定せよ
         各国に浸透する中国のスパイ工作活動」

 新疆ウイグル自治区における反政府活動を取り締まるための中国人のスパイ活動がアフガニスタンで行われるなど、中国政府のスパイ活動は世界各国に広がっています。各国とも取り締まりを強化していますが、スパイ防止法がないわが国は、まったくの無防備状態であり、スパイ工作はやりたい放題です。政府は早急にスパイ防止法を制定すべきです。

2面 巷  露  「劣化する朝日新聞」
7面 天録時評  「全球団統一の罰則規定策定を
          暴力行為を不問にした巨人の勝利至上主義
          8月15日以降も海外では戦いが続いた」
          役立つ最新用語⑤
         「命の番人『ゲートキーパー』」
8面 日本の肖像㊶ 三井高利(中)
         「老舗に挑戦する『小商い』で急成長
          品質と安値で日本一の越後屋へ」
          歴史家 鈴木旭


※皆様のご意見・情報提供(教育現場の声、地域の話題など)を編集部までお寄せください!!
日本時事評論第1975号 編集便りNo.386 2021/09/03
 新型コロナ関連のニュースで、「ブレイクスルー感染」というカタカナ語を耳にします。ワクチン接種をした人が感染してしまうことを意味する言葉ですが、「打ち抜き(ぶちぬき)感染」という日本語があります。しかし、どうも違和感があります。ウイルスがワクチンによって作られる抗体を回避して体内で増殖するのですから「抗体回避感染」、または「抗体突破感染」と表現した方が分かりやすいでしょう。厚労省は分かりやすい訳語を作る努力をしてほしいものです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「外来語による『日本語侵略』を許すな
         国民の道徳心の低下や文化の破壊を招く」

 外来語の氾濫がとどまりません。すでに、一定の限度や許容量を超えて溢れ出し、テレビなどで一般の人々に意味不明の言葉が使用され、日常生活を営む上で必要とされる重要な情報が正しく伝わらず、意思の疎通にも大きな支障が生じています。これは、外来語による「日本語侵略」「文化的占領」です。政府は、日本語で表せる基本的な語彙は外来語を使わないことや新しい外来語には日本語訳を作り、官公庁はもちろん報道機関にも協力を求めるという国語政策を急ぐべきです。

2面 天録時評 「独立国家としての安全保障戦略を
         アフガン 他国への軍事依存の脆さ」

 アフガニスタンの首都、カブール国際空港で、ベトナムのサイゴン陥落を彷彿させる地獄絵図が再現されました。米国政府は南ベトナム政府を切り捨て、協力者だった多くのサイゴン市民をも見捨てて引き上げましたが、アフガニスタンで再び繰り返しました。自国の独立や平和を他国に全面依存してはならないことを示しています。わが国も独立国家としての安全保障政策を確立しなければなりません。

3面 天録時評 「単独親権 子供の奪い合いで犯罪も誘発
         離婚後も共同で監護、養育できる制度へ」

 離婚した別居親が子供に会うことすら難しくなり、成長に全く関与できなくなる単独親権制度は、親権を得るために子供を実力で奪い合うという争いを招き、結果的に犯罪を生み出しています。親権者の不適格性を主張するために非難合戦となり、相手を憎み合うようになり、子供は片親を失う結果ともなっています。子供の成長にとって離婚後も両親との良い関係を保つことが望ましく、父母が共同で監護、養育に携わることができる共同親権制度の導入を急ぐべきです。

4面 天録時評 「都市封鎖はコロナ抑制に大きな効果なし
         人やモノの停滞で経済に大きな悪影響」

 新型コロナ感染拡大抑止のため、諸外国のような厳しい都市封鎖が必要だという声が大きくなっています。しかし、欧米諸国を見ても、一時的には感染抑止の効果を発揮するものの、緩めれば再び感染が拡大しており、大きな効果は期待できません。さらには、人やモノの移動が規制されるので経済に更なる悪影響を及ぼします。安易な都市封鎖は行うべきではありません。

5面 天録時評 「中国の核ミサイル軍拡を阻止せよ
         台湾有事でわが国も核攻撃の対象に」

 中国が、核弾頭が搭載できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発や、発射施設を備えた格納施設建設など、核軍拡を急速に進めています。台湾有事の際は、非核保有国のわが国への核先制攻撃も辞さない姿勢を示しており、何としても中国の核軍拡を阻止しなければなりません。政府は、米中ロ三カ国の核軍縮の枠組みを提唱し、中国に対して強い姿勢で核軍縮を求めるべきです。

2面 巷  露  「怒りの転換を」
6面 天録時評  「国民が語り継ぐべき真実
          ソ連の違法な攻撃で多くの軍民が犠牲に
          8月15日以降も海外では戦いが続いた」
7面 天録時評  「夏の高校野球 悪天候に右往左往
          甲子園に拘る大会運営の見直しを」
          役立つ最新用語④
         「拡大する『サイバー攻撃』」
8面 日本の肖像㊵ 三井高利(上)
         「大名から庶民へと顧客の変化に対応
         『現金掛け値なし』の新商法」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1974号 編集便りNo.385 2021/08/20
 先月30日、国会内で「国際アジア共同体学会」主催のシンポジウムが開催され、鳩山元首相が尖閣諸島周辺での中国公船の領海侵犯について「領海内に日本も中国も入らないことで、一触即発的なことを起こさないのが大事だ」と発言しました。まるで、海上保安庁の巡視船の警備が中国の領海侵犯を招いているかのような発言は、中国を利するだけであり、相変わらずの親中反日発言です。わが国の領土と石垣島の漁師の生活と命を守るという発想が皆無の人が総理大臣だったことに改めて怖さを実感する次第です。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「政府は原子力の新増設を明記せよ
         実現不可能な第6次エネルギー基本計画素案」

 政府は、第6次エネルギー基本計画の素案で、再生可能エネルギーの電源構成比を現行から36〜38%へと大幅に増やす方針を打ち出しました。一方で、原子力発電は従前の20〜22%とし、「必要な規模を持続的に活用していく」としましたが、これでは電力料金の高騰は必至で、エネルギーの安定供給は風前の灯火です。原子力発電の新増設を明記しない政府与党は、無責任と言わざるを得ません。

2面 天録時評 「技術開発で立ち遅れるわが国
         五輪開会式のドローンは米国企業の技術」

 東京五輪の開会式で、1824台の小型ドローンが一糸乱れぬ動きで鮮やかに地球の姿を描いた演出に多くの人が称賛しました。しかし、これは米国の技術です。ドローンは攻撃兵器としても利用され、諸外国も研究開発をしています。日本学術会議が「軍事目的のための科学研究を行わない」とする以上、わが国の科学技術の発展は立ち遅れるばかりです。国防を無視する日本学術会議の解体が必須です。

3面 天録時評 「教員志願者数の減少は教育の危機
         労働環境や養成カリキュラムの改善が急務」

 教員採用試験の倍率が下がり続けています。教員の志願者が減り、誰でも合格できる状況になれば、優秀な人材が減り、教員の質が低下するおそれも高まります。教員の質の低下は教育の危機、国家の危機につながります。教員の労働環境や養成カリキュラム改善など、教育の抜本的改革が急務です。

4・5面 天録時評「百姓一揆は不正や不公正を正す抗議行動
         階級闘争史観はすべての歴史教科書から消えた」

 歴史研究の進展により歴史教科書が大きく変化しています。以前は「百姓一揆」について民衆が権力者を打倒する「階級闘争」と位置付けて記述していましたが、現在は、領主を打倒するものではなく、領主と百姓は双務契約的な関係と位置付けて記述しています。しかしながら、依然として階級闘争史観で授業を行う社会科教師がいます。こうした教師はわが国の負の部分だけを強調する自虐史観の持ち主であり、国民としての誇りや愛国心の涵養を阻害する不適格教師として排除することが必要です。

6面 天録時評 「尖閣を守れ!
         中国の脅威を直視し毅然たる姿勢を示せ!!
         中国への弱腰はわが国を侮らせるだけ」

 わが国の防衛白書では、中国に対して「わが国を含む地域と国際社会の安全保障上の強い懸念」との表記にとどめており、「脅威」とは明記していません。これでは、中国から甘くみられ、尖閣諸島の実効支配を目指して活動を強化してくることは必至です。「中国は脅威」と明記すべきです。

