時の流れの羅針盤 日本時事評論
「日本時事評論」編集便り No.485      2025/10/17 
 自民党の総裁に高市早苗衆議院議員が選ばれました。初の女性総裁であり、臨時国会で内閣総理大臣に選ばれれば、初の女性総理誕生です。大変に困難な時代に誕生する初の女性総理であり、問われるのは性別ではなくその手腕です。物価高対策や賃上げのために積極財政を行えば円安となり、さらなる物価高騰を招きかねないなど国政の舵取りは至難です。国民の安心、安全な生活や平和を守るためには、国会議員はもとより国民も目先の利益よりも、国益や社会全体の利益を優先することが必要でしょう。それでは紙面案内です。(田村)

1面 天録時評 「重要性を増す原子力政策
         政治家の実行と国民の責任が問われる」

 10月26日は「原子力の日」です。昭和38年、日本で初めて原子力発電の実験に成功した日です。その後、原子力発電はわが国の経済成長を支えてきましたが、平成23年の東京電力・福島第一原子力発電所事故で厳しい冬の時代に入っていきました。そして今、不安定な国際情勢や地球環境への関心の高まりの中、電力の安定供給と脱炭素の両方を達成する必須の電源として、政府は「最大限の活用」へと大きく舵を切りました。「原子力の日」にちなんで、改めて原子力発電の新増設への具体的な取り組みを強く求めます。

2面 天録時評 「人気投票的な選挙報道の禁止を
         公平性を損ない投票率低下も招く」

 選挙の公平性を保つことは容易ではありません。公職選挙法では有権者の判断に影響を与える人気投票の公表を禁止していますが、新聞やテレビでは人気投票と同じような影響を与える報道が行われています。とりわけ、候補者の支持率の順位が分かる選挙の情勢報道は、有権者に大きな影響を与え、投票率の低下を招いており、禁止すべきです。

3面 天録時評 「スマホの長時間利用の防止に法規制を
         未成年者の心身への弊害は大きい」

 愛知県豊明市が10月1日から施行したスマホ規制条例に反対する声が少なくありません。しかし、スマホの長時間利用はもちろん、13歳未満で与えられた場合に心身に深刻な影響を与えることは明らかと言われています。個人の自由の保障も大切ですが、未成年者の心身に深刻な害を与える以上、飲酒や喫煙を規制するのと同様に、子供たちを守るための法規制は必要です。

4.5面 天録時評「原子力の日」特集
         「原子力への理解の促進を」

 わが国が将来にわたって豊かな国として存続し、すべての国民が希望をもって暮らせる社会を実現するためには、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素を同時に実現していく必要があります。こうした考えの基に策定された第7次エネルギー基本計画では、原子力の位置付けを「可能な限り依存度を低減」から「最大限活用」へと方向転換しました。しかし、原子力政策は停滞し、新増設の具体化は宙に浮いたままです。このままだと国民の生活はますます困窮化します。「原子力の日」を前に、国民として考えるべき原子力政策の課題をまとめました。

2面 巷  露 「感謝を捧げる神嘗祭」
6面 地域だより 岐阜県
        「戦後80年-感謝のこころをつなぐ
         岐阜県プロジェクトの取り組み①
         ~届け!日本を守った若者たちの想い~」
7面 小児科医の視点⑧
        「起立性調節障害と起立不耐症」
8面 日本の肖像138 井上円了(中)
        「幽霊や妖怪を否定せず、自ら疑い、問い、
         考える力を養う『妖怪学』を唱える」
         歴史家 鈴木旭

〈本文の全文(PDF)は10月24日に掲載予定です。〉
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