時の流れの羅針盤 日本時事評論
「日本時事評論」編集便り No.464      2024/12/06 
 文科省が令和五年度の学校保健統計調査を発表しました。これによると、中学生以上では6割以上の生徒が裸眼視力1.0未満という結果でした。近視になるのは遺伝要因と環境要因が関係しており、特にスマホやゲームなどの目の使いすぎが影響していると指摘されています。文科省では、スマートフォンを使用する際に目を30センチ以上離すことなどを呼びかけていますが、スマホの長時間使用が健康障害を引き起こすことはもちろん、様々な事件の温床にもなっています。使用時間を規制するなど、子供の健全育成を図る政策を政府主導で行うことが重要です。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「自民党は保守政党としての存在意義を示せ
         夫婦別姓を排し、通称使用法制化に結集を」

 衆議院議員選挙で自民党が大敗し、与党が過半数割れとなったことで主要な委員長と審査会長のポストを立憲民主党に渡すことになりました。どれも大きな懸念材料ですが、法務委員会で立憲が主導権を握って選択的夫婦別姓制度が導入されれば「家族の共通名称」としての姓を失うことになります。自民党は代案を示し、社会の安定と統一を守る保守政党としての責任を果たすべきです。

2面 天録時評 「危機が深まる消滅可能性自治体
         地方創生交付金 倍増より知恵と人材が必要」

 地方創生の取り組みは、目に見える成果を上げていません。過疎化が進展する中で、石破総理は「地方創生推進交付金」の倍増を表明しましたが、現状のままでは大きな効果は期待できません。ばら蒔きではなく創意工夫が必要ですが、わが国の文化や伝統を尊重し、日本らしさを失わないことを根幹に据えるべきです。

3面 天録時評 「戦える自衛隊 最先端技術導入の体制整備を
         全ての省庁と民間の協力が国防強化に不可欠」

 国防は、防衛省・自衛隊だけでは不可能です。政府横断、官民協力が必要です。しかも、自衛隊は他国の軍と違い、様々な法規制を受けて活動が制約されており、他省庁が所管する法律などの改正が急務です。一方、ウクライナで明らかなように最先端の技術の導入が不可欠であり、最先端の技術を持つ民間企業や技術者の協力体制の構築を急がなければなりません。

4・5面 レポート
       東京電力・福島第一原子力発電所を視察して(下)
        「課題山積は研究題材の宝庫
         国内外の協力を得て技術開発の突破口に」

 福島第一原子力発電所の廃炉に向けた課題として、今号では風評被害を巡って話題ともなった「ALPS処理水の海洋放出」と廃炉処理で最も難しい課題と言える「燃料デブリの取り出し」を紹介します。視察を通して課題山積を実感しましたが、それは研究題材の宝庫であり、内外の英知を結集して新しい技術の開発と知見を蓄積していくことが必ずやわが国の将来に役立つとの希望も見えました。

2面 巷  露 「少子化の最大要因」
6面 天録時評 「子供の社会性を育む基本は家族関係
         SNSの闇バイトで犯罪に巻き込まれる若者」
7面 天録時評 「憲法改正 国民投票の機会を奪うな
         改正の必要性を訴え続ける運動も不可欠」
         役立つ最新用語77
        「空き家の適正管理を促す『管理不全空家』」
8面 日本の肖像118 近代的軍事制度の創立者
         山縣有朋(中)
        「『大田・絵堂の戦い』を前に
         冷静に彼我の力関係を計る」
         歴史家 鈴木旭

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