2面 巷  露  「学校に日常を取り戻せ」
6面 天録時評  「国家の名誉を汚す外務官僚は不要
          政府・外務省は名誉回復に必死で戦え」
7面 天録時評  「中国製太陽光パネルの輸入禁止を
         安価の裏にウイグル族への強制労働や人権侵害」
          役立つ最新用語③
         「リスクある『クラウドファンディング』」
8面 日本の肖像㊴ 中井源左衛門(下)
         「果てしなき夢を追う孤高の商人
          江戸の世に実現し損なった株式会社設立」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1973号 編集便りNo.384 2021/08/06
 「ワクチンを打つと不妊になる」など、ワクチン接種は危険だとする誤情報が溢れています。誤情報の発信者の中には、医療の専門家である医師や大学教授など、権威のある人もいます。医学的な可能性を論じているのですが、まるで「真実」かのように世の中に広がります。それを信じた人がワクチン接種せずに、発症して命を落とすといった事態にもなりかねません。不確実な情報の発信は、社会を混乱させる大罪であると指摘せざるを得ず、慎んでほしいものです。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「新型コロナワクチン
         恐怖を煽る誤情報に惑わされるな
         各国で接種者の重症化率や死亡者は大きく低下」

 「台湾に送ったワクチンで大量死」のデマや「マイクロチップが埋め込まれている」の陰謀論など、新型コロナワクチンに関する様々な反ワクチン情報が拡散されています。新型コロナワクチンの接種が重症化率や死亡者の減少に効果があることは、世界各国のデータが示しています。国民は「ワクチン=危険」といった情報を鵜呑みにせず、公の機関の情報などで確認し、冷静に判断すべきです。一方、政府も速やかに様々なデータを分かりやすく公開し、国民の不安を取り除くべきです。

3面 天録時評 「犠牲を覚悟する愛国心の涵養を
         愛国心なき国防体制は張子の虎」

 国家の存立と繁栄の基盤は愛国心です。国民が国や社会のために自己の義務や責任、役割を果たしてこそ、豊かで平和な社会を構築できます。とりわけ、愛国心なくして国家の安全保障政策は成り立ちません。しかし、戦後のわが国では愛国心という言葉自体が忌避され、自分の手で国を守るという気概が失われています。愛国心の高揚を図らなければ、わが国の平和も風前の灯火です。

4面 天録時評 「急速な『脱炭素』で地域経済は衰退
       達成不可能な目標のために国民生活を犠牲にするな」

 政府は、二酸化炭素の排出削減目標を26%から46%に上乗せし、再生可能エネルギーを大幅に導入する「脱炭素」政策を急速に進めています。こうした政策は電気料金の高騰を招き、製造業をはじめ、わが国の経済を衰退させます。また、わが国が二酸化炭素の排出削減を実現しても、中国などの大量排出国が協力しない限り、世界の平均気温の上昇を1.5度に抑制することは不可能です。急激すぎる「脱炭素」政策は、わが国の経済に壊滅的な打撃を与えるだけに見直しが必要です。

5面 天録時評 「弁護士会の政治活動の禁止を急げ
         強制加入組織の政治利用を許すな」

 弁護士会は、政治団体ではありません。従って、特定の政党やそのほかの政治団体の主張、行為を、直接的に支持したり反対することを目的とする行為は許されません。しかし、現実にはこうした政治的活動が横行しています。政治活動を禁止する規定を明記する弁護士法の改正を急ぐべきです。

6面 天録時評 「『脱原子力』記述の間違い修正を
         太陽光の設置記述も見直しが必要」

 資源のないわが国にとって、原子力発電は必要不可欠です。しかし、中学校の歴史や公民の教科書では、世界は脱原子力に向かっていると誤解を与えるような記述がみられます。原子力の研究者や技術者の育成を後退させないためにも、間違った記述は直ちに修正させるべきです。

2面 巷  露  「税制で歴史的合意」
5面 天録時評  「立憲民主党は政党として不適格
          援助交際で知事を辞任した元知事を推薦」
6面 天録時評  「役立つ最新用語②
          リスクの大きい『暗号資産』」
7面 投  稿  「東京大空襲を容認する偏向
         『東京都平和祈念館』の建設を許すな」
          土屋たかゆき(元都議会議員)
8面 日本の肖像㊳ 中井源左衛門(中)
         「地方の地場産業を結び付ける『物産廻し』
          流通網で全国の市場を組織化」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1972号 編集便りNo.383 2021/07/16
 今月初めの東海地方の豪雨により、熱海市伊豆山で大規模な土石流が発生しました。土石流の起点となった場所では土地開発のために大量の盛り土が施されており、それが被害を拡大させたと指摘されています。わが国は、熱海市のように急峻な地形の場所が多く、集中豪雨が続けば、たとえ雨が止んでいても土石流の被害に遭うリスクが高まります。災害防止には、土砂災害警戒区域での住宅や太陽光発電等の施設の設置を禁止するなど、規制の強化が急務です。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「コロナ恐怖症の克服を 集団不安
         過剰な安心志向が経済や社会活動を毀損」

 世界各国と比較すれば、新型コロナウイルスによる感染者数も死者数も、わが国では低水準で推移しているにもかかわらず、自身の感染を怖がる国民は欧米の国々よりも際立って多いのが実態です。コロナ恐怖症の感染が拡大して、集団不安が広がり、安心(ゼロリスク)を求める国民世論の高まりを受け、政府の感染防止政策は迷走しています。このままでは、新型コロナウイルスの感染による被害よりも、自粛政策の被害の方がはるかに大きくなります。国民はコロナ恐怖症を克服すべきです。

2面 天録時評 「森友疑惑を完全否定した赤木ファイル
         払い下げで厚遇した事実はないと明記」

 赤木ファイルの公表で、森友問題の核心である土地の払い下げ価格が政治家の関与で減額されたとの疑惑が完全に否定されました。しかし、テレビ局や新聞社はこのことに正面から向き合わず、訂正や謝罪をしようとしません。森友問題の発端となった記事を掲載した朝日新聞社は、誤報を認め、その原因を明らかにし、読者にはもちろん国民への謝罪をすべきです。

3面 天録時評 「機能不全の安全保障理事会に期待できず
         自衛力と同盟強化で平和と安全を守れ」

 国連、とりわけ世界の平和と安全に責任を持つべき安全保障理事会がますます機能不全に陥りつつあります。その原因が常任理事国の拒否権であり、拒否権を持つ五大国の顔色を伺わない強靭な精神力と信念を持った人物を事務総長に選任することが困難になっています。今後も国連に期待できず、自国の安全と平和は、自衛力と価値観を共有する国々との同盟関係の強化で守らなければなりません。英国をはじめとする各国との同盟条約締結のために、集団的自衛権の全面行使が不可欠です。

4面 天録時評 「PTA 目的はより良い学校づくり
         教育や環境改善のための重要な協議の場」

 PTA活動に負担を感じたり、活動意義が見出せず入会を断ったりする保護者が多くなり、活動が低下しています。しかし、PTAはより良い学校づくりのため保護者が意見を述べることのできる場であり、学校にとっても必要な団体です。活動を精査し、やり甲斐のある活動や保護者の関心に応えるような自主的な研修会などを開き、より良い学校づくりを目指すことが大切です。

5面 天録時評 「個人間融資の投稿や掲示板の規制強化を
         ネット上の闇金業者を取り締まれ」

 SNSなどのインターネット上に投稿された「個人間融資」でお金を借りてトラブルに巻き込まれる事案が多発しています。個人であっても繰り返し融資すれば貸金業の登録が必要であり、インターネットの管理者は貸金業の未登録者の「個人融資」投稿を規制すべきです。また、法外な手数料を科している「給与ファクタリング」も違法な高利貸しであり、放置すべきではありません。

2面 巷  露  「古代から女性は強かった」
6面 天録時評  「先祖供養は人の行うべき最重要事
          縁者のいる墓じまいは慎重に」
7面 天録時評  「安全保障のための土地規制の強化を
          重要土地等調査法では不十分」
   天録時評  「役立つ最新用語①
         「広がる『オンライン診療』」
8面 日本の肖像㊲ 中井源左衛門(上)
         「『天秤棒の精神』で江戸中期の日本に
          商品流通網を張り巡らした近江商人」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1971号 編集便りNo.382 2021/07/02
 6月23日に、最高裁は夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定について「合憲」と判断しました。この判決に不服な人たちは「男女平等を進めている国際社会から遅れている」などと批判しています。しかし、わが国は古来から母系制社会であり、女性の権利も認められ、家庭内での実権を握っていました。選択的夫婦別姓が実現できないからと言って、わが国を「女性差別の国」というレッテルを張るのは相応しくありません。それでは以下、紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「台湾有事を阻止する先頭に立て
         海保に領海警備の任務を明記せよ」

