時の流れの羅針盤 日本時事評論
「日本時事評論」編集便り No.447      2024/03/15 
 東京株式市場で日経平均株価の終値が史上初の4万円台となりました。今後も株価の上昇が見込まれるとの指摘もあります。こうした中、投資に関心を持つ国民も増え、それに伴い、SNSで「投資の勉強をしてみませんか」と誘い、受講料を請求する詐欺も増えているようです。「必ず儲かる」などの言葉に惑わされないようにしなければなりません。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「多文化共生には移民の同化努力も重要
         郷に入れば郷に従うのは当然」

 多くの外国人を受け入れている地方自治体では、多文化主義に基づく施策が進められてきました。しかし、多くの移民や難民を受け入れているEU各国では、暴動や衝突などが頻発し、わが国でも様々な衝突が起こりつつあります。社会の安定のために、移民や難民にもわが国の文化や伝統、価値観などの尊重を強く求め、法の下の平等を貫くことを移民政策の柱の一つとすべきです。

2面 天録時評 「核武装も排除しない安全保障論議が必要
        『核の抑止は核だけ』という現実を直視せよ」

 ウクライナの惨状は、自国内の核兵器を廃棄し、自国の安全を他国に委ねた結果でもあります。わが国周辺でも戦略核兵器が増強されており、今後、核兵器による恫喝への対策が必要です。一方、再び米大統領の可能性があるトランプ氏は、かつてわが国に核武装を求めました。わが国を戦場としないための最も効率的な安全保障政策は何か、核武装も排除しない安全保障論議を急ぐべきです。

3面 天録時評 「エネルギー基本計画の改定に向けて③
         原子力政策=中編
        『原子力の最大限活用』の具現化を
         計画倒れにしないために課題直視が肝要」

 第7次の次期エネルギー基本計画では、現行の「可能な限り原子力依存度を低減する」を削除し、政府がGX推進戦略等で示している「原子力の最大限活用」への方向転換を明確に示すべきことを前編で述べました。同時に、その方針を具現化していくためには、さらに踏み込んだ議論が必要です。今号では「既設炉の運転延長」と「次世代革新炉の開発」の2点に絞って直面する課題を提起します。

4面 天録時評 「家庭の教育力向上政策の推進を
         親子の触れ合いを促す『ラーケーション』」

 愛知県では、子供が平日に休みを取って親と共に体験学習などができる「ラーケーションの日」を導入しました。親が子供の教育に責任を持って取り組むことを促進する点では一定の効果が期待できます。本来、家庭は子供が生きる上で必要な基礎的な素質や能力を育む場所であり、家庭の教育力向上や親子関係が破綻している家庭への支援に政府はもっと力を注ぐべきです。

5面 天録時評 「政党法 政党の役割や公的責任を明確に
         派閥主導の不透明な党運営から脱皮を」

 政治資金パーティーの裏金問題で、自民党の派閥主体の党運営が露呈し、政治への信頼が大きく揺らいでいます。政治への信頼回復のためには、政党としての公的責任を明記し、綱領をはじめとする党組織の明確化や政党交付金の使途の公開などを義務付けた政党法の制定が不可欠です。

2面 巷  露 「史上最高値の株式相場」
6面 天録時評 「高レベル放射性廃棄物 最終処分場の選定問題
        原子力の賛否を超え科学的根拠に基づいた議論を」
7面 天録時評 「能登半島地震と志賀原子力発電所
         わが国の耐震対策が機能していることを立証
         さらなる改善、進化への機会にも」
         役立つ最新用語63
        「改竄や不正を防止する『デジタル社債』」
8面 日本の肖像101 国学の基礎を固める 賀茂真淵(下)
        「340名もの門人を育成
         やる気を出させる有能な教育者
         歴史家 鈴木旭


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