 台湾海峡の平和と安定を守るために、わが国は米国と共に先頭に立って台湾有事を阻止する大きな役割があります。英、仏、独など各国の協力を得るためにも、わが国こそが国防体制の強化、特に緊急事態への対応力を高める法整備を急ぎ、信頼関係の向上に努めなければなりません。また、野党はもちろん、国民が一体となって、自由や民主主義を守る政府の外交政策を支援すべきです。

2面 天録時評 「巧妙化するネット詐欺に警戒を
         メールのURLのクリックは慎重に」

 銀行や楽天などの流通系のカード会社を装った電子メールによる詐欺が横行しています。送信者名はカード発行会社と酷似し、緊急を装った文面ももっともらしく、接続先の偽のウェブサイトも本物そっくりで、手口が巧妙になっています。こうしたインターネットを悪用した詐欺に遭わないようにするためには、詐欺メールの基本的な知識を持ち、油断しないようにすることが大切です。

3面 天録時評 「性交同意年齢引き上げで性犯罪から守れ
         看過できない立憲民主党議員の性交容認発言」

 13歳未満の未成年との性交を禁止する性交同意年齢の引き上げ議論で、立憲民主党の議員が50代と中学生の性交を容認する発言をし、引き上げに反対しました。しかし、女子中学生などの年少者が心身の未成熟に付け込まれて性被害に遭う事例が増えています。自治体では、独自に18歳未満の人との淫らな性交を罰する条例もありますが、中学生以下の青少年を守るには不十分であり、刑法の性交同意年齢を16歳に引き上げるべきです。

4面 天録時評 「ツバルの浸水はサンゴ礁特有の自然現象
         環境汚染防止や国土保全対策を」

 サンゴ礁で海抜が低い国土を持つツバルは、地球温暖化による海面上昇で水没すると言われています。しかし、ツバルで満水時に浸水するのはサンゴ礁特有の自然現象で、ツバルの国土面積は増えています。居住地の浸水や海岸浸食の様子と海面上昇とを安易に結び付け、地球温暖化ですぐにでも島が沈むと錯覚させて危機感を煽るべきではありません。サンゴ礁を守るための環境汚染対策こそ急ぐべきです。

5面 天録時評 「寄附金の税還付を受ける脱法行為の禁止を
         政治資金の透明化に自民党は責任を果たせ」

 自民党の二階幹事長は、「政治とカネの問題について随分きれいになってきている」と述べました。しかし、脱法行為で税金の還付を受ける国会議員もいるように、依然として政治資金は透明化したとは言えません。法の不備の改正を急がなければ自民党は国民の叱責を受ける、と警告せざるを得ません。

2面 巷  露  「お人好し日本の国際援助」
6面 天録時評  「軍用墓地の慰霊や管理は国の責務
          墓地管理に政教分離を持ち込むな」
7面 天録時評  「単独親権
          離婚や親権を巡る子供の連れ去りの禁止を
          欧州議会も批判的な対日決議」
   天録時評  「人権侵害制裁法の制定を急げ」
8面 日本の肖像㊱ 勝 海舟(下)
         「江戸城を無血開城し、
          内乱を回避する和合の戦略」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1970号 編集便りNo.381 2021/06/18
 欧米では、新型コロナワクチンの接種率が上昇し、感染や重症化リスクが低下したとして厳しい行動制限を解き、経済活動を再開したと好意的に報道されています。しかし、米国ニューヨーク市では現在も約850万の人口に対し1日1000人前後の新規感染者が出ています。東京では1日500人を切っているにもかかわらず、わが国のテレビは、飲食店の経営自粛を強く求め、政府の感染防止対策を批判的に報道します。これは不適切な報道と言わざるを得ません。以下、紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「住民の不満を煽り勢力拡大を目指す共産党
 町営診療所の透析中止を利用して町長の解職請求 愛知県東栄町」

 愛知県東栄町で町営医療センターでの人工透析中止を発端とした住民運動は、町長の解職請求にまで発展しましたが、この問題は多くの自治体で起こり得ます。わが国の自治体の多くは、高齢化などの影響で財政が逼迫しており、公営施設や社会インフラの削減による住民サービスの低下は避けられません。その不満を煽って政治問題化するのが共産党です。住民が共産党に踊らされれば、自治体に混乱と対立を招くだけです。税収の落ち込みに対し、住民は助け合って住みよいまちづくりを目指すべきです。

2面 天録時評 「不在所有者が放置する不動産対策を急げ
         未管理山林などが自然環境にも悪影響」

 民法などの関連法の改正で、管理が難しい土地の国庫納入制度が創設されました。所有者不明土地の解消には大きな前進ですが、過疎地に残された所有者不在土地の問題解決には、さらなる法整備が必要です。国土保全のためにも、政府、自治体、所有者が連帯して取り組むことが急がれます。

3面 天録時評 「理論的に考える力の育成が急務
         スマホ依存は思考力を低下させる」

 情報収集などで安易にスマホやタブレットに依存すると、動画などで大量に送られてくる情報処理に脳が追い付けず、脳が疲れ、思考力が低下するとの指摘があります。AIが生活の中に進出する中で人間らしく生きるには、様々な課題に対して理論的に思考し、判断する力が不可欠です。国語や算数教育を充実させ、子供たちの読解力や理論的な思考力を育成することが急務です。

4面 天録時評 「海氷が減少してもシロクマは増えている
        シロクマの生態を無視して危機を煽る環境運動家」

 環境保護団体により、地球温暖化の影響で北極のシロクマが絶滅するという主張が報じられています。しかし、捕食活動時期の海氷域面積の減少は僅かで捕食に影響はなく、シロクマの個体数は減っていません。地球温暖化防止のために、動物の生命と関連付けて危機感を煽るような主張は許されません。

5面 天録時評 「民主主義国家の脆弱性を狙う“混合”戦争
        テロや偽情報、サイバーなどあらゆる手法で攻撃」

 貿易や金融、偽情報やハッカー攻撃など非軍事力を中心とする手法を使って、民主主義の脆弱性を攻撃するハイブリッド(混合)戦争が始まっています。中国やロシアは、戦争のルールは変わったと認識し、他国にダメージを与えるためには軍事よりも非軍事の役割に注目しています。今後は、ハイブリッド脅威が高まるとされており、国民も偽情報などに踊らされないことが重要です。

2面 巷  露  「匠の技術と精神の継承を」
6面 天録時評  「国民に分かりやすい基準を示せ
          LGBT理解増進法案の見直しを」
7面 天録時評  「教員免許更新制度 廃止ではなく見直しを
          不適格教員の排除が本来の目的」
   天録時評  「金融所得税制の見直しが急務
          富裕層への増税などで格差是正を」
8面 日本の肖像㉟ 勝 海舟(中)
         「ペリー来航以来わずか7年
          勝艦長率いる咸臨丸。太平洋を渡る」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1969号 編集便りNo.380 2021/06/04
 新型コロナウイルスに感染した福岡市に住む三十代の女性が、自宅療養中に自殺するという事件がありました。勤務先でほかの人に感染させてしまったと悩んだ末での自殺だそうです。東京都でも、感染した三十代の女性が「学校などに広めてしまったのでは」と悩み、自殺した事件が起きています。コロナの感染が拡大してから、若い女性の自殺が増えています。政府は、行政だけでなく、民間の有志の協力を得て、自殺や生活困窮などの相談の窓口や支援などの情報を提供しています。しかし、相談したくともなかなかつながらないのが現状で、人員の拡充が必要です。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「心のケアや自殺防止対策が喫緊の課題
        疲弊する医療従事者や増加する失業者への支援を」

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止も重要ですが、過重労働によるストレスに晒されている医療従事者や不況で増加する失業者などの自殺の防止対策も喫緊の課題です。政府は自殺防止のための心のケアに、精神科医などの専門家の協力を広く呼び掛けるとともに、感染症の恐怖を煽るような報道を抑制するために、報道機関に自主的な報道指針の作成を求めるべきです。(3面に関連記事)

2面 天録時評 「蓮舫議員が二者択一の不適切質問
         外国人差別を容認する立憲民主党」

 蓮舫議員は5月10日の参院予算委員会で菅総理に対し、「オリパラ大会の指定病院で、オリパラ選手と日本人の搬送困難事由の人が来られた場合、どちらが優先されるのか」という二者択一の不適切な質問をし、「国民が優先されるべき」と発言しました。これは、外国人差別だと指摘せざるを得ません。

3面 天録時評 「『最悪の死者数』報道は誤報
         データを示して正確な情報提供を」

 毎日、毎日、テレビでは国民の恐怖を煽るような新型コロナウイルス感染症に関する報道を続けています。発表される死者数を、あたかもその日に死亡した数と誤解させるような報道をはじめ、医療従事者による体験的な感想を科学的事実のように放映するなど、新型コロナウイルス感染症の怖さを強調する恣意的な報道が多くなっています。年齢別の死者数や死亡率、感染拡大状況の指標となる実効再生産数などのデータに基づく、新型コロナウイルス感染症の正確な実態を国民に情報提供すべきです。

4面 天録時評 「山火事多発の主因は温暖化ではない
         森林管理が山火事防止に不可欠」

 大規模な山火事が発生すると、「地球温暖化の影響で山火事が起きた」などとする報道をよく耳にします。しかし、山火事が起きやすい気象条件である旱魃や熱波と地球温暖化との因果関係は科学的に明らかになっておらず、大規模な山火事の増加を地球温暖化が原因と断定した報道は誤りです。山火事の原因は様々であり、拡大防止には温暖化防止よりも、間伐などの森林管理が不可欠です。

5面 天録時評 「男女の対立と分断を招くな
        『幸福度女性優位』指数は世界第二位」

 わが国は世界でも有数の男性優位社会だとか、女性差別社会だと批判し、男女を対立的に捉えて分断するような形で男女共同参画の施策が行われています。しかし、世界価値観調査によれば「幸福度女性優位の指数では、わが国は常に最上位を占めています。わが国は世界に誇るべき社会であることを自覚し、男女が協力しながら伝統文化を尊重しつつ、共に活躍できる社会を目指すべきです。

2面 巷  露  「蛋白質の摂り過ぎに注意」
6面 天録時評  「ワクチン接種で露呈した危機管理体制の欠陥
          緊急事態条項の欠落が超法規的措置を招いた」
7面 天録時評  「留学生30万人計画の中止を
          労働力確保のため偽装留学生を黙認」
   天録時評  「適度な運動は免疫力を向上
          感染リスクを過剰に恐れるな」
8面 日本の肖像㉞ 勝 海舟(上)
         「貧乏旗本の小倅が幕府改革の機運に乗り、
          幕府海軍創設の重責を担う」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1968号 編集便りNo.379 2021/05/21
 最近、新型コロナウイルス関連のニュースで「一日の新規感染者数や死者数が過去最高を更新した」といった報道をよく耳にします。新規陽性者数や死者数はその日に報告された数で、実際の状況を正しく示しているとは言えません。発症日別の人数や日別の死亡者数あるいは一人の感染者から何人に感染が広がるかを示す「実効再生産数」などを、グラフで分かりやすく情報提供をしてほしいものです。国民に恐怖を与えるだけの報道は止めてほしいと思います。それでは紙面案内です。(田村)

1・2面 天録時評「中国共産党の脅迫に屈せず台湾を守れ
          謀略・情報戦を防止する法整備を」

 平和で安定した民主国家・台湾の存在は、わが国の生命線であるとともに、世界の民主主義の生命線です。世界中で民主主義の後退が指摘されていますが、中国共産党の武力行使で台湾が併合されれば、ますますその退潮に拍車をかけることになります。米中対立は、民主主義と専制主義の闘いであり、平和と民主主義を守るために、中国共産党の台湾への武力行使を許さないという姿勢を、政府と国民が一体となって示すべきです。

3面 天録時評 「米軍の治外法権を放置するな
         横田空域の返還や国内法の適用を」

 米軍は、一都九県にまたがる広大な横田空域を航空管制したり、低空飛行訓練ルートなどを勝手に設定し、住民に恐怖や不安を与える訓練を行ったりしています。また、わが国は警察も米軍の基地内に入ることができず、完全に治外法権となっています。これではわが国は主権を持った独立国家とは言えません。米軍に対して毅然とした姿勢を示すべきです。

4面 天録時評 「猛暑 温暖化による影響は部分的
         高気圧などの自然変動や都市化が主要因」

 夏に一日の最高気温が35℃を超える猛暑日が多くなり、テレビでは「地球温暖化の影響で猛暑が増えた」などの指摘を耳にします。しかし、地球温暖化については100年あたりの日本の平均気温の上昇率では約1.2℃に過ぎず、毎年の猛暑は高気圧の配置の変化などの自然変動や都市化による影響の方が大きいのが実情です。猛暑の要因を「地球温暖化の影響」と断定して報道すべきではありません。

5面 天録時評「温室効果ガス 排出削減の実現には原子力が不可欠
        自然冷却する安全な高温ガス炉の実用化を」

 2030年度の温室効果ガス排出量を、2013年度比で46%削減するわが国の国際公約を実現するためには、原子力発電の活用が欠かせません。日米共同声明で立ち上げた「日米気候パートナーシップ」で「革新原子炉」の研究開発で日米の協力強化を謳っているように、次世代のより安全な原子炉の建設が必要です。政府は、すでに実績のある高温ガス炉の実用化に一日も早く取り組むべきです。

6面 天録時評「不適格な教科書調査官は解雇を
        歴史教科書に不適切な『従軍慰安婦』記述を容認」

 「従軍慰安婦」は戦後の造語であり歴史的な事実ではなく、教科書での使用は不適切です。政府が「従軍慰安婦」用語は不適切という答弁書を閣議決定しましたが、今年度から使われる中学校歴史教科書に記載が復活しています。これは、教科書調査官の人選に問題があるからであり、文科省は「従軍慰安婦」記述が復活した原因を明らかにし、不適格調査官の解雇や採用のあり方を見直すべきです。

2面 巷  露  「宇宙を戦場としない条約を」
3面 天録時評  「超音速対艦ミサイル開発から撤退を
          高速性能よりもステルス性が重要」
7面 天録時評  「保育士の給与待遇の向上を急げ
          委託費の弾力運用に厳しい規制が必要」
   天録時評  「子供の能力を伸ばす部活動を
          学校スポーツに勝利至上主義は禁物」
8面 日本の肖像㉝ 大久保利通(下)
         「日本の現状を正しく理解し
          『和魂洋才の国造りの道』を拓く」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1967号 編集便りNo.378 2021/05/07
 政府は、4月27日の閣議で、慰安婦問題に関して「従軍慰安婦」との表現は適切でなく、単に「慰安婦」という用語を用いるのが適切だとする答弁書を決定しました。すでに3月の衆議院の外務委員会で、外務省が国連の女子差別撤廃委員会で示した「強制連行の否定」を政府見解だと明確にしています。政府姿勢の転換を実現したのは民間運動の成果であり、今後は官民がさらに協力し歴史の歪曲を許さず、わが国への中傷、侮蔑を許さない姿勢を世界に示す必要があります。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「政府や議員へのロビー活動透明化を
         外国政府の為に活動する外国代理人登録も」

 日米首脳会談で、台湾海峡の平和と安定性の重要性が明記され、日米を中心とする対中国包囲網が強化されつつあります。このため中国共産党はこの包囲網の弱体化や日米離反を目指して、わが国の国会議員や外務省への工作を強めるのは明らかです。中国共産党の工作員ではなく、中国市場での利益を得るために、中国共産党の意向を汲んで活動するわが国の企業経営者も少なくありません。こうした活動を防止するために、ロビー活動の開示法や外国代理人登録法などを制定すべきです。

2面 天録時評 「防衛産業の合併や集約化を急げ
         調達数量や期間、総額を明示した契約を」

 先端的防衛装備品の調達は、単年度予算による一般的な競争入札には向いていません。抑止力を向上するためにも、防衛企業の合併や事業集約などで体力を強化し、研究開発や技術力の向上を図ってわが国の防衛力の向上に取り組むべきです。

3面 天録時評 「二院制機能化の為に参議院改革を
         衆議院の優越や選挙制度の見直しが必要」

 情報通信技術(ICT)や人工知能(AI)の発展は、社会の大きな変化をもたらそうとしていますが、その基盤となる法整備を担うわが国の国会の現状はお粗末です。国会は必要な法律の速やかな立法には程遠く、スキャンダルの追及などに明け暮れています。参議院が、衆議院と同様の有様では無用論も高まります。二院制を機能させるためにも参議院改革を急ぐべきです。

4面 天録時評 「集中豪雨は温暖化が原因とは断定できない
      ジェット気流の蛇行などの複雑な気象条件が絡み合う」

 集中豪雨で激甚災害が起きるたびに、「地球温暖化で豪雨が増えた」などとNHKをはじめとするメディアが報じています。しかし、過去の気象データの分析や集中豪雨が生じる気象条件を分析しても、地球温暖化が原因と断定できる事実は見出せていません。気象庁も「さらに詳細な調査が必要」としており、メディアは安易に地球温暖化と関連付けて報道すべきではありません。

5面 天録時評「『汚染水』報道が風評被害を生む
        反原子力から脱し、風評抑止に協力を」

 福島第一原子力発電所にある処理水は海洋放出しても問題はなく、二年後の海洋放出を政府が閣議決定しましたが、地元漁業関係者は風評被害を懸念し反対しています。風評被害は、メディアが処理水を『汚染水』として不適切な報道を繰り返し、環境に悪影響を及ぼすと国民に誤解を与えることが最大の原因です。新聞社やテレビ局各社による悪意のある「汚染水」報道や過剰な反原子力報道が風評被害を拡大しています。報道関係者は、科学的かつ客観的な情報提供で風評被害防止に努める責任があります。

2面 巷  露  「原子力復活宣言を」
6面 天録時評  「議員や官僚はLINEなどを使用するな
          簡単に情報を盗まれる情報通信アプリ」
7面 天録時評  「日の丸損壊罪 反対派の主張は不合理
          侮辱する目的での国旗の損壊は許されない」
   天録時評  「報道でカタカナ語を多用するな
          『ケミストリーが合う』は俗語表現」
8面 日本の肖像㉜ 大久保利通(中)
         「世界の実態を目の当たりにし
          近代日本の建国を目指す」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1966号 編集便りNo.377 2021/04/16
 最近、「テクハラ」という造語が話題になっています。ITに疎く、コンピューターなどハイテク機器の扱いが苦手な人、とりわけ高齢者へのいじめ、嫌がらせを指す言葉で、テクノロジー(テクニカル)ハラスメントの略です。「こんな簡単なこともできないの!」などの一言が、相手に苦痛を与えて「テクハラ」になるようです。ハラスメントにつながる言動は慎まなければなりませんが、マスコミ等が何でもかんでも造語を作って対立関係にしてしまう風潮は、心の通い合いや助け合いが困難な社会を作っているような気がしてなりません。こんな造語は不要です。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「不寛容な怒りが支配する社会にするな
         相手の状況・立場を理解する寛容さを」

 政治家や芸能人などの不適切な言動に対する怒りの声が、ツイッターなどの普及で拡散しやすい社会となりました。国会での野党議員による攻撃的な怒りの言動が目立つように、社会全体に不寛容な怒りが拡大しています。不寛容さは、社会を住みづらくし、暴力行為にもつながります。異なる意見を容認し、思いやりの心などの寛容さを身に着けるためには、怒りの根底にある自らの不安や嫉妬心を見つめ、それを克服する努力が必要です。

2面 天録時評 「再エネ賦課金の値上げ抑制に努めよ
         脱炭素政策でも国民生活の向上の優先を」

 5月から再エネ賦課金の値上げで電気料金が上がります。世界の潮流に乗ってわが国も温暖化防止のために脱炭素社会を目指しているためです。温暖化防止の効果が不明なレジ袋廃止をはじめ、すべての脱炭素政策は国民負担の増加をもたらします。炭素の排出が減っても、わが国の経済力が弱体化し国民生活が窮乏化したのでは本末転倒です。政府は電気料金などの国民負担の増加抑制に努めるべきです。

3面 天録時評 「学校行事の中止・自粛は必要なし
         子供の成長と学びの場を保障せよ」

 新型コロナウイルスの影響で、昨年度は多くの学校で運動会や修学旅行などの学校行事が中止になり、そのストレスなどから子供の「うつ病」が深刻になっていると国立成育医療研究センターが指摘しています。これまでの感染事例から、子供は感染しにくく、感染しても重症化しないことが分かっています。ワクチン接種も始まった今年度は、学校行事の自粛で子供たちの学びの時間を奪うべきではありません。

4面 天録時評 「台風は増加も巨大化もしていない
         非科学的な不安を過剰に煽るな」

 地球温暖化による海水温の上昇などに伴い、台風の発生数が増え、勢力も強くなっており、今後、台風災害が激甚化していくとの指摘があります。しかし、過去の台風のデータから、今と昔の台風の発生数、勢力に変化はなく、地球温暖化との関連性は見出せないのが科学的な知見です。「地球温暖化を放置すれば、台風災害が激甚化する」といった不安を過剰に煽るべきではありません。

5面 天録時評「人工妊娠中絶や虐待防止に特別養子縁組の活用を
        民間団体や養親への公費支援と制度整備が必要」

 人工妊娠中絶の減少や子供たちの命を守る虐待防止のためにも、「特別養子縁組制度」の拡大が必要です。成立件数の約4割を22の民間団体が担っていますが、運営は決して楽ではありません。まだまだ政府の取り組みは不十分であり、子供の幸せのために民間団体や養親への支援を強化すべきです。

2面 巷  露  「若者を狙う投資詐欺」
6面 天録時評  「自衛隊 武力行使の原則の変更を急げ
          必要最小限度の反撃では国を守れない」
7面 天録時評  「中国の軍事行動に危機感を持て
          南シナ海情勢は尖閣諸島の今後を示唆」
   天録時評  「食品ロス削減で温室効果ガス削減を
          食べ物への感謝の心が不可欠」
8面 日本の肖像㉛ 大久保利通(上)
         「西郷隆盛と表裏一体の巨人
          薩摩『郷中』が生んだ近代日本建国の父」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1965号 編集便りNo.376 2021/04/02
 台湾が、1種類の長距離ミサイルの大量生産を開始したこと、これとは別に3種類の長距離ミサイルを開発していることを公表しました。台湾周辺では、中国が軍事活動を活発化しており、台湾では中国の内陸部の基地を攻撃する能力の強化など、抑止力を高めるために軍備の近代化を進めているようです。一方でわが国は、敵基地攻撃能力を持つことに批判的な国民も多く、これでは抑止力は高まりません。これでは他国の侵略を招きかねません。台湾を見習うべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「国を守るのは主権者である国民の責任
         日本国への感謝と後世への継承を」

 平和で政情や治安も安定している日本国で安心して生活ができるわれわれは恵まれており、これは先人、先祖が営々として築いてきたお蔭です。しかし、そのことに感謝し、子孫により良い社会を継承しようと努力している国民は多くありません。独立や主権、民主的な制度も国民が維持する努力をしなければ失われてしまいます。敗戦の後遺症で軽視されてきた愛国心を涵養し、国防への関心を高め、主権者としての責任を自覚しなければなりません。

2面 天録時評 「緊急事態には病院も政府の指揮下に
         危機管理体制の強化や法整備を急げ」

 感染力のおそれがなく、人工呼吸器も必要ないコロナ回復患者を引き受ける病院がなかったことが、医療の逼迫を招きました。今後の緊急事態に際し、国民の命を守るための医療体制の構築を可能とするために、医療機関や医師が政府の指示に従う義務を法に明記すべきです。

3面 天録時評 「健康増進に有害!!飲酒の防止対策を
         コロナ関連死より多いアルコール関連死」

 新型コロナによる自粛生活で飲酒量が増加し、アルコール関連死やアルコール依存症の増加が懸念されています。毎年のアルコール関連死亡者数は、コロナ感染による死亡者数よりも多いにもかかわらず、わが国は欧米諸国のような飲酒販売を規制する法律はなく、アルコール依存症の治療や対策も進んでいません。欧米諸国並みの飲酒販売や広告などの規制とアルコール依存症対策の強化が急務です。

4面 天録時評 「東日本大震災の津波は予見できなかった
         失敗を乗り越えて安全な原子力開発を」

 東日本大震災の津波は予見できたとして、東電や国の責任が追及されています。しかし、地震と津波を調査分析した中央防災会議の専門調査会は「想定できなかった」と認めた報告書を提出しています。事故を招いた東電の責任が大きいのはもちろん、その失敗に懲りて原子力発電の利用を放棄すれば、わが国は衰退の道を進まざるを得なくなります。安全な原子炉の開発と建設にこそ邁進すべきです。

5面 天録時評「福島県の甲状腺全検査の廃止を
        不安を煽ったメディアにも大きな責任」

 放射線の影響に関する国連科学委員会が、福島第一原子力発電所の事故による被曝を直接の原因とする健康被害を恐れる必要はないとの報告書を公表しました。福島県での甲状腺全検査は、過剰診断で弊害が大きいとの指摘があるにもかかわらず、現在も検査を続けています。被曝線量は少ないのだから速やかに全検査を止めるべきです。被曝による甲状腺癌発生の恐怖を煽ってきたメディアの責任は大きく、今後は過剰診断の不利益などの情報提供に努めるべきです。

2面 巷  露  「日本のパスポートが1位」
6面 天録時評  「日韓関係を悪化させたのは朝日新聞
          捏造や誤報、不当な政府批判の記事が原因」
7面 天録時評  「少数者の権利保護で秩序崩壊は本末転倒
        『不当な性差別』と『必要な区別』を混同するな」
   天録時評  「自然分解するプラ製品の開発促進を
          スプーン有料化は小手先の対策」
8面 日本の肖像㉚ 高杉晋作(補)
         「前門に欧米連合艦隊、後門に幕府征長軍
          藩の危機を転じて維新への道筋をつける」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1964号 編集便りNo.375 2021/03/19
 新型コロナウイルス感染者数の下げ止まりや、一部の地域で病床使用率が高いことを理由に、1都3県の緊急事態宣言の再々延長の声も聞かれます。しかし、政府の対策は飲食店への時短要請、不要不急の外出自粛要請など一年前と同じで、これでは緊急事態宣言を延長しても効果はありません。自粛による倒産、失業、自殺といった悪循環に陥らないためにも、緊急事態宣言より、少数の重症者で逼迫してしまう医療体制の改善や指定感染症の見直しなどに着手すべきです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「家族の保護や敬神崇祖に夫婦同姓が不可欠
         先祖に感謝し子孫に責任を持つ生き方を」

 選択的夫婦別姓制度に反対する丸川珠代男女共同参画担当大臣が、野党やマスコミから筋違いの批判を受けています。夫婦別姓は家族の一体感を失わせ、子供の姓の混乱などを招きます。さらには、先祖供養の軽視が先祖との関係性を見失わせ、自己の存在の原点も見失わせることにもつながり、導入の弊害は大きいと言えます。家族の絆や一体感を強め、わが国の社会の根幹をなす敬神崇祖を大切にするために夫婦同姓制度の維持は不可欠であり、こうした重要な制度の変更は、その制度が社会や国民にとって弊害が深刻でない限りは行うべきではありません。

2面 天録時評 「電波オークション導入で利権廃止へ
         電波の有効利用と言論の多様化を」

 接待問題で揺れた総務省には、衛星放送よりも大きな電波利権があります。すべての職員を対象とした調査を行うべきです。さらには、電波オークションを導入して、公平、透明な行政を行うべきです。

3面 天録時評 「校則問題の本質は家庭の教育力
         生活指導の責任を学校から家庭へ」

 髪の染色の禁止やスカート丈の長さやソックスの色の規定など、生徒にとって不合理な校則を見直す動きがあります。見直しも必要ですが、細かな校則ができるのは、本来は家庭で為すべき躾を、教育を行うべき学校に丸投げしている親が増えているからです。保護者の躾や責任を明確に求める議論をしなければ校則問題は解決しません。

4面 天録時評 「国家の運命がかかる『グリーン成長戦略』
         予算拡大と基幹技術の流出防止対策を」

 米国やEUが、脱炭素、ゼロカーボン時代の主導権を握ろうとして、意欲的な予算や計画を打ち出しています。また、環境に関する規制や基準の決定権を握るために先手を打とうとしています。国家の運命に関わる大きな転換期であり、わが国も自動車産業をはじめ、新たな産業創出のためにもっと積極的で果敢な予算編成をし、早急に具体的な計画をまとめ、国民に理解と協力を呼びかけるべきです。

5面 天録時評「リチウムイオン電池 リサイクル技術の開発を急げ
        ゴミ捨てなど誤った扱いで発火事故が多発」

 電気自動車の要であるリチウムイオン電池のリサイクル処理技術を確立しなければ、電気自動車はクリーンとは言えません。リチウムイオン電池は多くの電子機器などに使われ、われわれの生活の利便性を高めていますが、発火事故も増えています。この電池のリサイクル技術の確立が急務であり、わが国が取り組む研究開発の最優先課題の一つです。

2面 巷  露  「リニアの早期開業を」
6面 天録時評  「漢字の使用制限は国語と文化を破壊
          『碍』の字を直ちに常用漢字へ追加を」
7面 天録時評  「災害時に露呈 電力自由化の落とし穴
          電力の安定供給のため電源の多様化を」
   天録時評  「こそこそとパートナーシップ制度導入?
          議会での審議を避けて首長の独断で」
8面 日本の肖像㉙ 高杉晋作(下)
         「藩主の命に背いて隠遁するも
          藩の危機に登場し討幕を実現」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1963号 編集便りNo.374 2021/03/05
 立憲民主党の枝野代表が、毎日新聞記者のユーチューブ番組の中で、コロナ禍の危機管理のあり方として「悪い事態を考えて準備すること」と述べていました。わが国を取り巻く社会情勢は、新型コロナだけでなく、最先端技術情報の中国への漏洩や尖閣諸島周辺への中国公船による領海侵犯など、「悪い事態を考えて準備」しなくてはならないことが山積です。野党も菅総理長男の接待問題ばかり国会で追及せず、中国への対処方法などを真剣に議論してほしいものです。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「立憲民主党の『ゼロコロナ』は無責任政策
         強権行使の中国でも封じ込めは至難」

 立憲民主党の「ゼロコロナ」政策は、実現不可能な非科学的政策で、無責任政策です。ワクチンが普及しても世界に拡散した新型コロナウイルスは消えず、インフルエンザウイルスなどと同様に対処せざるを得ません。過剰な恐怖や不安こそが『嫌悪・差別・偏見』を拡大させ、社会を混乱させます。正しく恐れて、感染予防に努めながら、日常生活を取り戻すことがウイルスに勝つことです。

2面 天録時評 「野党議員や人権運動家こそが
         北京五輪ボイコットの先頭に」

 東京五輪組織委員会の会長だった森喜朗元総理の発言を、野党議員や人権派の人たちの多くが「女性蔑視」と批判しました。一方で、ウイグル人など民族大量虐殺(ジェノサイド)を行っている中国の人権侵害には知らぬ顔です。中国のジェノサイドこそ五輪憲章に反しており、野党議員や人権派の人たちが先頭に立って、中国に対し「民族粛清を止めなければ北京五輪をボイコットする」と叫ぶべきです。

3面 天録時評 「中国が狙う最先端技術情報を守れ
         スパイ防止法の制定と防諜情報機関の設置を」

 最先端技術を合法、非合法の手段を選ばず入手する中国に対し、世界各国では技術流出の防止に躍起になっています。わが国も企業の持つ重要な技術情報の漏洩防止対策が急務です。スパイ防止法はもちろん、取り締まりのための情報機関の設置も急ぐべきです。

4面 天録時評 「中国のジェノサイドを容認するな
         ジェノサイド条約の未締結は政府の怠慢」

 世界の152カ国が締結している「集団殺害罪の防止および処罰に関する条約(ジェノサイド条約)」をわが国は締結していません。主要国で締結していないのはわが国だけで、ジェノサイドを容認していると批判されかねません。現実に米国がジェノサイドと認定した中国共産党政府のウイグル人弾圧に対しても、ジェノサイドと認定していません。速やかにジェノサイド条約を締結すべきです。

5面 天録時評 「建造物に人員配置し、尖閣諸島を守れ
         日米共同訓練で中国の実効支配を阻止せよ」

 中国が米国に取って代わって、自国に都合の良い秩序やルールによる世界支配を目指す動きがますます強まっています。軍事力を背景にした中国に対して無原則な融和姿勢をとることこそ、中国の横暴な振る舞いを助長するものであり、世界平和にとって危険です。わが国は、中国の秩序破壊の無法、違法な行為、あるいは不当なルールの設定などを許さないという原則を明確に示すべきです。尖閣諸島に対する軍事圧力にも、政府、国民が一丸となって屈しないことが、平和や独立を守る唯一の道です。

2面 巷  露  「宇宙開発競争も激化」
3面 天録時評  「課題論文を提出 少人数授業中心へ
          大学はオンライン化で広く浅くからの脱却を」
6面 天録時評  「SNSの『見たいものだけ見せる』落とし穴
          表示工夫で一定方向に誘導されない閲覧を」
   天録時評  「NHK 中国国営放送の日本支局の追放を
          英米の中国メディアへの厳しい姿勢を見習え」
7面 地域便り  「『建国記念の日』特集
          先人の業績に感謝し、国難を乗り越えよう」
8面 日本の肖像㉘ 高杉晋作(中)
         「毛植民地支配下に堕ちた清国の実態から
          防長二州での割拠を構想する」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1962号 編集便りNo.373 2021/02/19
 東京五輪組織委員会の森喜朗会長が、女性を蔑視する発言をした責任を取り辞任しました。しかし、問題になった森氏の会見全文を読むと、報道されているほど女性を軽視した発言ではありませんでした。これは、森氏の発言の一部を切り取り「女性蔑視だ」という論調を作るメディアの情報操作と言わざるを得ません。国民としては、メディアの情報には何らかの編集意図があるという認識を持ち、偽情報に騙されないためには必ず一次情報を探して確認することが大切です。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「精神保健医療の見直しが急務
         世界の2割を占めるわが国の精神病床数」

 新型コロナウイルスによる感染症で医療が逼迫する中、わが国の医療体制の様々な課題が浮き彫りになっています。その一つは、精神病床が世界で突出して多いことです。厚労省が「入院医療中心から地域生活中心へ」として改革に取り組んでいますが、病床数や長期入院患者数は減っていません。薬物治療中心から、社会復帰を目指す世界標準の治療への転換を急ぐべきです。

2面 天録時評 「『GOTOトラベル西浦論文』
         政権批判の材料に飛びついた大誤報
         国民の新聞離れを加速 誤報の検証こそが責務」

 多くの新聞社は、GOTOトラベルが感染拡大の原因とは結論付けていない西浦教授の論文を誤読し、「感染者が6〜7倍増加した」と誤報をしながら、謝罪はしていません。これまでも多くの新聞社は、記事の間違いを指摘されても無視するなど、記事の検証をしない悪しき体質があります。新聞社は記事の検証部門を強化し、国民の知る権利に奉仕する責務を果たすべきです。

3面 天録時評 「民法 離婚後の子供の養育責任の明記を
        共同親権や養育計画の義務化などの法整備が急務」

 離婚後の親権や養育費などの家族法に関する民法改正が遅れています。そのため、親権を巡って親の一方が子供を勝手に連れ去る「連れ去り」問題が増え、養育費の不払いなどで一人親家庭の貧困を招き、経済格差が教育格差となって、子供の将来にも大きな影響を与えています。離婚に際しての共同親権の導入や養育計画の提出の義務化などの法整備を急ぐべきです。

4面 天録時評 「日本人の言語能力の低下を防止せよ
         正しく読み、理論的に書く力の育成が急務」

 価値観や人間関係が多様化し、情報が氾濫する現代社会において、情報を的確に理解し、自分の考えを理論的にまとめ、相手に適切に伝える言語能力が欠かせません。取扱説明書や様々な契約書を理解することができなければ、経済的損失を受ける可能性も高まります。日本語を正しく読み、理論的に文章を書く力を育成し、他者との意思疎通を円滑にできる能力を高めることこそが教育の最重要課題です。

5面 天録時評 「漢字の使用を制限する国語政策に訣別を
          印刷物は正字体使用を原則にする必要」

 漢字使用の目安として示されている「常用漢字表」には、一点之繞(しんにょう)と二点之繞が混在するなど、漢字使用上で大きな混乱を招いています。この原因は、国語審議会が明確な方針を示さず、40年以上も慎重審議を続けているところにあります。漢字廃止を視野に入れたGHQの漢字政策と訣別し、印刷物は戦前から使用している正字体の漢字使用を原則とすべきです。

2面 巷  露  「期待の大きいmRNA医薬」
6面 天録時評  「水素社会実現でCO2排出ゼロを目指せ
          水素の安価、安定供給には原子力が不可欠」
7面 天録時評  「福島第一 処理水の海洋放出を
          風評被害の防止に政府与党が先頭に立て」
8面 日本の肖像㉗ 高杉晋作(上)
         「毛利家中を代表する破裂玉となり、
          長州の『討幕維新』の突破口を開く」
          歴史家 鈴木旭


※皆様のご意見・情報提供(教育現場の声、地域の話題など)を編集部までお寄せください!!
日本時事評論第1961号 編集便りNo.372 2021/02/05
 今年の「建国記念の日」は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、各地での記念行事を中止や縮小せざるを得ない状況にあります。しかし、自宅でも「建国を祝い、国を愛する心を涵養する」ことはできます。国旗を掲揚し、先人先祖に感謝し、家族みんなで憲法改正や国防の必要性を訴える「動画」を見たり、弊紙を読むなどで「建国記念の日」をお祝いしましょう。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「新たな飛躍に向かって日本人の底力の発揮を
         国民を豊かにする脱炭素社会を目指せ」

 脱炭素社会への取り組みは、新たな成長をもたらす一方で、自動車などの主要産業の優位の喪失を招きかねません。政府のグリーン成長戦略に基づく巨額投資を、豊かな社会の構築に結実させるために、政府と民間、大学などが一丸となって英知を結集しなければなりません。新産業創出のための産業政策や、新たな挑戦を呼び込む環境整備を急ぎ、産学連携や企業連携を促進する支援も不可欠です。

2面 天録時評 「コロナ禍で露呈した有事に弱いわが国
         テレビ局や医師会は恐怖や不安を煽るな」

 わが国のテレビ報道は、一部の病院だけを取り上げて医療崩壊を叫ぶなど、偏った情報を大げさに報道し、全体像を見えなくしています。国民が団結して乗り越えなければならない有事に、政府批判に終始する報道は有害です。また、具体的な取り組みをしない医師会の対応も問題です。有事には、あらゆる資源を総動員して対処すべきですが、わが国はその体制づくりができておらず有事に脆弱な社会ということが露呈しています。有事に強い社会とするには、根本的には憲法改正が不可欠です。

3面 天録時評 「電力自由化で安定供給体制に欠陥
         寒波で再生可能エネルギーの脆弱性が露呈」

 年末年始の大寒波により、太陽光発電による供給が途絶し、火力発電頼みとなりましたが、主力のLNG(液化天然ガス)の在庫不足から発電量を増加できず、全国で需給が逼迫し、広域停電の危機に直面しました。この事態で、改めて太陽光発電などの再生可能エネルギーが基幹エネルギーとなり得ないことを示し、LNG頼りの電力供給の脆弱さも露呈しました。さらには、昨年からの発送電分離により安定供給体制の不備も明らかになりました。原子力発電を再稼働して、安定供給を確保すべきです。

4面 天録時評 「長距離巡航ミサイルの装備は不可欠
         防備を怠って滅んだ琉球王国を反面教師に」

 国防を他国に依存していれば、外敵から国を守ることは困難です。その身近な例が、防衛努力を怠った結果、薩摩藩に短期間で征服されてしまった琉球王国です。今のわが国のように国民が無関心で、自衛隊任せであれば、外敵への強い抑止力を構築することはできません。国民自身が国防意識を高めなければならず、そのために政府は国民への分りやすい情報提供に努めるべきです。

5面 天録時評 「ワクチンは発症や重症化を防ぐため
          新型コロナウイルスとの戦いは続く」

 新型コロナウイルスのワクチンが開発され、ワクチン接種による感染拡大の終息を期待する声も聞かれます。しかし、ワクチンは発症や症状の重症化の予防には大きな効果がありますが、ウイルスを撲滅するためのものではありません。ワクチン接種が始まってからも、本来、人に備わっている免疫力を高めるための規則正しい生活を送るとともに、感染防止を心掛けなければなりません。

2面 巷  露  「医療従事者に多くの笑顔を」
6面 天録時評  「技能実習生の使い捨て防止を
          安心して働けるための権利保護に取り組め」
7面 天録時評  「協力して台湾の安全保障の強化を
          死活的に重要なインド太平洋を守れ」
8面 日本の肖像㉖ 西郷隆盛(補)
         「自ら開いた維新の世に別れを告げ、
          武家の世にも戻れなかった男の生涯」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1960号 編集便りNo.371 2021/01/15
 わが国では、欧米と比較して新型コロナウイルスの感染者数は少なく、かつ、病床数は多いはずなのに感染者数が急増している都市部を中心に医療崩壊が叫ばれています。今回の件で明らかになったのは、有事に弱い医療体制だということです。欧米のように地域や自治体の垣根を越えて医師や病院が連携するために必要な動員命令が医療関係者に出せません。医療崩壊を防ぎ、ワクチンの集団接種を成功させ、国民の命を守るためにも、有事の際に私権を制限できる法体制の構築が急務ですが、それには憲法改正が不可欠です。それでは以下、紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「ザル法の政治資金規正法の改正が急務
          現金授受を禁止し資金の流れの透明化を」

 新型コロナウイルスによる国家危機を脱するためには、政府や政治家への信頼が不可欠です。しかし、安倍前総理の公設秘書で後援会代表による政治資金規正法違反をはじめ、政治資金を巡る疑惑が噴出し信頼は低下しています。政治資金の流れを透明化するための政治資金規正法の改正が不可欠です。罰則の強化や時効期間の長期化はもとより、政治資金の流れを透明化するために、現金での政治資金のやり取りを禁止することが急務です。

2面 天録時評 「国民に分かりやすい情報提供へ
         広報・報道の専門家を集めた組織を」

 菅内閣の支持率が急落しました。GoToトラベルを巡る政府の対応をはじめ、菅総理の年頭会見も具体性に乏しく、国民への分りやすい情報提供が不足しています。誤った政府批判や虚偽の情報が一瞬に広がる今の時代に対応した、専門家を集めた広報や報道対応のための組織を設置すべきです。社会の安定のためにも政府は国民に丁寧な説明を行うべきです。

3面 天録時評 「100%の安全、安心を求めるな
         正しい知識の習得で危険からの自己防衛を」

 日本人は、過度に安全や安心を求める傾向があります。しかし、絶対的安全はなく、安全を過度に求めれば不安が高まるだけです。人は正しい知識が欠落すると、安全なのに不安を感じたり、逆に危険にもかかわらず安心したりします。安全、安心は自らが正しい知識を習得し、自らが防衛する以外にないことを自覚すべきです。

4面 天録時評 「SNS 誹謗中傷の悪質な投稿は犯罪
         運営会社は利用者に違法性の周知徹底を」

 SNSでの「ばか」「死ね」などといった悪質な投稿は、侮辱罪等の犯罪になりますが、投稿者に違法性の認識がなく、悪質な投稿は繰り返されています。SNSなどの運営会社は、侮辱や名誉棄損などに該当する具体例を示して、犯罪行為であることを利用者に周知すべきです。

5面 天録時評 「教員の業務削減や省力化こそ急務
          教育力向上のために専科教員の増配を」

 教員の業務負担を減らし、子供へのきめ細やかな目配りを可能にする目的で、文科省は令和3年度から段階的に35人学級を導入します。しかし、教員の業務削減を併せて行わなければ、教員の過重負担は軽減されず、きめ細やかな目配りも十分に行えません。放課後や夜間の生徒指導、集金など教科指導以外の業務から教員を外すと共に、専科教員の増員など教員配置の大胆な改革こそが不可欠です。

2面 巷  露  「恐怖と不安から逃れる」
6面 天録時評  「日本学術会議
          米国がGHQに送り込んだ人物が設立
          わが国弱体化のための占領政策の一環」
7面 天録時評  「簡単に盗むことができるラインの通信
          個人情報や秘匿情報を発信してはならない」
   天録時評  「中国発祥を打ち消したい共産党政府
          輸入冷凍食品を犯人に仕立てる工作に注意を」
8面 日本の肖像㉕ 西郷隆盛(下)
         「大河の流れを一身に受け止め、
          知謀の限りを尽くして維新の道を拓く」
          歴史家 鈴木旭


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日本時事評論第1959号 編集便りNo.370 2021/01/01
 明けましておめでとうございます。昨年は、政治も経済も社会生活も新型コロナウイルス感染症に振り回された一年でした。未だ感染の収束が見えない今年も、感染防止対策一色になりそうです。しかし、わが国は、少子化対策、国防、憲法改正、貧富の格差解消など、重要課題が山積しています。弊紙では、こうした課題が置き去りにされないよう、充実した紙面づくりに一層精進して参ります。今年も皆様方の一層のご支援、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「令和3年辛丑(かのとうし)に因(ちな)んで
         同盟の重要性の故事に倣え
         新たな道を切り開く人材を」

 「牛」に因んだ諺に「鶏口となるとも牛後となるなかれ」があります。中国の戦国時代の大国、秦国に対抗するために六カ国同盟を結んだことに由来する諺で、「大きな集団の末端にいるよりも、小さな集団であっても長になる方がよい」という意味があります。現在の中国という大国に屈せず、独立と主権を守るためにも、故事に倣って周辺国家と同盟を結び、国家を守る気概を持つことが不可欠です。

2面 天録時評 「最適医療のためにカルテの電子化を
         個人の医療情報の共有と活用に向けて」

 新型コロナウイルス対策で、世界中の研究者の連携が行われ、大きな成果を上げました。今後は臨床データなどを速やかに公開し、世界で共有し、個人に最適な医療や感染症の拡大防止などに役立てるシステムの構築が求められています。

3面 天録時評 「若者の政治参加に供託金制度の見直しを
         署名提出の推薦人制度の導入も」

 わが国では、売名行為や当選の可能性の低い泡沫候補などの乱立を防止するために供託金制度が導入されています。しかし、この金額が諸外国と比較しても高く、資金力の乏しい国民が選挙に立候補するための壁となっています。社会や国民のために役立ちたいと政治家を志望する人が立候補できるように、供託金制度の金額の見直しや、立候補に一定の推薦人の署名を必要とする制度を検討すべきです。

4面 天録時評 「貧困と格差解消に税制改革が急務
         非正規雇用でも安心の生活ができる社会を」

 新型コロナウイルスの感染拡大は、貧困層で感染率や死亡率が高いという厳しい現実を示しました。所得や資産の多少で感染率や死亡率に差があることが分かり、貧富の格差解消が大きな政治課題となって浮かび上がっています。また、コロナ禍で非正規雇用者などの中低所得層が職を失い、弱者層に大きなしわ寄せが及んでいます。貧困や格差の解消に向けて、税制や社会保障制度の見直しが必要です。

5面 天録時評 「後を絶たない住宅トラブル
        「住まいるダイヤル」や住宅性能表示制度の周知を」

 住宅トラブル防止のために、疑問点などを無料で専門家に相談できる「住まいるダイヤル」や、欠陥住宅の補修や賠償を巡って住宅メーカーと紛争に発展した際、指定住宅紛争処理機関に仲裁を依頼できる住宅性能表示制度があります。しかし、多くの国民はこうした制度を知らず、十分に活用できていません。欠陥住宅の購入を防止し、住宅トラブルに巻き込まれないようにすると共に、信頼度の高い社会を築くために、「住まいるダイヤル」や住宅性能表示制度を国民に周知すべきです。

2面 巷  露  「夢から覚めて」
6面 天録時評  「保育士の給与削減を許すな
          公定価格に基づいた適正な委託費運用を」
   天録時評  「マイナンバーカード
          銀行口座との紐付け義務化を」
7面 天録時評  「外国人参政権の容認発言は不見識
          国防の視点を持って議論を」
   天録時評  「機密情報を共有 ファイブアイズに参加を
          情報の漏洩防止のために防諜体制が不可欠」
8面 日本の肖像㉔ 西郷隆盛(中)
         「長く続いた徳川の世を納め、
          神武以来の創業の精神で近代の幕を開く」
          歴史家 鈴木旭


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